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深淵を飛び出して見た500年ぶりの異世界は  作者: 探索者T
悲愴の二人に小さき花を
13/16

メイド+王宮

早めに更新できた!

テンプレとは...


テンプレとはテンプレートの略で

一定の形式のようなものがだいたい

決まっていてそれにほとんど沿って動い

たりするもの。である。

そのテンプレートから派生させたりして

様々な展開を

作り上げるのだが...

今、信也の身に起こっていることは

まさにテンプレと言えよう。

異世界転移もので最も確率の高い

『美少女救ったらベタ惚れされた』

だ。




あのぉ~。これ

どうしろと言うんですかね?確かに

出したよ?ミステリアス主人公的雰囲気。

かっちょよく登場したよ?そして救ったよ?

せっかくだしわりとかっこつけたしさ。

煙玉を除いて完全にきまってたよ。

シチュパーフェクトだったよ?

それでもさ、

王宮連絡道を走る警備隊の馬車のなかで

ガチ寝してる第2王女

膝枕しろとか聞いてない。

マリー&シルアに横からもたれ掛かられる

なんか聞いてない。

テンプレ極まれりだなこれは。

いや、もはやレアケースか。

俺の昔見たラノベだとここで|不思議な力(場面切り替え)が

働いたりしていつのまにやら国のなかに

入ってるとか、門前イベント

スタートだもんな。

俺の場合初敵イベントが門前で

そっから|不思議な力(場面切り替え)で

王宮連絡道の馬車のなかだもんな。

テンプレに沿ってないように見えて

ちゃっかり沿ってるんだよ。一ミリも乱れず。

とりあえずこれだけは言わせてくれ。


「もう、家にかえりたくなってきた(涙)」



今、信也が望むことと言えば、

ナッセル王国の観光、

それとアルモノの確認だ。

ナッセル王国は闇の帝王 バルドードシュの

封印地にして精霊、妖精の聖地とされている。


王都より東に離れたベルタの町には

遥か昔、最高神アーデウスと

邪神シンザの戦いのなか

大地をシンザの攻撃より守り続けた

精霊と、最高神アーデウスに力を貸した

妖精を見事戦いに打ち勝ったアーデウスが

その活躍を称え、精霊と妖精にとって

最も住みやすい環境の場所を作った。

それが、ベルタの町の奥にある森である。

そこで、精霊契約、又は妖精契約に才能の

有るものは人生に一度だけ

18歳のとき義務として

受けることのできる契約の儀式にて、

精霊、又は妖精との契約ができる。

才能のないものでも受けることはできるし、

ごく稀にそれらと契約も可能だ。

なお、エルフとハイエルフは例外で

出生時より、精霊との契約が決まっている。

信也も当時の王、ランベルトに

その儀式を受けさせられた。見事成功し、

とある精霊と契約している。

そんなベルタの町に信也は用がある。





連絡道を通り、王宮につき、

現在茶髪の綺麗なメイドさんに

どこかしらに案内されている。

二人の間には気まずい空気が流れている。



王女様が二人とも帰ってきたと

思えばどこの馬の骨?

信頼のおけるシルアまでなにやら

恋愛感情ではないようだけれど

憧れを抱いている様子だし、兎も角

なんか気に入らないわね。

顔立ちも普通、見た目も特に筋肉が

すごいわけでもない。

特に取り柄の無さそうなのに

王様に会わす価値なんてあるのかしら。

ハッ!いけないいけない。

これは敬愛する王女様二人からの

大切な指示!決してそんな邪な考えを

抱いては...でも気になるぅ!



絶対敵対されてるわこれ。

なんかこれから王様に会うのが

怖くなってきた。投獄なんてされたら

嫌だな。逃げるけど。

でもあの気さくなランベルトの子孫だし

大丈夫か?

て言うか、マジでこの茶髪メイドさん

怖いんだけど、なんか戦闘は

メイドの嗜みとかいって攻撃してこないか

心配になるレベルに殺気を感じる。

でも案外精神タフな俺はこの状況を打破すべく

声をかける!決してKYではない!

話題は...現国王について色々聞くか。


「ねぇ、メイドさん。

今の王様ってどんな人?」


「...そうですね。

大胆な挑戦者。ただし

やりすぎ注意でしょうか...。

第一王子、アルベルト様が

現在26歳なのですが、お孫様と

アルベルト様と共に木登りに挑戦するなど、

今年で51歳を迎えるのにも関わらず、

お元気でいらしております。

まいど肝を冷やされますが、

そのお姿にはかつて英雄と言われた

ランベルト様の子孫に相応しい風格が

ございます。」


「ランベルト様、ねぇ...」


「ご存じで?

勇者 蓬莱信也と方を並べ

魔王ボルボスと戦った素晴らしいお方に

あります。詳しく知りたいと

おっしゃるのならいちど国立資料館に

立ち寄ることをおすすめいたします。

蓬莱信也とランベルト王の伝説が

詳しく載っておりますので。」


「え?あぁ、どうも

ありがとう。是非一度立ち寄りたいね。」


「お気になさらず」



俺の名前でた。

マジでビックリしたよ。

人間頑張れば伝説デビューだって

できるってことか...

