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国賊  作者: 火村虎太郎
12/22

『バカでも分かる、焼き殺せ!インボイス!』


「カコーーン」


「カコーーン」



「竹永先生、黒岩社長の本日の会見始まります」使用人

「うむ。」竹永


こいつは余計な事言ったりするから、

ちゃんとチェックしとかんとな・・


『来月からインボイス制度が始まりますが!?』記者

『これはすでに告知の通り・・』総理


台本通りの答弁しか出来ぬ日本の総理・・

そして・・


『やはり益税という抜け道がありましたので・・』黒岩


インボイスの正当性を語る黒岩

だがこれには、個人、中小企業からの不満の声しかない。

そして・・


『ですが、やっとインボイスが始められますと・・』


今夜にでも竹永先生の所にご報告さていただきます。


「あのバカ!」竹永


またやりやがった!

何でワシがインボイスを作った様に言うんだ!

インボイスはお前がワシの下に居た時に発案したんだろ!


「すぐにノースフェイス(着物)用意しろ!」竹永

「はっ。」使用人


今日は、こわっぱ!が連発できそうじゃの。くくく・・



そして一番被害が出そうな、

六本木の住民達(仕事がよく分からない遊んでる人達)は・・


『個人事業を焼き殺すつもりかよ・・』

『廃案にしろよぉ・・』


かすみの店で客から聞こえてくる不満のこの話題。

六本木で遊んでる客なんてほとんどが個人事業主だ。

半グレなども収入の半分以上は一応真っ当な金だ。


「ねぇ香月さん・・」かすみ


今話題のインボイス制度なんだけど、

私はよく理解できてなくて・・

特に個人事業主や中小企業が大変になるとか・・


「バカでも分かるように教えてくれませんか?」かすみ

「いいよ。」香月


これは本当に天才だ・・

よくこんな事考えれたな・・


「では・・」香月


お店オーナー、

個人事業キャバ穣元請け売り上げ1000万円かすみ、

下請け個人事業キャバ穣売り上げ500万リナ

下請け個人事業キャバ穣売り上げ500万A子を登場人物で


「登場人物4人ですね。お願いします」かすみ


元請けオーナー、一次下請けかすみ、二次下請けリナ・A子


インボイスだ!インボイスだ!

ちゃんと消費税払ってるよ証明登録インボイス開始だー!

リナちゃんA子ちゃんこれ今月分ね500万と消費税50万

わーい。ママありがと。でも私達インボイスってないよ

売り上げも1000万超えてなかったから、

ずっと消費税も払ってないよ

「あー大丈夫」かすみ

私は消費税込みでオーナーから貰ってるし


「何言ってるのインボイス始まったから・・」オーナー

登録業者じゃないと消費税分あげないよ・・

でないと、こっちが消費税分経費で認められないし


「えっ?じゃあ私は登録します」かすみ

「じゃあ税込み1100万円あげるね」オーナー


「じゃあリナちゃんA子も税込み550万あげるね」かすみ

「わーい。でも私達インボイスってないよ」リナ

「あっ、国税来たよ」A子


「そのかすみさんの消費税支払いは認められません」国税局

「えっ?リナ達がインボイスってないから?」かすみ

そうです貰った100万円分の消費税を納めてください!

えー!今までなら100貰って100払って・・

私はその100万円分はチャラで払わなくて良かったのに・・


「じゃあ私達もインボります・・」リナ

「ごめんねぇ・・」かすみ


でないと他のインボイス登録してる穣に仕事振るわぁ・・

でないとこっちが損になるし・・


国は今まではリナ達の50万50万を取り損ねてたが、

これで消費税全額100万円を回収


「個人事業主が実質10%増税」香月

「えっぐぅ・・・」かすみ


それがたとえば・・

クラブなどでセキュリティーをやってる半グレでも、

上に上にと遡ればお金を支払ってるのは真っ当な企業だ。

店も経費で落とせるセキュリティーじゃないと、

当然使わないしインボイスってない元請けには、

当然消費税は払わない。


末端がインボイスってなければ、

中間のどこかが損する仕組みだ。

それだったら中間の業者はインボイスってる下請けを使う。


「ようは・・」香月


元請けが真っ当な業者だけを使うようになる・・

言い換えれば・・

パソック登録業者とかに・・


『俺パソックに登録しようかな下請けとして・・』客

『いいかもね・・夜の住民も飲み込まれるなぁ』客

『半グレもパソックの下請けかよ・・時代だな』客


そう・・これは半グレなどが行うセキュリティー収益や、

みかじめ料さえ課税さすようなマジックだ。


「鬼頭いい・・」かすみ

「天才よ。これ考えた竹永ってのは」香月


その竹永の動きは気になるとこだ・・

幾ら経済界から引退したとはいえ、もし参戦されたら・・


個人資産も相当な金額を蓄えてるはず下手したら数兆・・

竹永ならすべての情報は筒抜けのはず。

奴なら絶対に外れない馬券ならどこまでも張ってくる。

いや、奴は外れない馬券どころか、

ゴール線通過して確定表示された後でも買ってくるほどの剛腕だ


黒岩の株の動きに同調されると困る・・

いや・・逆か・・


俺にはその世界の天才の考える事は読みきれない。

だが株の世界に引きずり込めば勝機はある・・


俺が黒岩の方向に乗っかるのも一つの手だ。

黒岩が売れば俺も売る。

確実に利益は出るが、黒岩も俺も利益は少なくなる。

これも一つの手か・・


まぁこれは竹永が参戦すればか・・

だが黒岩に致命傷までは与えられない・・


・・えっ!?まさか!?


「くっ!消費税まで使う気じゃねぇだろうなっ!?」香月

「どうしました?急に?」かすみ


くっ!

なんたる悪党・・なんたる国賊・・


国の金、国民の金は個人の物じゃねぇぞ!

どこまで行くんだこの黒岩って男は!


本当に・・日本がぶっ飛ぶぞ・・

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