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俺は死にたいけど死ねない  作者: ひろし。
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どうも近藤 春奈で~す。あっ、間違えました。

角野卓三じゃねえよ!

じゃなくて、ひろし。です。最近活動報告に感想がつきました。

めちゃくちゃ嬉しかったです。こういうのがあると凄く励みになりますよね。

本当にありがとうございます。


一真の言葉にあっけに取られる五人の中最初に口を開いたのは夜だった。

「おいおい、リーダー。あんたサイコーに面白いよ。正直そんなに面白い人だとは思ってなかった。

 これなら前のボスよりかなり期待出来そうだな…。それにしても何だって急にそんなことを?」


最初は驚いて呆気に取られていた夜だったが言葉の意味が徐々に頭の中に浸透していくと

疑問や驚きの顔を浮かべるでもなく、まして疑問を一真にぶつけるでもなく

からんからんと笑って賛同の意を示す。


夜の言葉で我に返ったのだろう。先程まで呆然としていた四人が

はっとしたように各々が思いのたけをぶつける。


「どうしちまったんだリーダー。世界征服なんて発想がどっから出てくるんだよ。

 それよりも…そのことの意味が分かっているのかよ?」

せいじに続いて桔梗。

「そうですよ。確かに今の状況に満足しているとは言えないですけど

 それにしてもそこまでしなくても~。」


「あなた本当に頭がおかしいのね。付き合ってられないわ。」


「僕はお兄ちゃんに着いて行くだけだから。」


「俺はリーダーの考え面白いと思いますよ。狙いが何なのか俺には分かりかねますが

 とにかく着いて行きますよ。」

全員の思いのたけを受け止めて一真は口を開く。

「なあお前らはこのままでいいのか?」」

そう言いながら六人が集まっている直ぐ脇にあるテントを見やる。





実は一真はここに来るまでにこの世界について色々な情報を夜から聞き出していた。


一真を負んぶしながら草原を歩いている夜。傍らに朝はいない。

仲間に一真の事を知らせに行くと先に行ってしまった。


「先ず最初に聞くがこの世界に点滴はあるか?」


「ないですよ。なんでです。」


自分の意識が深い闇の中に沈んでいくのを感じる。

おわった。。。干からびて死んでいくとか信じらんねえ。

理由を尋ねられていた一真だったが、そんな声が届いているはずもなく

唯々呆然として、意識を保ったまま気絶していた。

返事が返ってこないことにしびれを切らした夜が

「理由は多分食事とかの栄養補給の事ですよね?

 あの世では食事とかは一切不要ですよ。」



その言葉が耳に入った瞬間。

「なあ、それにしてもさっきの話ホントなのか?やっぱり信じられないんだが。」

さっきまで気絶しかけていたのが嘘のように、まるで何事もなかったかのように

自分の質問を続ける一真だったが内心では心臓が感情に耐え切れなくなるのではないか

と思うほどに喜んでいた。

表情が動かないのは幸いだったといえる。

「ほんとにほんとですよ。これは確かな情報です。」

表情が全く動かない一真の心情を読み取るのは夜には無理だったようで、

自分の言葉とは脈絡もない質問に少しばかり不思議に思うがすぐに返事を返す夜。

「あの世には四柱の神ーというか人間がいて、三人は人間を人間たらしめる三つの要素

 肉体・精神・言葉を司るアイテムを持つ人たちです。そしてもう一人は…。」

気まずそうに言うのを躊躇っている夜。


「何だ、続きは?」


「はい…。もう一人は転生を司るアイテムを持っているんですが

 こいつは別格って言われてます。現世からあの世に来るすべての魂はこいつの力で

 転生させられているんです。だから、あの世の殆どの人間の生殺与奪はこいつの掌の中です。」


「なるほどな。あの世じゃ神様の仕事も人間がやってるわけか。

 現世の宗教家に聞かせてやりたいところだ。それで、あの世に来た人間は

 その神とか言われてるやつらに肉体・精神・言葉を与えられてるわけだ。

 …それににしても、とんでもなくでたらめな力だな。他人の命が自分の掌の上とか…。」


「はい…。だからあの世の人間は目立ちすぎないように目をつけられないように行動してるんです。

特に僕たちのグループはどこの国にも所属せずに平原で細々暮らしています。

 とは言ってもリーダーみたいなアイテムもちは別なんですけどね。」

リーダーってなんだよ。心の中で突っ込みを入れる一真。

というかそれより気になることを言ったぞこいつ。


「ん…どういうことだ?」


「理由は僕も詳しくは分からないんですがアイテム持ちの人たちはそうでない人より

 魂だか意思だかが強いだとかで…。神でもそう簡単には殺せないみたいですよ。」

そう簡単には…か。つまりその気になれば殺せるって訳だ。


「あぁそうだ。まだ聞きたいことがあったんだ。

 そのアイテムってそもそも何なんだ。皆が持ってる訳じゃないのか?」

思い出したように尋ねる一真。

「アイテムっていうのは現世で死んだ人間が自分の強い意志・願いを具現化した物です。

 だから、誰もが持てるわけじゃないですし翼が生えるとか破壊光線を出すとか

 そんな誰も思いもしない能力を持つ人はいません。

 ちなみに、具現化と言いましたがボスが持ってた刀やリーダーが首から下げてる

 ペンダントみたいに実物を言ってる訳ではありません。」

え、首にペンダントなんてかかってるのか俺。

首が動かず確認できない一真。自分の事なのに自分で確認できない。普通の人では少なからず苛立ちを

感じることでも六年間体が動かなかった一真にとっては当然のことと言えた。


「道具は唯の飾りみたいなもので、他の人が使っても効力はないです。」

だから、殺さなくちゃいけないってことか。


そんな事を話しているうちにいつの間にか

平原の中にぽつりと立つテントとその傍で集まっている人影が見えてきた。

「そろそろ見えてきましたよ。」



今回はちょっと説明会って感じだったかな?

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