5話 First magic and swordsmanship~最初の魔法と剣術~
*誤字を修正しました。
新しい制服をまといウィークと一緒に自分のクラスにやってきた。『1-5』と書かれているらしい文字を見つけドアを開ける。教室の中には20人ぐらいの生徒が見え、その中にユイナの姿が見えた。俺はユイナに近寄り軽く挨拶を済ませる。
「おはよう、ユイナ。まさか一緒のクラスだとは思わなかった」
「私もカズトと一緒のクラスだとは思っていなかったから嬉しいよ!」
ユイナは俺の手をにぎりながら、キラキラとした顔で見つめてくる。
流石にここまでのリアクションをとられるとは思っていなかったので普通に嬉しいけど、手を握りられるのは流石に恥ずかしい。俺は顔を赤くしながら少しの間もじもじしていると、何処かで見たことのある一人の女性が扉を開けて入ってきた。
「皆さん何処か席について。最初の授業を始めます」
教室にいた生徒たちは次々と席についていく。空いている席はないかと思い席を探すがウィークの隣しか空いていなかったのでそこに座った。そして教室の中が静かになるころを見計らい、目の前にいる女性は挨拶を始める。
「皆さん初めまして、私がこのクラスを担当することになったメルス・ハイケルです。初めてはない人は試験ぶりかな、皆さんとは4年間一緒なのでとても仲良くなりたいのでどんどん話しかけてくださいね」
試験ぶりと聞いて眼鏡をかけたインテリ系の試験官がいたことを思い出す。あそこにいた試験官が担任とは驚いたが、とても優しそうな先生だ。
「まず始めに教科書を配ります。後ろの人に回してください」
教科書を配れたが全く読めない。ウィークに聞いたところ『魔法基礎学』と書いているらしい。
「まず始めに魔法の基礎と言える事から学んでもらいす人は魔力を持っており、魔力量は人によって様々です。魔力量を測るには入学試験の時にしてもらった『魔力量測定魔導石』を使います。最初は無色ですが魔力吸えば吸うほど色は変わり、白・青・黄・緑・赤・黒 という順番で、黒色になる程、魔力量は多いとわかります。そして魔力を使い発動するのが魔法です。魔法とは自身にある魔力を魔導石に伝え、詠唱を唱えると魔法が発動します。例えばこのように魔力を流し詠唱すると……」
『微風』
その瞬間、そよ風のような弱い風が吹く。風の流れが無い状態で風が吹くなど、普通ではありえない状況が起こり俺は興奮する。
これが魔法、元の世界ではありえない現象をこれから学んでいくと思うと、この学園に入学して良かったと思える。
「 これは風属性魔法の初歩『微風』です。これからの授業はこれに加えて、火属性魔法の初歩『火の粉』、水属性魔法の初歩『水噴射』を学んでもらいます。午後からの授業は剣術なので頑張ってくださいね」
午後からの授業は,剣術だ。配布された運動用の服に着替え、指定された体育館に向かう。
「諸君、よく集まった!俺がこのクラスの剣術を担当するスカード・カイソンだ!俺が担当するからにはビシバシ鍛えるから覚悟するように!」
確か、模擬戦の試験を担当していた試験官だ。ものすごい熱血系の先生だが、どんな授業をするのやら。だいたい見当がつくため、自分の見当が外れている事を願いたい。
「まずは俺が見本を見せるのでよく見ておくように」
木剣を持ち構えるその瞬間、その場の空気が変わる。
振り落し、突き、薙ぎはらう。
一つ一つは簡単な動作でも、極めるとその場の空気を支配してしまう。
「 このように簡単な動作でも、極めると一つ一つが必殺の一撃となる。しかしこの次元に至るまでは、何回も基礎を繰り返さないといけない。なのでとりあえず、さっき見せた手本を真似ながら5000回素振りをするように!」
自分の見当は外れていなかった。ああいうタイプはだいたい、気合で乗り切れみたいな考え方をしているから無茶ぶりを要求してくる。そんな事をグチグチ思いながら素振りを始めるのだった。
素振り5000回終わる頃には、クラスの大半はその場に倒れていた。その場に立っていたのは、俺を含めて3人しかいなっかた。その中にはもちろんユイナも含まれている。もう1人は根暗そうな感じの男子だった。そして剣術の授業が終わり、自室に戻ろうとしていた時、スカード先生に呼び止められた。
「イガラシ、お前が入学試験の時に倒した貴族の事を覚えているか?」
「なめた態度をしていた奴ですよね。それがどうしたんですか?」
「実はお前が倒したラウター家は悪名が高いので有名貴族なんだ。そんな貴族の息子を倒したお前は、ラウター家に目をつけてられている、何かをする時にお前は狙われている可能性が高い。気をつけたほうがいいぞ」
どこまで嫌な奴らなんだ。息子も息子なら、親も親だな。しかしなんでこんな事をわざわざ忠告してきたんだ?
「ありがとうございます先生。だけど貴族の事を侮辱するような言い方をして大丈夫なんですか?」
「貴族を侮辱する事は大丈夫じゃないだろうな。だけど俺は、自分の生徒のほうがもっと大事だ。生徒が危険な目にあっているのに見て見ぬふりはしたくない!」
なんていい先生なんだ。教師の鏡だと言われれも疑わないレベルだ。そんな先生にお礼をしないなんて、失礼にもほどがある。
「わざわざ忠告ありがとうございます。ラウター家には気をつけていこうと思います」
俺はそういい自室に戻ろうした。しかしまだ呼び止められた。
「ハイケルだけは絶対に怒らせるな。痛い目にあうぞ」
どういう事だ、あの優しそうなメルス先生が怒る?絶対にないだろう。そんな事を思い自室に戻っていく。
白 0〜1000
青1000〜3000
黄3000〜4000
緑4000〜5000
赤5000〜6000
黒6000〜
魔力量を数値にした時の色分けです。
主人公は一体いくらなんでしょう
タイトルは「」という意味です。