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留年になったので異世界生活することにしました  作者: 萌えがみ
第4章 うさぎさんと天才?ちょっと影が薄い魔法使い

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25話 うさぎさん、何か視線を感じる その2

【とりあえず瞬殺すればよくね】


 即死。

 果敢にも、目の前のモンスターを倒しに向かった少女ミヤリー。


 途中まではとてもよかったものの、数分も経たないうちに立ち場は逆転。

 逆手に取られてしまい、敵の毒を嗅ぐと再び棺桶に戻されあっけなくご愁傷様となる。


 だからそこで、死亡フラグになりゆるセリフなんか言わなかったほうがよかったんだよ。


「また死んでしまいましたね」

「うん」


 ダメージによる即死対策を練ってくれたことにそこは称賛した。

 だがそれはあくまで()()()()である。


 そう持続系ダメージ効果のあるものには無意味なのだ。

 この毒もそれに該当してくる。


 幸い、こちらまで煙はこなかったので無害だが、どうするか。

 また、鼻を摘んで突破する? いやこれだと攻撃しづらいに決まっている。


 都内にある、サバゲ専門ショップのガスマスクでもあれば惜しみなく使いたいところ。


 このまま、何もせず死ぬとか洒落にならないのでそこは避けたいところ。

 やはりあれを使うべきか。

 むむむ。


 どうしよう。まずった。

 このまま何もせずいると、それこそ全滅不可避だが。


 お前がやればいいだろうって?

 それツッコまないほうがよくね。


 ならばと私は。


「……仕方ない。あまり使いたくはなかったけど」

「え、まさかミヤリーさんを置いてけぼりに? すみません愛理さん、この作品“クイックセーブ・ロード”の機能はないですよ!」


 クイックセーブなんて使うな!

 正々堂々とやりやがれ……ってそうじゃあなくてなんでそれ知ってるんだよ。


「「こんな重要な局面でマジレスメタは禁止だって言ってるでしょ! それはそうとして私はそんなチキン野郎じゃあないからな! 読者さんが仮に私を『雑魚乙』みたいなセリフ言ってきても、私は考えを変えず自分の道理を貫くから」」

