第七話魔物場のヤバさ
はひょー
突然の六体のフェンリルの登場に、
三人は開いた口が塞がらない。
さらに三人は一匹だけ黒い毛が入った
フェンリルに目が釘付けになる。
黒い毛は、元が黒色の魔物を除くと
特殊個体、突然変異種であることを意味する。
「信也さん、この魔物は...伝説の…!」
「しかも一体突然変異種が居やがる!」
「ありえない、ありえない!」
龍王は体を震わせ、
一歩前へ進みへこたれる。
地面に手をつき、膝をおる。
それはそれは素晴らしいDOGEZAを
信也と、フェンリルに向かって行った。
龍王はしゃべりだす。
「どうして!?あのフェンリルが、繁殖!?神獣の突然変異種がなぜ存在するの!?ありえない!ありえない!ありえない!しかもそれが深淵出身?ふざけないで!そんなのを外の世界に出したら世界が……!世界が終わるわよ!!一体どうやって繁殖させたの?なぜ繁殖させたの?どうやって勝ったの?龍王でさえ!龍王である私でさえ!深淵出身でないフェンリルに勝てないのに、深淵出身のフェンリル?それが六体?しかも一体突然変異種!?どうなってるのよ!?あのフェンリルが!万年の命とさえ言われたフェンリルが!世界をあわせて5体しか確認されていないフェンリルが!よりにもよって深淵で!世界最強の人間の近くで!膨大な魔力にさらされながら!なぜ増えてしまうの!?なぜ四体も子ができるの!?人間の記録ではフェンリルは2体につき一体しか産めなかった!!なのにどうして!?神獣が!そんなに増えたら!世界の均衡が!平和が!なにもかもが崩れ落ちる!!みんな死ぬ!みんな殺される!切れる風の暴風!深淵の影響で粉々にする台風!突然変異種の能力は?鑑定できない!分からない!怖い!恐ろしい!ありえない!なぜフェンリルを飼い慣らせるの!?その破壊神を!どう飼い慣らしているというのよ!!??」
明らかに情緒不安定になっている。
だが、誇り高きフェンリルに対する敬意は
忘れていないのか、しっかりと
顔は伏せたままだ。
かつての記録によると、人間の大きい国に
攻め込んできた一匹の深淵以外
出身のフェンリルが、一時間で
その国を滅ぼしたらしい。
龍王でも、これには一夜はかかる。大国を
一時間で沈められるほどの強さを持つ神獣の
深淵出身。そして特殊個体。
平民が聞いても実感のほどは
無いかもしれないが、国のお偉いさんが聞くと、
間違いなく顔を真っ青にするだろう。
その証拠に、ナッセル王国王女であるマリーが
顔を真っ青にしている。
さらにそのフェンリルと対峙したことのある
龍王がいる。
その恐ろしさは、よくわかっているだろう。
だが、人間がそれを手なずけている。
その事実がまだ受け入れられないらしい。
だからか、信也はあぐでも冷静に答える。
「うるさいなぁ、フェンリルが
うちに来て襲ってきたから返り討ちにしたら
なついたのが二匹。そっからすることして増えた。それで説明がつくんじゃないの?」
これ以上暴れられても嫌なので、
信也は首トンッをかます。
すっと意識が途切れた龍王は、
静かに眠った。
『なにやらうるさい客人だな。
それにわりと失礼だ。なあ?リーラよ』
『そうね、あなた。
それと信也も、することしてだなんて、
恥ずかしいわ。』
「悪い悪い。こんどはもうちょっと
オブラートに包んでみるよ。」
『子供たちもいるのだから、
そうしてちょうだいね?』
まるで人間のような話に
マリーとシルアの二人は
困惑する。
「本当に、信也さん。
本当なら我が国の陣営に加わって
いただきたいのですが、その前に
最低限のことをきかせていただきます。
その力はあまりにも強大です。
悪用はしませんよう、お願い致します。」
「そっちがわからなにもしてこなかったら、
俺だってなにもするきはないさ。
にしても、フェンリル以外にも神獣やら
いるんだけどね。特殊個体もいるし。」
「え?フェンリル以外にも神獣が?
それと、特殊個体とは?」
「特殊個体は君らで言うところの
突然変異種だね。むかしはそう呼んで
いたんだ。それと、神獣は全属性がいるよ?
