信也のミス
更新遅くなりました!
ようやくできた!
「マリー、シルア。
そこのお姫様よろしく。
絶対参加すんな。かなり重要な戦いだ。」
「了解した!」 「任せてください!」
「で?君は誰なんだい?」
「それはこっちの台詞だ!」
「教えたじゃないか。拗ねるぜ?」
オルドロック・ロンドオーズ。
この大陸の各地でその名を響かせる
遥か古代、世界を破壊しかけた
バルドードシュ神を信仰し、その信仰と、
命を復活させようとする組織の
アザルキア大陸、ナッセル王国支部長だ。
なかでもこの大陸の国々の支部長、
そして会長はバルドードシュの寵愛を受け、
何らかの力を授かっている。
「お前の能力は爆発だけか?
叡智の書には組織のことしか
書いてなかったな。」
「僕の能力は周知だからね、
教えても構わないだろう。
僕の能力は爆発、強化型洗脳菌だよ。」
「なんか、ややこい名前だね。パワー?なんだ?
もういいや。改めてっと。俺は信也。う~ん。
一般市民...市民?いや、旅人だ。」
「それはそれはどうも律儀に。
では、僕も改めて...
僕は闇の帝王 信仰復活会、
ナッセル王国支部支部長。
憤怒、オルドロック・ロンドオーズ。」
「ごめん。聞いてた。」
「そこは普通聞いてなかったフリだけてもするべきじゃないのかい!?だいたい君の登場のしかたが非道なんだよ!横から急に攻撃してきやがって!ふざけんな。痛かったんだぞ!超再生能力がなかったらどうなっていたとおもってるんだ!死ね!屑が!醜悪卑劣な雑魚が!僕より弱いくせに!一撃与えただけで粋がりやがって!うざいんだよ!愚図が!」
「セーラだっけ?
そこの姫さんを人質にとってたやつに
だけは卑劣いわれたかねーわ。」
まるで子供のように怒鳴り散らしながら
前へ進むオルドロック。
それでも信也は薄く笑い余裕を見せている。
完全になめきっているようだ。
なんかすげぇ怒り上戸な変人だな。
ったく、いやさ、確か500年前にも
怒りっぽいやついたよ?
でもここまでひどくなかった気がする。
でもあれだろ?攻撃を爆発に変えるって、
例えばこうさ、合気道とかで受け飛ばしたら
そこまでじゃない?
て言うか爆発俺効かねぇし。
それ以前に超再生能力なんて
便利機能あるじゃん。爆発と洗脳
だけじゃねーじゃん。
これって絶対あれだよね?
向こうの世界で流行ってたラノベで
よくある初敵イベントだよね。
んで俺がさらっと退治して、どっかに逃げるか
死ぬかするやつだよね。
懐かしいなぁ。テンプレって言ってたなぁ。
どうやってこのテンプレ展開から抜け出そうか。
殺しかたって言うか、攻撃のしかたを
奇抜にしてみるとか!?
えーでもなんかそういう変展開じゃなくて
王道なやつ期待されてそうだなぁ。
こう、剣でズバズバッ!てやつ。
ここで体術的に4の字固めで痛め付けてたら
超冷めた目で見られそう。
ほら~、もうすんげぇ期待の眼差しだよ。
第一王女とその仲間の熱~い期待の眼だよ。
嫌だなぁ~どうしようか。
だからこの戦い重要なんだよなぁ。
でもさ、今ここで逃がせば
綺麗にテンプレ辿るのが手に取るように
分かるでしょ?て言うかもうここまで来たら
テンプレ辿るしかないのかなぁ。
それとも俺がここから華麗なる
スライディング土下座を決め込むか?
さすがにそっからの展開が怖いな。
じゃあこうしよう。
とりあえずかわして一発軽く決めて
オルドロックがクラクラしてる間に全力で
逃げる。おお!完璧じゃないか!
そうしたら後々なんで逃げたのか聞かれても
無駄な戦いはしない主義だ。(キリッ)で
しのげる!それだ!フフフ、
煙玉はあるんだよ。準備万全だね。
レッツらゴーだ。
「っらぁ!!」
オルドロックが
勢いよく腕を振る。
それを信也は綺麗に回避する。
いまだ!
信也的には赤子の頬を小指で
つつくかのような優しい感覚だった。
だがしかし、オルドロック相手には強すぎた。
今の威力は竜種をも簡単に吹き飛ばすレベルの
威力だ。 それをみぞおちで
してしまった。
「お、うぉ、オウェェェェ!!
がは!ゴフ!ゴハ..ッ!ゲーホ!!
ゴホ!ゴホ!おううぅぅ!!
ぢぃ!今ば、おぇ!どりあえずぼぐのまげだ!
フゥゥ、...。
次会うときは必ず君を殺す!
次は更なる戦力をつれて必ず戻ってくる!
首を洗って待ってるといい!」
黒い霧に包まれ、
オルドロックはその場を去る。
そこにはなにも残さずに...
はい。やらかした。
あらぁ。まじか~力加減ミスったあぁ!
やっぱあれだな!深淵とは格が違うな!
思いの外生物の肉体が柔らかい!
そして動きが遅いから調子狂う!
これは絶対面倒くさくなるやつだよ。
テンプレ通りに行くと、まず
第2王女...名前なんだっけ?さっきまで
覚えてたのになぁ。セーレ?それだ。
が俺に惚れる。いや、自惚れとかじゃ
なくてまじで。そういう次元じゃねぇから。
テンプレってすごい力だから。
ほれ、みてみ、セーレ(?)が顔真っ赤にして
こっち見てらっしゃるよ。テンプレって
怖い。俺を主人公とおいた場合もはや
呪いの域だ。おかしいな。
結構呪いに対する耐性は鍛えたんだけどな。
抗えぬ。
つづいて王様と強制的に会わされる。
これは確定。王女二人連れて帰ってるわけだし、
どういう目で見られるかは別として
絶対王様と会わされる。
もう、逃げ出そうかな。よし、
王様とあったらそっから
全力で逃げよう。
そしたらセーレ(?)もマリーもシルアも
追いつけないだろ。作戦開始ね。
ボフン!
この変なタイミングで
煙玉は爆発するのだった。
信也の心の声はこんな感じでいいかな?
大分ふざけさせたかったから
結構いい感じだと思う。 心と
言動のギャップは大切にしないとね。