ま、俺の名前が載ってんのは粗方

ランベルトの仕業だって想像つくけどさ。

仲良かったからなぁ。

ケーキ投げとかしたり、ランベルトの

息子もいれて木登りしたり、

ダンジョン行ったりしたなぁ。

ん?この一族...やってることあんま

変わってないな。

メイドさんの好感度も上がってなさげだし、

こりゃ詰みだな。怪しい動きを

しなければ許してくれるだろう。



悪い人では無さそうだけれど

メイドとして警戒を怠るわけには

いかないわね。

もしなにか怪しい動きをしたらこの

私のメイド服に仕込まれた暗器で...


二人は互いに和解することはできぬまま

その時を迎えた。




「ルーベルト様、

お客人をお連れしました。」



玉座から見下ろすかたちで

睨んでくる王。広すぎる部屋に

何人もいる騎士たち。

その内一人はみたことのある重鎧。

王の右横に二人仲良く並ぶ笑顔の王女二名。

王の左横に観察するような目でみてくる

一人の王子。

ルーベルトのすべてが

王としての凄まじい厳格を示した。

ランベルトに瓜二つの男だった。


「よく来てくれた。旅のものよ...

名をなんと言う。」



はて、ここで問題。

どう名乗ればいいでしょう。

1 正直に蓬莱信也を名乗る→不敬罪にされそう

2 偽名を名乗る→王女二人が苦い顔。ばれる

3 名はない...→絶対あかんこれは!

この際ミステリアスキャラは崩壊して構わない

俺が選んだ答えは...


「ホウラーイ。(キリッ)」


「うむ、ではホウラーイよ。

よくやった!いやーマジで助かった!

ほんっとに心配したんだわ!この二人から

話は聞いたぞ!オルドロックを

退けたそうだな!強いな!

いやはや、私も鍛えてはあったが

オルドロックとは交戦できまい...

うん、マジでありがとう!」


「あぁ、全然いいよ。

でもマリーに関しては悪かったね。

無許可で泊めさせちゃって」


「いやいや!構わん構わん!

無事にこうやって戻ってきたから

全然大丈夫!あ、なんか褒美でもやろう!

とりあえず白金貨10枚は受けとれ!

これ絶対!そうでもせんと俺の気がすまん!

あともうひとつ、私にできる範囲でなら

なんでもやってやるぞー!?何を望む?

ホレ、言ってみ?」


信也の肩をバシバシ叩き、最初の

厳格さをぶち壊したルーベルト。

その態度までもがランベルトににていて

信也はついにやけてしまう。


「いや、別になんにも要らないよ。

あ!やっぱまって!飯だけ

食わせてって貰おうかな。

王宮の食事が結構気になるんだわ。」


「んあ!?そんなことでいいのか!?

いや、別にそれでもいいが...ん!

調度飯の時間だな!よし!

飯持ってこい!客人のぶんもな!」


「かしこまりました。」


唾を撒き散らしながらいちいち

大袈裟に体を動かすルーベルト。

信也の方を向いてニマニマと笑っている。


「王宮飯の美味さに

度肝抜くなよ?色々と格が違うからな!」


「期待するよ。」




運ばれてきたご飯は、

王宮飯と言われてあぁなるほどと

頷ける上品なものだった。

それこそまさに文字では表現しがたい

色鮮やかな食事だった。


「んじゃ、ありがたく、

いただきます。」


「ん!?いただきますってなんだ!?

そう言う礼儀でもあんのか!よし、

俺も真似をしよう!いただきます!」


口の中でホロッと崩れる魚、

調度いい具合に冷めたスープ。

果物をふんだんに使われたケーキ

そのどれもが非常に美味いものだった。

ちなみにこの世界ではスープをレップ、

ケーキをエミスと呼ぶ。

だがしかし、信也はこれでは満足

しなかった。


「どうだれホウラーイ!

美味いだろう!!」


「あぁ、美味いよ。

でもダメだ。」


はしで控えているコックの顔がひきつり、

その場にいる王女一人と一人の重鎧

を除く全員の顔がしかめ面になった。

マリーとシルアは信也のご飯を食べていて、

その美味さに震えたことがあるため、

軽く笑みを浮かべている。


「それはなぜかな?

ホウラーイよ。」


「んじゃ、遠慮なく。

なんで赤身魚使ってんの?

この料理には普通白身魚でしょ。

それと味付けがつよすぎて

魚本来の美味さがあんまり

引き立っていない。完全に見た目重視だ。

料理は見た目も大事だがそこに

集中しすぎたらダメだ。

レップも、キャロッツの火通りが

悪くてまだかたい。なんで先に

入れなかったんだ。

それとデザートのエミス、卵のときがあまい。

もっと念入りに。果物も時期が悪い。

イチガの収穫がはやすぎ。イチガ独特の

甘味と酸味がうまく作用してない。

王宮飯として出すには届かなさすぎる。

星1~5だと3だ。まだ一流とは

言えないんじゃない?

食に関して関心が強いところ出身だからね。

とことんこだわってるんだよ。」


「・・・ホウラーイは料理ができるのか?」


「人様に食わす程度にはね」


「お父様、このお方の作る

ご飯の味は私とシルアが保証しますわ

少なくとも王宮のご飯よりも」


「ん?本当か?シルア」


「ハ!ホウラーイ殿の作るご飯は

大変美味にありました!」


「そうか。

できれば食ってみたいな。

で、どうだ?」


「いや、ちょっと観光もしたいから

きつい。」


「そうか、では今日の夜ご飯は

ホウラーイに任すとしよう!

夜なら構わんな?」


「えぇ~」


結局作らされることが決まった。

次は各設定の

ことでもかこうかな?

名前の由来とか、どんな存在とか

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