一体づつ特殊個体がいるし、
神獣よりも希少度だけなら高い
不死鳥フェニックス。それの特殊個体なんかも
いるよ?もちろん、トレントとか、
希少度がそこまで高くない子達の特殊個体も
結構いるしね。フェニックス以外にも
極希少なこもいるし。」
「そんな…!」
「牧場…というより、
魔物場にはいろんな魔物が生活してる。
コッコルからケツアルカトル、
ミズトカゲからニーズヘッグとかね。」
「うそぉ…」
「たぶんもう絶滅したと思われている
こたちもいるよ?」
「そんなぁ…」
「そっちで出てきた新種以外
の魔物なら特殊個体が全種類最低一匹ずつ
いるんじゃないかな?まだ
一体だけいないのがフェニックスと
同格レベルで、ヤマタノオロチの
特殊個体かな。いくらうまれても特殊個体が
出ないからもう天叢雲剣がけっこうたまってて
ね。草を薙ぎ払ってたらそのうち2本くらい
草薙剣に変わってたりしたね。」
「もうお腹一杯です。許してください。
伝説の神器が何本もたまってる
なんて聞きたくないです。」
「ペガサスとユニコーンが交配して
よくわからんのがうまれたりしたなぁ。
ユニコーンが闇の結晶と炎の結晶を配合した
闇炎の結晶を食べたらダークメアが生まれたり」
「ガクッ」
信也の行った行動に対し、
とうとうマリーが気絶してしまった。
シルアもかなりひきつった顔をしている。
信也は知らず知らずのうちに何度か
新種の魔物を作っていたのだ。
その偉業はしれわたったらどこからでも
表彰されるだろう。
魔物と人間は確かに敵対している。
だが、一部、人間になつく、人間を気に入る、
力で屈服される。
などした魔物は人間に協力的になる。
それら魔物の所有者となって他の
魔物と戦う人たちを調教師と呼ぶ。
調教師からすれば尊敬に値する
だろう。調教師ギルドがあるため、
その人たちからすればもう垂涎ものだろう。
さて、最後に残ったシルアが
信也にこういう。
「なぁ、信也さんよ。
戦おうぜ!」
「やだ、」
「なんでだよ!?」
「する意味がないじゃないか。
レオンハルトにさえ勝てないシルアが
レオンハルトより強い俺に
勝てるはずないじゃなん。」
「いいんだよ!それでもさ!
お前の力がどのくらいか知りたいんだ!」
「えー、まぁ、さっさと終わらせればいいか。」
「魔法くらいは使ってくれよな!」
「へいへい魔法ね。じゃあ、開始。」
開始。と信也がめんどくさげに
言ったとたんシルアは武器を構えて
その大剣で一気に切りかかる。
信也は動かない。
「衝撃斬!!」
見えない刃が
信也に迫る。それでも動かない。
あくびすらしている。
こんなものか…
「ZERO GRAVITY」
辺りが無重力になる。
衝撃斬は勢いをなくし、
消えた。
「COSMIC DRIVE」
信也の体が青白く輝き、
空間を自由に移動する。
左へ、右へ、上へ、下へ、
そして、背後へ―――――――――
信也はシルアの後ろで手加減した
殺気をかける。冷たく、冷えきった
殺気を、濃厚になった殺気をかける。
シルアは恐怖のあまり、気絶した。
「約束どうり、魔法は使ったぜー。
ありゃ、みんな気絶させちった。
次起きるのは、まぁ、夕御飯辺りかな。
ご馳走してやろう。」
シルアを引きずって
家のなかに連れ戻し、ゆっくりと扉を閉めた。
「ハァ、ハァ、成功、しました。
おねぇさまとシルアのところへ遊びにいきます」
「おぉ、よくやった!
セーラ!よいぞ、気をつけていっといで
さて、自己紹介しよう。
私はナッセル王国国王、
ルーベルト・レイズ・ナッセル。
歓迎しよう。異世界の勇者たちよ!」
私、涼宮玲奈は
どうやら異世界召喚されたらしい。
なぜだろう。なぜだか急に、もう一度
会える気がしてきた。約一年前、
突如姿を消した私の想い人…
佐藤信也に
おや、ラブコメの
兆しが見えますね。
自分で書いてて言うのもなんですけどねw
ボソッ)氏ねばいいのに…
最もレア度の高い
こたちの一部↓
不死鳥フェニックス
ククルカン
ヤマタノオロチ
ペガサス
ユニコーン
ユニサス??w
ダークメア
鳳凰
などなど...