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異世界転生ってレアじゃないですか?

幼い頃から何か違和感があった

薄い金色の髪 アクアマリンのような色の瞳

美しい母と父 そして見目麗しい兄

私のお世話をしてくれる使用人にさん料理を作ってくれるコックさんその全てに違和感があった

私の周りの人達なのになんだか他人の感じがして

父と母と兄と血が繋がっているのに繋がっていない感覚がして

その違和感がどうしてももどかしかった

大人になればその違和感は消えるわよと母は言ってくれて 私はその違和感を抱えながら16年という月日を過ごした

それまでは色々あったりはしたものの平和で平凡な日々を送っていたのだ

目の端にアレが映るまでは……


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


私の汚い声を聞き バタバタと人が集まってくるのがわかる

兄様は何があったかと聞いてくるし父は不審者がでたかと疑うし 私のせいで大騒ぎだ

けれども私はそんなことを気にしている暇はなかった

だって、だって……


「ぁ……あ"……」


震える指をなんとか動かし”アレ”を指さす

使用人や父、兄様は私の指の先をみても首を傾げるばかりだ

見えてないの?嘘でしょ………?


「おい、リーゼどうしたんだ…虫でもいたのか?」


兄様が気遣うように声を掛けてくれるが

首を振る余裕もない


《み"え"てるの………?》


「っひぃ…………!」


私の目の前には首のない人がいるのだ

首がないから男か女か分からない

身体で判断しろとか言われても身体もぐちゃぐちゃで原型を留めていない

何あれ何あれ……

私が散々叫んだせいでソレは私がそれを見ていることに気付いてしまって顔を近づけて来る

いや顔なんてないけど近付いてくる

いや、もう無理………

ふと 意識が遠くなりその場に頭を打ち付けてしまう

普通ならそこで痛みで覚醒するはずだが私の意識は覚醒せず焦った父と兄様 そして使用人さん達の声を聴きながらどんどんと暗闇に落ちていく

そしてその時気付いてしまったのだ



あ、ここ日本じゃねぇわ…


今まで感じてた違和感が紐解けていく

異様にスッキリとした気持ちと首なしの化け物の恐怖を感じながら私の意識は完全に途絶えてしまった

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