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春の章
入学式の日。
隣の列に並んでいた女の子が、僕の顔を見るなりクスクス笑った。
後で理由を聞くと、近所の薬局に貼られた水虫のポスターの患者さんと瓜二つだったらしい。
数日後。
放課後の水のみ場で真ん中の蛇口で水を飲んでいた。
彼女が通りかかり、
「そこ、誰かガムつめてたよ!」
思わず口から水が吹き出た。マンガみたいに綺麗に。
彼女はまた、お腹を抱えて笑った。
その時、恋が始まったのだと互いに気づくのは、まだまだ先の話。
入学式の日。
隣の列に並んでいた女の子が、僕の顔を見るなりクスクス笑った。
後で理由を聞くと、近所の薬局に貼られた水虫のポスターの患者さんと瓜二つだったらしい。
数日後。
放課後の水のみ場で真ん中の蛇口で水を飲んでいた。
彼女が通りかかり、
「そこ、誰かガムつめてたよ!」
思わず口から水が吹き出た。マンガみたいに綺麗に。
彼女はまた、お腹を抱えて笑った。
その時、恋が始まったのだと互いに気づくのは、まだまだ先の話。
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