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うつぼ作品集  作者: utu-bo
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新はだかの王様





はだかの王様のお話しは語るまでもなく、世に知られたお話しです。


詐欺師に騙されて、お馬鹿には見えない、かっこいい服を着て、はだかで街をパレードして。


あの王様、はだかだよ。


なんて子供に突っ込みを入れられる。




多分、こんなお話しでした。





このはだかの王様のお話しにはこんな続きがあったのです。





街中をパレードする王様。


立派な王冠をかぶっていても。


立派な王剣を持っていても。


やっぱり王様ははだかの王様でした。


あの王様、はだかだよ。



そんな子供の一言に傷ついて、パンツ1丁のままで城まで泣いて、走っていきました。



はだかの王様は街のみんなに笑われて、パンツ1丁のままで悔しくて、王室に逃げ込みました。



耳を塞いでも、街のみんなの笑い声が追いかけてくるから、王室の扉に内鍵を10個もつけて、引きこもりました。




パンツ1丁のままではだかの王様は鏡の前に立ちます。



お馬鹿には見えない立派な服をまだ脱いでいません。


っていうか、そもそもそんな服は無いのです。





パンツ1丁の姿はあまりに間抜けで、立派な王冠も、立派な王剣もパンツ1丁のはだかの王様の姿に霞んで見えます。



ならば、このパンツを脱いでしまえばいい。



鏡に映るはだかの王様が言います。



ならば、いっそパンツを履かなければいい。



鏡に映るはだかの王様が鏡の中で男らしくパンツを脱ぎ捨てます。



おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお





はだかの王様は鏡の中に神を見つけました。




立派な王冠をかぶり。


立派な王剣を腰に差し。


神々しくて。


気高くて。


チンチ○丸出しで。


まさに神でした。






王室の扉にかけられた10個の内が鍵外れて、はだかの王様が出てきます。


【衣服を纏うべからず。】



チンチ○丸出しのはだかの王様はそう声を張り上げました。





はだかの王様が笑い物になったパレードから1週間後、新しい法律が公布されます。






【衣服を纏うべからず。】



街中の人が笑います。



衣服を着てはいけないなんて。


つまりは、チンチ○丸出しでスーパーへ買い物に行けなんて。


全く馬鹿げた話です。




でも。



鉄製の重厚なヘルメットをかぶって。


鉄製の重厚な矛と盾を持って。


チンチ○丸出しの兵隊さん達が街を群雄闊歩します。



【衣服を纏うべからず。】



はだかの王様の新しい法律を遵守しているのです。




街中、大騒ぎになりました。



はだかの王様の法律は絶対です。



衣服を着てはいけないから。


でも、外に出ないで生きていけません。


みんな家のカーテンを締めて。


チンチ○が誰にも見えないように。


ひっそりと生活するようになりました。


でも、やっぱり家にずっと引きこもっているわけにはいけません。




みんな生きているのですから。









朝4時頃、カブに乗って、新聞配達をするおじさん。




チンチ○が揺らして、新聞を配達します。




チンチ○が新聞の束についたりしています。





お宅の従業員が新聞の束にチンチ○をつけて、配達していた。





なんて、苦情の電話をする人もチンチ○が揺れています。






パパ~、チンチ○揺れてるよ~。






なんてチンチ○を割り箸でつつく子供。





こら、パパのチンチ○で遊んじゃ駄目!




なんて怒るママもオッパ○がプルンプルン揺れて。




【衣服を纏うべからず。】



はだかの王様の法律は絶対なのです。





この法律施行後、子供の出生率が一時的に上がりました。




理由は簡単です。




常にパパもママもはだかなのですから、きっとやることは一つしかありません。


在る意味、明るい家族計画を推進した法律とも言えます。











そして、ブランド服屋が潰れました。


だって、誰も衣服を着なくなりましたので。


そして、イメクラが潰れました。


だって、制服も着てはいけないませんので。



でも、病院は流行ります。


だって、みんなはだかなので。


違う熱気がムンムンで、血圧も上がりっぱなしです。





チンチ○丸出しの校長先生。


チンチ○丸出しの院長先生。


えらい人もチンチ○丸出しです。




チンチ○丸出しの八百屋さん。


チンチ○丸出しの魚屋さん。


普通の人もチンチ○丸出しです。









みんなチンチ○丸出し出過ぎです。







さすがにみんなチンチ○丸出しが恥ずかしいので、どれが衣服で、どれが衣服でないかなんて論争も起こりました。









法律施行後、しばらくすると、チンチ○丸出しが結構当たり前になってきます。


雑種性の強い人間の順応力と言うべきでしょう。



でも、さすがに女性がはだかで買い物なんて恥ずかしいらしく、買い物などの外へ出る仕事は男の仕事へと移行していきます。






最終的には街中をチンチ○丸出しで歩くのははだかの王様直属の兵隊さん達と、チンチ○に自信のある男どもとチンチ○ネタに必要以上にウケる子供達になります。







今日もはだかの王様と兵隊さん達はパレードをします。



もちろんチンチ○丸出しです。




再びあの子供がやってきました。




あの王様、はだかだよ。



そんな突っ込みを入れた子供です。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



なんて子供はまた突っ込みを入れます。





再び悪夢が始まります。







王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様のチンチ○ちっちゃいね~。



王様の・・・・・・・・。




はだかの王様は兵隊さん達のチンチ○と自分のチンチ○を見比べます。








確かに小さいです。






この上なく小さいです。







はだかの王様は兵隊さん達を連れて、黙って、お城に帰りました。










それからはだかの王様は自分より大きいチンチ○を持つ人に嫉妬を覚えはじめます。









さあ、チンチ○狩りの始まりです。








まずはだかの王様より大きいチンチ○を持った兵隊さん達のチンチ○を狩ってしまいます。


すると、王様直属の兵隊さん達がほとんど宦官になってしまいました。


次ははだかの王様は街をさまよい、自分より大きいチンチ○を探します。


その姿はまるで血に飢えた切り裂きジャックです。


街のみんなははだかの王様にチンチ○を狩られないように家に引きこもります。




そんな時です。



隣の国の王様と兵隊さん達が攻め込んできたのです。



極めて健全な王様と兵隊さんです。



勝敗はすぐにつきます。




宦官の兵隊さんが隣国の健全な兵隊さん達に勝てるわけがなく、宦官の兵隊さん達は簡単に殺されてしまいます。


そして、はだかの王様も簡単に捕まり、隣国の王様に処刑されてしまいました。











はだかの王様が処刑された後、隣国の王様が街を支配します。


【衣服を纏うべからず。】


そんな馬鹿げた法律はすぐに廃止されました。




みんな衣服をちゃんと着て。


買い物に出かけて。


仕事に出かけます。






はだかの王様のいなくなった街はとても平和になりました。










ちなみに【衣服を纏うべからず。】という法律のおかげで今も残る文化的な遺産があります。


法律施行後、どれが衣服で、どれが衣服でないか?そんな論争が起きました。



その結果、実用性の程度により一部のものが身に纏うものとして許されました。





例えば、兵隊さんの鉄製のヘルメットとか。






例えば、料理のためのエプロンだとか。






そうです。




あの有名な。




アダルティーなスタイル。






【はだかエプロン】





あのスタイルは真はだかの王様のお話しから生まれたスタイルなのです。



【衣服を纏うべからず。】が悪法であったとしても、悪法から生まれたスタイルだったとしても、【はだかエプロン】は後世に伝えるべき文化的な遺産であることは間違いありません。





は だ か エ プ ロ ン バンザイ!






【おしまい】







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