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ここはどこ?僕は誰? 2

「ん……」

 揺さぶられているような……そんな感じがする……

「あれ……寝てた……?」

 その割には周りの景色が動いている……車に乗っているような……でも車なんてないよね……?

「……根っこ……かな?」

 僕の身体を支えていたのは根っこだった……でも根っこがこんな風に動くわけない……てことは……たぶん眠る前に会ったあの人なんだろうな……

『あ、起きはった? 実はあってもらわんとならない相手がいてるん。そっと動かしたつもりだったけど……どっか痛かった?』

『大丈夫です……少し驚きましたけど』

 こんなことあり得ないはずなの不思議と落ち着いている……これ以上のものを見たことがあるみたいな……まさか……そんなことないはずだ……

『そっか、坊は強いんやなあ。よしよし』

 頭を撫でられてしまった、恥ずかしいけどなんだか嬉しいような……?

『あの、それで会う相手っていうのは?』

『ああ、それな。ここの偉い人たちなんよ。まずは姐さんのリコリツス、穴掘り衆の頭領のツーガ親方、細かい奴らの元締めのマイツ、細長の長のリヅァのおっさんになるかな』

 結構居る……国って言ってたけどそれは連合国のようなものなのかもしれない。態度に気をつけよう……何か粗相をして打ち首とか言われたらたまらない……

『緊張しなくてええよ。みーんな仕方なく頭役を引き受けてるけどそんな柄じゃないっていっつもこぼすくらいやから』

『そ、そうですか?』

 そんなこと言われても偉い人に会うんだから緊張しない訳がない……

『そろそろ着くで、気楽にしてな』

『は、はい……』

 どんな人たちなのかな……怖い人じゃないといいけど……でも怖い人でもなんだか上手くやれるような気もするんだよな……なんでだろう……そんな場面体験したこともないはずなのに……

『連れてきましたよ……ってなにしてはるんですか?』

『ん? ああ、招いていない上のがいたからどうしてやろうかと思ってるん。ふん縛ってもうたから今はなにもできんけどなんか喚いてるから五月蠅くてかなわんねえ』

『全くや、言葉が通じへんの分からんのかいな……無駄や無駄や。さっさと上に放り投げてしまえ』

『んだ。その方がいいべ、あんまり長くここに置いても良いことなんかないはずだど』

『チョットマッテ、キンダケハトラセテ』

 誰かが捕まっている? 確かに何かふがふが言ってるような気がするけど……ここって来るだけで捕まるような国なの……物騒だなあ……

「ぷはあ……! 連れ去った君を返せ!! ここに居るのは分かってるんだから!! 早く!!」

「デリさん、駄目です……通じてません……まぼろしさんなら苦もなく話すのでしょうが……音の出し方に癖があって上手く再現できないうえに何を言ってるか分からないので結局音を出してもなんとも……困りましたね……」

 君とかまぼろしとかっていう人を探しに来たみたい……でも通じないってなんだろう……どっちも同じ言葉を喋っている様な気がするけど……

『なんやうるさいなあ……坊のことを見習って欲しいわあ……』

『あの、あの人達人捜しに来たって言ってますけど……?』

 聞こえないふりでもしているのかな……それだとしたら結構怖い話だ……

『流石やなあ、本当にどんな言葉でも分かるんやねえ。それなら少しばかり頼んでもええ? 通訳してくれへんか?』

 通訳……よその人と直接話したら駄目だっていう掟でもあるのだろうか……まあそこに口出しをすると面倒なことになるのは目に見えているので言わないけれど……

『分かりました、じゃあ詳しい話を聞きに行くので降ろしてもらっても?』

『はいはい、よいしょっと……』

「とと……」

 身体がふらついた……思った以上に僕の身体は疲れていたのかも……そりゃそうだよね……ずっと寝てたわけだし……

「うわぁ……別のタイプの進化をしたんだ……」

 蜘蛛の糸ようなもので縛られた人は2人いた、片方はイルカのような下半身をしていてもう片方は……虫のような特徴がある……あの羽は蜻蛉かな?

「通訳が必要らしいので来ました、あなた達の言葉を僕が伝えますから用件を言ってください」

「「…………!?」」

 どうしたんだろう……2人とも口を大きく開けて固まってしまった……心なしか涙まで出ているような……そんなに僕の姿は驚愕だろうか……確かに僕みたいな旧人類のほうが珍しくなってしまったようだけど……そんな顔しなくたって良いじゃないか……

「良かった……無事だったんだね……一緒に帰ろう……私は君と一緒の旅がしたい」

「まぼろしさん……あなたの空で飛ぶことを許して欲しいです……役に立ちますから……絶対」

 変なことを言うなあ……まるで僕に向かって話しかけているみたいだ……でも今の交渉に僕は疎いからなあ……こういう風に言うのが今の主流なのかも……

「言いたいことはそれだけですか。そのまま伝えますけど良いですか?」

「え……?」

「まぼろしさん……?」

 なんでそんな不思議そうな顔をするんだろう……僕は通訳だって言ったはずだけど……もう一回言った方が良いのかな?

「僕は通訳ですから伝えたいことを言ってくださいね」

「分からないの……? 私が誰だか?」

「私達のこと知らないような態度……まさか……記憶を……?」

 知るわけないだろうに……僕が目覚めたのは少し前だし……何を言ってるんだ?

「あの……初対面ですよね?」





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