ニヒリストな僕こと勇者(無職)の前に現れたのは転生者だった
ある時、空が裂けた。
割れ目は光を放ち、魔物が大挙した。
表向きは異星人ということとして、処理されたが、実は異世界からの侵略者だった。
当代の勇者は村田洋大。
ちなみに無職だったダメ人間。
勇者という称号に胸をたからなせたのも、束の間。
彼の物語を<ネタバレ>してくる熱心なファンが一人。
「あの……。私、あなたのファンでした。お会いできて光栄です! 今って、何回目の死にかけたタイミングですか? ゴブリンに肉を食い散らかされた時ですか? オークに首の骨を折られた時ですか? それとも、マンティコアに刺されちゃいました? ええ? そのどれでもない? ふむふむ。なるほど。かなり序盤なんですね。やー、近くで勇姿が見られそうで何よりです! 応援します!」
今日も、勇者は全てをほっぽらかして逃げたくなった。
割れ目は光を放ち、魔物が大挙した。
表向きは異星人ということとして、処理されたが、実は異世界からの侵略者だった。
当代の勇者は村田洋大。
ちなみに無職だったダメ人間。
勇者という称号に胸をたからなせたのも、束の間。
彼の物語を<ネタバレ>してくる熱心なファンが一人。
「あの……。私、あなたのファンでした。お会いできて光栄です! 今って、何回目の死にかけたタイミングですか? ゴブリンに肉を食い散らかされた時ですか? オークに首の骨を折られた時ですか? それとも、マンティコアに刺されちゃいました? ええ? そのどれでもない? ふむふむ。なるほど。かなり序盤なんですね。やー、近くで勇姿が見られそうで何よりです! 応援します!」
今日も、勇者は全てをほっぽらかして逃げたくなった。