第一話 転生は突然に
どうも初めまして十五夜と言います。
初投稿なので温かい目で見てください。
やあ、皆さん。初めまして私は時峰仁樹という、ごく一般的な会社員だ。
いや「だった」と言ったほうが正しいだろう。
何故なら今現在、
「あの、話聞いてます? 人間君」
真っ白な部屋で何か神々しい幼女に話しかけられているからだ。
……なんだこの状況。
「頼むから話聞いてくれないかな…グスッ」
グズグズと泣き始める幼女。ヤバイ、この状況を誰かに見られれば即、俺の両手に輪っかがカチャリと嵌ってしまう。
それだけは阻止しなければ、ととりあえず話し掛ける。
「ど、どうしたの? な、何かあったの?」
「グスン、さっきから無視してるじゃないですか、ひどいです~」
キョドりながら聞くに、どうやら俺が返事を返さなかったのが駄目だったらしい。
「ご、ごめん、ついぼーっとしちゃってて、それより何か用かい? というかここどこ?」
「ん、ここは神界の中にある転生の間です」
転生の間?
なにそのファンタジー、というかこれ現実なのだろうか?
「現実です。一時間前、貴方は諸事情により間違って死んでしまった。なので此処、転生の間にいるのです
」
と、思っていたらいきなり何もない場所からすんごい美人が出てきて説明してくれました。
身長は170くらいだろうか、自ら光っているような金髪で、顔立ちは芸術品と言ってもいいだろう。
背中に生えている羽根も綺麗な純白でこれまた……って羽根⁉
驚きのあまり固まってしまった俺に羽根の生えた女性が話しかけてくる。
「初めまして、私はレフィーレア。こちらにいらっしゃいますリーナ神様の秘書を務めている熾天使の一人です。信じられないと思いますが貴方は死んでしまった。そしてそれは本来の予定とは違うものであったため、こうして転生することになったのです。ちなみに行先はよくあるファンタジーの類です」
……ワケガワカラナイヨ。
取りあえず転生するらしい。ただその前に聞かなければいけないことがある。
「あの、特典とかってあるんですか」
そう、特典だ。前世ではあまり二次小説に詳しい訳ではなかったが、戦いのある世界ならそういったものがないとすぐに死んでしまうだろう。誇れることではないが確信がある。
「それなら三つまでお付けいたしましょう。あまり無茶なものでなければ基本大丈夫ですよ」
レフィーレアさんは笑顔でそう告げてくる。それなら…
「ではまず、自分や相手の能力が分かる様にして下さい」
「鑑定ですね、分かりました」
俺は黙ってうなずき続ける。
「次に種族を吸血鬼にして下さい、そして最後に……糸を操る能力をください」
「糸を操る能力?」
「はい、正確には糸の類…鉄線やワイヤーを自由自在に操れるようになりたいんです」
糸を操る能力。子供の頃から欲しかった能力である。
そもそもは俺が中学生の時から連載していた漫画に出ていた登場人物が始まりで、常に余裕の笑みを浮かべながら敵を次々と切り裂いていく姿にずっと憧れていたのだ。
特にあの三十七話での活躍シーンが…
「分かりました。では転生先での生活、お楽しみください」
えっ、と声を上げる暇もなく唐突に浮遊感に襲われる。
「どうして転生するのに落下しなきゃならんのだぁぁぁぁぁ」
レフィーリアside
「行きましたか、元気でやってくれればいいのですか」
何分こんなことは初めてだった。能力は与えたし、あの世界は上にも広いが下にも実力の幅が大きい。
さて、早速調査を……
「ヒック、どうしてみんなして無視するんですかぁぁぁぁぁ」
(何で主神様はこの子の秘書を私に頼んだんだろう)
まずこれを泣き止ませないと…べっ別に忘れていたわけではありません。
最初よりも大泣きしている自分の主を見て、私は人知れずため息を漏らした。
行き当たりばったりの投稿!
故に超不定期!
……反省はしている、だが後悔はしていない(キリッ