前へ目次 次へ 22/40 ザクロの味 「ザクロのシャーベットでございます」 恋人を亡くしたばかりの同僚女性と二人きり。 穴場のレストランで、デザートが運ばれる。 シャーベットを掬ったスプーンが艶やかなルージュの口元へ。 「ザクロって、人肉の味がするって鬼子母神の伝説があるんだ」 僕の言葉に目を丸くした彼女。 ……ゴクリ。 思わずザクロの果肉を飲み込み、薄く唇を舐めた。 「美味しいかい?」 意地悪なその質問に、頬を染める彼女。 「でも…… 少し違うみたいね」