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箱入り娘は冒険に出る  作者: 陽ノ山猫太郎
一章
6/42

ちょっと準備

「もう魔物の調査を引き受けることになったの?危険じゃない?」

「うん、私ももうちょっとここの周りとかを知ってからが良かったんだけどね。お金もあんまりないし」


 パメラちゃんと朝ごはんを食べる。


「それに今日戦うとも限らないしね。準備はちゃんとして行くわ」

「それならいいんだけど、気をつけてね」


 心配しながら見送ってくれる。嬉しい。


 いつも話し相手になってくれていることに感謝しながらギルドへ向かう。


 昨日と同じ場所にカイルさんが立っていて、やっぱり人が数人しかいない。


「来たか、昨日改めて確認してみたが本来あの辺りには魔物が出ることはないんだ。だからギルドとしては異変の兆候かもしれないと判断して、正式に依頼として出すことにしたんだ。ソニアちゃんには昨日戦った周辺を調べて欲しい。ディアンサには別の場所の調査を頼んでいる。こんなことまだ新人の君に頼むのは荷が重いかもしれないが、見ての通り人手が足りてなくてね。その分報酬は多く出すからよろしく頼むよ」

「あ、はい」


 ひと息で言い切ったわね。言うことを考えてたのかな。


「これが依頼書だ、受付に持って行って受注してくれ」


 依頼書には基本報酬が銀貨15枚って書いてある。

 良かった、これを達成できれば少しは余裕ができるかも。


「イヒヒ、ソニアさん頑張ってくださいね」

「あ、昨日の変な受付の人」

「フヒッ、ハスィです。期待してますよ」


 あの笑い方は誰も気にならないのかな。


 とにかく調査の準備をしないと、持っている魔物の知識を出来る限り使ってね。

 

 まず小鬼は火とトリカブトの毒に弱い。ファイアは有効だけど今の私じゃ射程も範囲も狭いから複数相手じゃ危険だ。

 なので戦闘になる場合は毒を矢に塗って遠くから一体ずつ仕留めていこうと思う。

 

「でもトリカブトは山に行かなきゃ採れないわね。どこかで売ってないかな。…あっ、サフィアさんのところならあるかも」


 この前行ったときに薬の素材も売っていたのを思い出し、サフィアさんの薬屋へ行く。


「こんにちは」

「うーん、あっソニアちゃんいらっしゃい。また来てくれたのね」


 やっぱり眠そうにしている。ホントに客が来てないのね。


「ここってトリカブトとスイの実は置いてますか?」

「うん、あるよ。ついでに蒸留酒もね。もしかして鬼特効の毒でも作りたいの?」

「はい、近くに小鬼が出たからこれから調査するんです。あの、調合できます?」

「もちろんよ、これでも冒険者の『薬師』だったからね。ちょっと待ってて」


 材料を持って奥に行き、少し待つと紫色の液体の入った大きめの瓶を持って戻ってきた。


「はい、できたよ」

「ありがとうございます」

「お金はいいよ、調査頑張ってね」

「え、いいんですか?」

「ふふっ、先行投資みたいなもんだよ。あなたは何だか優秀な冒険者になりそうな気がするからね」

「…頑張ります」


 なんか期待されているみたい。まあタダにしてもらったしいいかな。


 よし、これで準備は出来たかな。


 調査に向かおう。ついでに余裕があれば探索もしたいな。

短くなってしまいました…

次回はちゃんと戦闘になります

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