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留年になったので異世界生活することにしました  作者: 萌えがみ
新・第2章 うさぎさん達、再始動イン大きな一帯へ
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236話 うさぎさんたち、エルミア城に入る その2

【感想は帰ってから書こう】


 目的の物を見て。


「にしても、あれが流星石で作った武器か」

「幻想的でしたよね」

「明らかに、この世界にある物とは、異なる技術がある」

「そんな、神秘的な物に見えましたが」


 文句のつけようのない

武器だったよなぁ。


 それでも、

 あれを、手に我が物としようと

していたわけだが、

重すぎてろくに使えなかったのは、少しかわいそうだな。


 でも、使わない物もある意味

 価値がある気がする。

 あの輝きは、そんな簡単に人の手で作り出せるような物ではない。


 メイソンさんがいなかったら、

武器になることも

なかっただろうし。

 もしかしたら、このエルミア家の家宝になることも

なかったかもしれない。


「でも、使えたらなぁ。シホさん持てそう?」

「私ですか? 自信あるようで同時にないような」

「ないんかい!」


 うん。

 試しに聞いてみたけれど、

絶対持てるよね。


 実際にその日が来るかは

まだわからないが。


 彼女が、あのような武器を

手に取った瞬間。

それは地球最後の日になるかもね。


 いや頼むから、滅亡させないでおくれ。


「……それでどうします? もう一度王様に会いに……私はどちらでもかまいませんが」

「どうせなら、会いに行ったほうがいいんじゃない?」

「ひょっとすると、違うなにかを私たちに見せてくれたり」


 はたしてこんな輩に

やすやすとなにかを見せる

という、

動機になることは、想像もつかないことだが。


「そこまで言うなら、行ってみる?」


 結局、仲間の催促に押されるがまま、

再び王室に戻った。


 王様は、私たちを待っていたかの様子で

笑顔でいた。

 口を開くのを待っているように

思えてたので、軽く咳を払い言う。



「それで見てきたんだけれど」

「見ることはできたのかのう?」


 正直

まだ流星石の謎は、深まるばかりだけれど。


「あの剣、やっぱりまだ誰もろくに持ててないの?」

「あぁ。これに関しては、他の剣とは勝手が違う。我が子たちにも持たせはしたが、ろくに持てる者はいなかった」

「それぐらい重いということでしょうか」


 やはり持って戦う

というのは、あまり

現実的ではないらしい。


 元の素材からもうすでに

重いというのに、

常識的に考えてこれは


なにやってんだ


といった話だが。


「なににせよ、いまだ謎めいた存在。近くの山で採れるとはいえ」

「重すぎるせいで精々数個。数人でようやく手に入れられるぐらいじゃ」


「……一筋縄ではいかないみたいですね」

「そうじゃろうそうじゃろう。わかってくれるかステシア殿」


 一度に大量回収

なんてことは無理ってことか。

 数人がかり必要なものに、これは驚きを隠せないな。


「買取相場も高く、大金貨十枚相当するのじゃが」


え大金貨?


 金貨

ではなく?


「…………大、なんだって?」


 そんな上位種、

聞いたことも見たこともないが。

 あれ、金貨までじゃあないっけ。


 見知らぬ名前のものが出てきたので

少々首を傾げた。


 というかマジでなんなんだ

その大金貨つーものは。


 そうだ。

 隣にいるスーちゃんに聞いてみよう。


(スーちゃんスーちゃん)


 軽く小さな声で

彼女に耳打ちする。


(なんですか愛理さん?)

(大金貨ってなに?)


 すると衝撃的な事実が返ってくる。


(王族や貴族が持てる、金貨十枚相当のものです)


 そうなんだ。


って。


 じゃあ100万ってこと⁉︎

 エグい。


(それヤバくね)

(えぇ……非常にヤバいです)


 そして欲に負けたのか

王様に話を持ちかけ。


「王様、コレの話でもしませんか?」


 指で丸を作る。

 するとみんなは私を

呆れた顔をしてきた。


「……その、表情を隠す練習でもしたほうがいいですよ」

「そうですよ。それに口からよだれ出ちゃって……マスよ?」


 情けないな

みたいな顔しないでほしいんだが。

 いやまじでやめてくれ。


 ぼろ儲けして

楽したいとかそんなこと。

ごほんごほん。


 しかし、

見透かされたように

横睨みつけられ。


 てか近いよ。


「目が完全に、何か企んでますって顔してる」


 う,うるせえ!


「ほほ。仲がいいのじゃな。羨ましのう」

「あ、あのすんません。うるさくて」

「いいんじゃいいんじゃ。仲良いのは結構じゃ」


 心の広いエルミア王。

 私たちがどのように見えているのか。


 時場所問わず、このようなやり取りを

いつもして、

 もう、こっちが恥ずかしくなってくるよ。


それはともかく。


 体勢を整え。


「こほん、それで王様」

「あ、逃げた」


「ちなみにじゃが、普通の店では売れんぞ」

「ゑ?」

「よく考えてみよ、即座に破産するぞよ」


 うぅ私の夢が。

ことごとくと……ぐふ。


「打ちひしがれたように躓きましたね」

「……相当ショックだったのでしょう」

「まあまあ、愛理元気だしなって」


 仲間の声で我に返り。


「気を取り直して王様、ありがとう。いいものみせてもらったよ。また機会……」


 その時だった。


 1人の兵がドアを開け。


「ハァハァエルミア様!」

「どうした、息を切らして」


 息を切らしながら王様に、

膝をつきながら、なにかを

伝えようとしていた。


 非常に慌て気味だけど、

なにかあったのかな。


「じ、実は……」

「…………なに? またか」


 頭の上に疑問符

を浮べる仲間たち。


そんな中、私はすでに

気まずいもののなにかを

感じ取っていた。






☾ ☾ ☾




 1人の兵が姿を現す。

 粛々と膝をつき。

いったいなにがあったのだろうか。


「き、機械軍がまた勢力を上げてきました。こちらは押され気味で対処するのがやっとです!」

「ふむ、どうしたものか」



 王様は思い悩む様子。

 手の平で、顔を覆い隠すようにして、

少々うねり声をあげる。


 機械軍?

 初耳だけれど、相当やばい相手なのだろうか。

ところどころ、

防具の汚れが目立つ箇所が見える。

 初めて聞く名前だが、今とてもピンチ

そう訴えてくるように思えてくるが。


(あれ、今もしかしてやばい感じ?)


 少々の間。

 考えに浸っていると

王様が一度、私たちのほうを見てくる。


 うん、これはもしや?

……口に出さなくとも、察しはついてくるが。

ここは最後まで聞くのが賢明。


「その愛理殿と仲間たちよ、戦いの腕は自信あるかのう?」

「んまあそれなりには」


「お、王様! どういうおつもりですか」

「待て待て、彼女たちは実力はあるほうじゃ……たぶん」


 なんだよその間は。

確信ねえのかよ。


「じゃから愛理殿。もしよろしければじゃが」

「わしらエルミア王国の厄介となっている

敵勢力の倒す、その手助けをよければしてはくれないだろうか?」



「愛理さんどうしますか」


 王様と仲間たちに詰問され。



「わ、私からもお願いします! 旅のお方、どうか我々にお力添えを!」


 必死の願望。

 決断と強い確かな想い。

胸の緊迫感迫る一方で、

私は決断を強いられていた。


──急展開すぎるだろッ‼︎



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