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parallel strange  作者: 田中モアイ
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知らない世界

少し歴史の違う世界に飛ばされた主人公達の物語

「今日はタクシーで帰ろっか。」

「…うん。」

都合良くタクシーが止まってくれた。ドライバーは感じの良いおっちゃんだった。

「どこまで?」

「八王子まで」

「あいよ」

しばらく音の無い時間が続いた。

「2人はカップルかい?」

冷やかすようにおっちゃんが言った。

「い、いえ…そんな関係では…」

ごもらせながら返事をすると、おっちゃんは何も言わずにラジオをつけた。隣を見ると優奈は疲れたのかぐっすり眠っていた。

(俺も寝よう…)

「おっちゃん。寝るんで到着の十分前になったら起こしてもらえますか?」

「あいよ」

「ありがとうございます。」

俺も大分疲れていたのか目を閉じるとぐっすり寝てしまった。


「…くん…きて……ハル君…起きて!」

(うるさい…もう少し寝かせてくれ…)

「ハル君!起きて!」

ビシッ!

頰を針で刺したような痛みが走った。

「痛ってぇぇえ!何すんだよいきなり!って、え?」

目を覚ますとそこは身に覚えのない木でできた小屋だった。

「ここ、どこ?」

「それがわからないの!」

「と、とりあえずここを出ようよ。」

小屋の扉を開けようとした時、隅っこで倒れていたおっちゃんが起き上がった。

「あいたたた…ここは…」

おっちゃんも俺と同じように戸惑っていた。

「確かあの時俺は…トラックが正面から…くそっ…その後が思い出せない…」

(え?トラック?正面?なんのことだ?)

「お、おっちゃん、トラックがなんとかって…なんのこと?」

「そうだ!確かあの時トラックに突っ込まれて…」

(え?突っ込まれて?)

「ど、どういう事!?」

優奈が不安そうに言った

「悪い…それ以上は思い出せねぇ…」

「と、とりあえずここから出よう。」

俺は小屋の扉を開けた。そして、俺の目に入ったものは人一面に広がる田んぼだった。

「どこだここ。」

俺は状況が理解できなかった。

俺たちが戸惑っているとおじいさんが通りかかった。

「おじいちゃん、ここはどこですか?東京に行くにはどっちに行けばいいですか?」

おっちゃんが慣れてるように聞いた。

「ここかい?ここはオラはここに何十年も住んでるが地名はしらねぇなぁ!けどここを東に歩いてくと2時間で東京につくで。」

「そ、そうですか。ありがとうございます」

俺たちは少ない情報を頼りに東京を目指した。

2時間ほど歩いた。そして、今自分達がいるのが東京である事に気付いたのはそう時間を必要としなかった。

「ねぇハル君…ここって…」

「あぁ、ここは確かに東京だ…だけど…」

そこは俺たちの知っている東京ではなかった。

歴史の教科書に載っている戦前の東京の写真を見た事がある。まさに、それだったのだ。

何も考えたくなかった。何も考えずにいればきっといつもの東京が戻ってくると信じたかった。気付けば東京駅前にいた。

(たしかに東京駅だ。俺の知っている東京駅だ。けど、こんな事って…)

「そうか…」

おっちゃんが思い出したように言った。

「あの時俺たちはトラックとぶつかって死んだんだ…そして過去にタイムスリップしてきたんだぁ!」

(そんな馬鹿な事があるのか…?)

「うわぁぁぁあ!帰りたいよぅ…帰りたいよぉ!」

今までの積み重なっていた不安が爆発したように優奈が泣き始めた。

「優奈、泣くな。泣いたってどうにかなる訳じゃないんだ」

俺は優奈とは物心ついた時からずっと一緒にいた。だからこそ、優奈が泣いた時どうすればいいかは知ってる。

「優奈、俺がいるから、だから泣くな。」

「ハル君…」

「なぁおっちゃん、その話本当なのか?」

「わからねぇ…けどそうとしか考えられねえんだ。」

確かにこの町並みは俺たちの知ってる東京ではない。どう見ても教科書に載っている戦前の東京だ。だけど、信じられない自分がいた。

「とりあえずそこら辺にいる人に今俺たちがいる日本はどういうところなのか聞いてみよう。」

「そうだな、そういえばお二人の名前はなんて言うんだい?」

「俺は中山晴人っていいます。こっちは俺の幼馴染の笹原優奈っていいます」

「そうか、わかった。俺は運手拓也って言うんだ。よろしくな。」

「はい!運手さん!」

「おっちゃんでいいさ。」

俺たちは一通り自己紹介を終えたところで人の良さそうな中年のおっさんを見つけた。

「あの、すみません。」

「おぉうどうした?あんたら見かけない服装だな?旅でもしてるのか?」

「まぁそんな感じです。1つ伺いたい事があるんですが今年は西暦何年ですか?」

「西暦?たしか1927年だよ。」

「1927年?」

「そうそう。多分1927年だよ。俺はあんま西暦とか気にしたことないんでなぁ。なんでそんな事聞くんだい?」

「いえ、なんでもないです。ありがとうございます」

(感じの良い人でよかった…)

「本当におっちゃんの言っていることは正しいのかもしれないな…」

「信じたくはないがそうみたいだな。」

「やだ!帰りたいよ!みんなの所に帰りたいよ!」

「優奈な、俺だってそう思ってるさ。けどな、今喚いてたってどうしようもないんだ。」

「わかってるけど…」

俺は別に帰りたいとは思わなかった。両親は父親の浮気癖で離婚、母はパチンコとホストに覚え週に一度も顔を見せない。俺は家庭環境のせいか学校で浮いていじめを受けている。俺の心の支えは幼馴染で初恋の相手の優奈だけだった。優奈さえいれば何もいらない、この世界でだって生きていける、そう思っていた。

「とりあえず、こうしていても仕方がないな。この世界で生きていくためにも先ずは戸籍を作って金を稼がなければ。」

(さすがはおっちゃん、社会人だ。)そんな事を思いつつ俺はさっきから気にかかっている事を聞いた。

「それもそうだが1ついいかな?さっきから思ってたんだけどさ、この世界って本当に俺達のいた世界の過去なのかな?もしかしたらさ、違う世界…パラレルワールドとかなんじゃ…」

もしこの世界がただの過去で行くなら俺達には知識がある。今後起こる事がわかる。けど、もしこの世界がパラレルワールドだったら俺達は何も知らない世界に放り出されたことになる。それだけはさけたかった。

「それもそうだな。じゃあ戸籍を作る前に図書館にでも行ってこの世界の歴史の資料集でも見ていくとするか。」

俺達は近くにいた人に図書館の場所を聞いた。案外近くにあったらしくすんなり図書館に行く事ができた。そこで俺達はこの世界の歴史に関する資料を見つける事ができた。そして、俺はその資料を読み進めている内に、どれだけこの世界の歴史が俺達の世界の歴史とずれているのか知ることになった。


はじめまして。田中モアイと申します。ひよっこですがよろしくお願いします。

私は歴史の[If]が好きでもしあの時あーなっていたら…と、歴史で妄想するのが大好きでもし歴史が改変された世界に現代人が飛ばされたらどうなるのか?という好奇心のもと妄想していたけっか、何故か小説家になろうにたどり着いてしまいました。(意味わからん

なろうに対して全く知識もないので不手際が有ると思いますが何卒お手柔らかにお願いします。

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