目次 次へ 1/40 兄の変身 朝。いつものように、 「お早う、お兄ちゃん」 と妹が起こしにきた。 でも目が点になっている。 「どうした?」と聞こうとして、声が出ない。 「お兄ちゃん。0円になってるよ」 僕は自分の体を見下ろした。 パジャマの裾から突き出た足は、確かにトメでありハネていない。 「お母さーん! お兄ちゃんが只になっちゃったー」 妹は部屋を飛び出した。 「お母さんってばー…」 だが、返事はない。 「大変だぁー! お母さんは、苺になっちゃってる」