「それで前に出て何をする気でしょうか? また服の色を変えて……」


 首を傾げて疑問を浮べる様子をしてくるシホさん。

 ここは、直接言うより行動で示したほうがいいかもね。


「まぁ口で説明するより直接見てなさいって。シホさんや」


 少々駆け足で前進。

 間合いを詰める。

 敵との隔たりは数十メートルほどあるが、煙を嗅がず、尚かつ触れないように歩一歩慎重に向かう。


「立ち込めすぎだな。少し……高い木にでも登れば少し様子を落ち着いて見ながら対処できそうだな……よし」


 敵の周囲は煙がとりもなおさず続いていて、一向に収まる気配がない。

 周囲になにかないかと、見回すと上のほうには影響がないそう悟った私は。


 立ち並ぶ木へと飛び乗り、しばらく様子見に。


「へ、そろそろ動くか」


 数分後。


 このままずっと、立ち止まっていてもしゃーなしなのでそろそろ動こうと下準備。


「よいしょっと」


 一旦ノーマル・パーカーにチェンジする。

 多少火力はアサルトよりは劣るが、能力を駆使すれば大丈夫だろう。

 状態異常を受けないようにしてっと。


 ……エリンガーのいる草間へと近づき、堂々と勝負を挑む。


「おりゃ! 毒がなんだ、すべてこのクソうさぎが蹴散らしてやる」

「「マシュ‼︎」」


 軽く煽りをかける。


 するとエリンガーは四方から、こちらの方に飛びかかってくる。


「よっよっ! わりと素早いなコイツら……ッ!」


 素早さはそれなりにあるみたいで、機敏さがある模様。

 絶え間なく繰り出される無数の頭突きは、どれも無駄がなく正確だ。


「……素早いからって図に乗るなよッ」


 回避。5匹といるが、私の敵ではない。

 押しつぶされでもしたらひとたまりもなさそう……な気もする。


 あぁでも、それならこいつらの体かじればよくね。

……でもこいつら毒吐くから食べたら死ぬのでは。


 だったら正当に戦うしか方法がないな。


 ということで耐性を付与させて。

 まあさっきもやったけれど念入りね。


 私は、脳内で念じた。力を半分ちょっと調整できるようにして。

 あと毒耐性を取得。……すると能力が反映されたのか、特殊なオーラが私の体を包む。


【状態異常無効を取得しました】

【力量の微調整取得しました】


 と目の前にウインドウが表示される。

 反映されたみたいだ。


 避け続けているので少し実感が湧かないが……いけるかこれ?


 このまま、アサルトに変えて高打撃をぶち込んで……なーんてできないんだなぁこれが。

 シホさんにさっき言われたじゃん。


訳:荒らさないで、金取られっぞ


 借金地獄になる話の作品はよく知っているが、自分からその墓穴を掘りに行くだなんて死んでも……嫌です。


「あーあ、加減ってむずかしーなぁ。賠償? なにそれ美味しいの」


 ノーマルのみの固有能力になるため、他のパーカーにこの力は付与できない。

 少々クセのある能力だが、それに似合った能力にはなっているはず(推量)


 まあこのパーカーでも、苦戦を強いられることなく、十分戦っていけるので問題ないだろう。

 むしろ、敗北というものを知りたい。


 詰め寄ったエリンガー。再び体を揺らし、煙をまき散らすが私はなんともなかった。


「やれるもんならやってみろよ。あれーなんともないなぁ……なんでかなぁあ?」


びくりと驚きを隠せない表情で汗を流しながら怯えるエリンガー達。

 なんだこいつら、案外可愛いところあるじゃねえか。……と慈悲の気持ちを考えている場合ではない。


 さてそろそろ仕上げとするか。


「こっちのターン、いきますかッ!」


 瞬時。

 エリンガーの背後に瞬間移動。

 5体にそれぞれ拳を1つずつ撃ち込む。反動によって空高く舞い上がったエリンガーをまたまた瞬間移動で今度は前に立つ。


「マシュガァ‼︎」


 逆上したのかこちらの方に落下し突進してくるエリンガー達。

 動きが手に取るように見えた私は、敵の軌道を予測して地を蹴った。


「ふん、うさぎ舐めんなよ。間がガラ空きだぜッ」


 宙まで追いこめば被害は及ばない。ここなら思いっきり撃てる。

 アサルトラビットパーカーに服を戻し、銃を手際よく構え。


「キノコ焼きになれ〜ッ」

「マシュガァァァアアアッ⁉︎」


 私は引き金を引いてそのキノコを灰にして倒した。


「よっわ、焼くどころか灰にしちまったなぁ。って落下する!」


 だが、飛ぶことができないので当然のごとく落下。

 近くにあった気に着陸難なく危機を脱出する。


「……ってぇ。おっといけね、シホさんの所に戻らないと」


 シホさんの元へと行き無事を伝え。


「一瞬で倒しちゃいましたね」

「これくらいどうってことないよ」

「……いいから早く復活させてほしいなぁ」


「ごめんミヤリー存在忘れてた〜」

「「はぁあッ⁉︎ アンタ正気それッ⁉︎」」


 やっべガチで忘れそうになっていた。

 本人には言わないでおくか。


 勝利にふけるのもつかの間。

 棺桶から復活させてほしいと言い張るミヤリー。


「ミヤリーあまり図に乗りすぎると痛い目に遭うよ」

「うっうるさいっ‼︎」


 図星、図星だろ。

 頭から彼女が棺桶で、腕組みしながら半目になる様子が想像できる。


「か、過保護ねぇ! 言われなくとも! ……こればっかりは反省しているわ。……ほ、本当よ!」

「はいはいそーですねー(棒読み)」

「なにそのやる気のない声はぁ? ってそんな情けをかけるような顔するんじゃないわよ!」


 ミヤリー言い訳を聞きながら街へと帰る私たちだった。


☾ ☾ ☾


【視線、感じないか】


 数日間、最近やたらと視線を感じるようになった。

 決して2人のことではない、これだけは断言できる。なんでもやるんで信じてくださいおねがいしまっす!

