第四話 カイ
文語力ksの理由がわかった。
結果を急ぎすぎるんだ。
というわけで、今回はある程度注意したつもり
それと今回大分短いです。
『ここが信也の家よ。
ほんとに不思議ね...400年以上
経っているのに全然木材が傷んでない。』
「そんなに...
というより、会ったことがおありで?」
『ええ、たったの一度だけね。
強いやつが居る気配がしたから
会いに行って襲ったら右翼をもぎ取られたわ
今は再生しているけど、
荒らすのなら来るなって怒られたわ。』
「それほどまでに強いのか。」
目の前にあるのは、
とんでもなく広い庭に、
木造の大きい建物。全面積を見れば、
王宮よりも大きいだろうか。
深淵に居るというだけで
人外であることはわかっているのだが、
龍王を圧倒するなど聞いたことがない。
もしそれが人間なら、果たして世に放って
良いのだろうか。
性格を見極める必要があるだろう。
もし、仮に人を無惨に殺める人ならば
世には出すべきではない。
しかし、もし協力してくれようものなら、
一国の王女として、マリー・レイズ・ナッセル
として、勧誘すべきだ。
兎に角、ここに最強が居る。今からそれと
会うのだからこれほどの緊張は
致し方ないだろう。
髪の色は?目の色は?どんな性格?
たくさん気になるが今からわかる。
さぁ、行くとしよう。
「行きましょう。」
「あぁ、」
マリーの掛け声と同時に龍王は
徐々に小さくなっていき、人の姿になった。
シルアは驚きのあまり目を丸くしている。
「そんなことができるのね。」
「当然でしょ~、私、龍王ですから!」
ここに来る道中で色々と
話し合っていたからか、わりと打ち解けて
話していたが、やはり龍王は龍王なのである。
それなりのおかしい能力はあるのだろう。
人化した龍王は真っ赤な髪を
後ろで束ねて下ろし、綺麗な黄色い瞳を
此方に向けてくる。可憐だ。そう思った。
「では、気を取り直して、行きましょう。」
「あ、あぁ」「えいっさー!」
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なにやら外が騒がしい。
一年ぶりに若い魔物が肝試し感覚で
いたずらしに来たんだろうか。
追っ払ってやらないと。
この前、といっても3年ほど前にきたやつを
放置していたらその次の日くらいに
大群で来たからな。
まったく、折角叡知の書を見ていたというのに
手間かけさせやがってなー。
信也は立ち上がると、
叡知の書を閉じ、玄関へ向かう。
そこから靴を履きテクテクとあくびをしながら
近づく。
「ん?バルウェストモンキーか?
...!違う!あれは人間だ!」
嬉しくて
ついつい駆け出してしまう。
人、何年ぶりだろうか、上手くしゃべれる
だろうか。進んで話せるだろうか。
楽しんでもらえるだろうか、
手厚く歓迎せねば。
俺の力を利用しようとする
屑ではないだろうか、
一体どうやって来たのか。
久々の人間との対面が嬉しくて堪らない。
二人の女性と一人は重鎧で謎。
上手く話せるかそわそわしている。
「よ・く・ぞ・お越しに
なりましたあぁぁ!!」
「わきゃあ!?」「うえ!?」「おぉ、」
信也、シルア、マリー、大地の龍王の
談笑がゆるゆると始まろうとしていた。