 ……とまただ。違う誰かがどこかで私を。

 ストーカーか? そんな人に恨まれることなんてした記憶はないのだが。


「それで、なんか誰かに見られているようなんだけど、2人共なんか感じない?」

「これといってなにも」


 街の外にある平原。モンスター狩りでちょいとまた外へ赴いたものの、対して強い相手は見つからず。

 ただミヤリーはHPがちょっとずつ上がっていき、今ようやく10に。……当然HPも10である。軽微すぎて草。


 縛りプレイあたりをしているのかと疑いたくなるレベルだが、どうみても低すぎる話ではない。ドーピング系どこかに落ちてないかな。


(やっぱ気のせい……なのかな)


 後ろからなにやら再び視線を感じる。

 だからなんなん。チキンプレイも大概にしろってんだ!


 これがからかいだったら、怒りの頂点に達し……は~キレそう~の案件である。

 さて、仕掛けるべきか、しないべきか迷いどころだ。


 ここでいっそ。一か八かだが語りかけてみるか。


 対話が第一。

 脳筋馬鹿みたいに、無理矢理殴り込んだりしたら負け。やめておこう。

 後ろに向かって私は何かに向かって語りかけ。


「ねえ、そこに誰かいる?」

「独り言をなにブツブツ言ってんの? 私たち以外誰もいないでしょ」

「そうですよ、見渡す限り人影っぽいものは……はい、見えませんね」


 他の仲間は認知できていない様子だった。


 なにさ、その当惑してそうな顔つきは。

 2人は憂慮するような視線で私をまじまじと見つめる。なにチラチラ見ているんだよったく。


「ミステリアスとかそんなんじゃなくて」

「焦らさないでいいから」

「? ちょっちょっと私にはよくわからなくッ!」

「シホさんや、無理しなくていいんだよ」


 いるわけもないと悟る2人は、私の行動に疑問符を頭の上に浮かべていた。

 新キャラフラグかこれ。周囲をこれみよがしにチラチラ。


 どこだろ。


「あの……愛理さん。後ろ見てください誰かいますよ」


 ふと、後ろ側にある透明な空間に違和感を抱いた彼女は、熟視しながら指を差す。

 見た感じ、生き物が外敵から身を守るためによく使う保護色に酷似している。……これが透明──光学迷彩なのか?


「光学迷彩なのあれ?」

「なんですかそれって……だからほら後ろです」


 シホさんの言う通り、私は後ろ側を振り向く。

 徐々にその箇所の部分が歪んでいき、次第に色が鮮明に露わになる。

 


「……こ、こん……こんにちは」



 そこには小さな白髪の女の子がいた。

 全身が純白な外套(がいとう)を身に纏う魔法使い。


(マジの魔法使いじゃん! しかもかわいいロr……幼女系キャラだァッ!)


 おっと口に出したら理性が爆発しそうだ、いけないいけない。


 手に持つ杖をぶるぶると震えさせ、こちらをじっとみて警戒している。少々矮小かな?

 探していた魔法使いと情報がぴったりとマッチ。すると少女は怯えながら言う。


「あ、あの仲間に入れてはもらえないでしょうか?」


「へ? 今なんと」


 小柄な魔法使いは、怯えながらも仲間に加入させてほしいと頼んできた。

 この少女はいったいなに者か。

読んで下さりありがとうございます。

少々眠すぎで大雑把な仕上がりになっちゃいましたが。

とりあえずは新キャラが登場するまでの話まで書いておきました。

名前ももう決まっていますが、それは明日の話に書くとして今日はここまでですね。

不足部分が多いですが、この話は土日辺りでも校正するとして、次の話にいきたいですね。

ではみなさん今日もお疲れ様でした。

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