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10万年後のサプライズパーティ 3

『甘く見るなど……とんでもない……これはお前を倒すための技。名を荒御雷二ノ太刀・蜻蛉斬り』

 忠勝さんの手から槍が落ちている……身体は焼けて首筋に刀が……これは勝負ありだ……どう見ても宗茂さんの勝ち……

『……飛び込んでくることを見越していたか……随分と買われていたな』

『油断などできぬよ、お前は強者だからな……さあ観念するがいい』

『悪いがもう一度言わせて貰うぞ……舐めるな。お前の敗因は槍を失ったくらいで戦えなくなったと思ったことだ』

 なんだ……? 忠勝さんの羽が高速で……?

『我が槍は日輪号だけにあらず、お前に二ノ太刀があったように二本目の槍があることを知れ』

『ぬうっ!? 何をする気だ!?』

 距離が0の状態から拳じゃなくて手のひらで……なにを……

『我が身を槍とを化してお前を穿とう。無手の槍・角砕き』

『ぬぐぅっ!?』

 密着状態から羽の推進力を全て相手にたたき込んだ……? いわゆる発頸なのかな……衝撃は内側に伝わって宗茂さんの身体がくの字に折れ曲がる。

『げぼぁ……!? 不覚……鎧通しか……!?』

『お前の甲殻は分厚く、堅い。それを穿つための技だ。お互い考えることは一緒だな』

『み……ごと……みこさま……もうしわけ……ありません……』

 宗茂さんの巨体が倒れ伏した。ドスンと言う音が響く。

『……何を言う……紙一重だ……』

 少し遅れて忠勝さんも倒れてしまった、両方ともボロボロだ……フミさんは宗茂さんをどうするんだろう……このまま殺すなんて事にならないと良いけど……

『ふむ……一守がここに来たのはある意味僥倖だったな……六守でギリギリ勝てる相手などに暴れられてはかなわんのじゃ……さてどうしたものか……。金、一守を眠らせておけるか? あやつは虫皇の忠実な家臣じゃが母上の家臣ではない、代替わりした後も変わらず仕えてくれるじゃろう』

『起きてるときならキツいけどよ、今の気絶状態なら余裕だ。だがここが割れてるとなると時間の猶予はあんまりねえな……近衛が送り込まれてきたら流石に無理だろ。だって近衛は一守よりも強いんだろ?』

 近衛……虫皇様直属の精鋭って感じだと思うけど……宗茂さんよりも強いなんて人がそんなにいるとは思えない……いったいどんな強さになるんだろう……

『そうじゃなあ……近衛が母上の近くを離れるとも思えなんだが……ぐずぐずしている場合でもないのもまた事実……仕方ない。これ以上準備される前に決行するのじゃ』

『決行するのか……で、どこに出して欲しい?』

『そんなもん決まっておるじゃろう。こそこそと宮に入る虫皇がどこにいると言うのじゃ? 虫皇の宮の正面じゃ』

 ……一番警備が厳しいところを正面突破……? そんな無謀な……それともこれが王道っていうものなのかな? これは覇道かもしれないけど……

『はっ、かっこいいじゃねえか。思えばお前に拾われてから随分と経ったな』

『ああっと、それ以上はやめておけ。戦の前に昔話などするものではない、未練は少しでも残しておくのが肝要じゃ。それが最後の生死を分けるのじゃ』

『死亡フラグっていうのは何時の世界にもあるもんだな……じゃあやめておくぜ。ほんじゃあ行ってこいよ、虫皇様』

『気が早いのう。ま、今日か明日にはそうなるのじゃから別にいいか』

 二人が拳を付き合わせている……なんかかっこいいなあ……こういうの憧れる……僕には戦う力はないから夢のまた夢かもしれないけど……いつかこんな風になれるのかな……

『行ってこいや!!』

『応!!』

 フミさんの姿が消える、きっとさっき言ったように虫皇様の宮の正面へと行ったのだろう……待って、フミさん1人で!?

『く、くがねさん!? フミさん1人で良いんですか!?』

『ああん? 良いんだよ。つーか、あいつが戦うときは仲間が居ない方が良い。敵に囲まれて孤立無援の時が一番強いんだよあいつは』

『ええ……そんな……?』

『疑ってやがんな? じゃあ見せてやるよ』

 くがねさんが手を横にスライドさせると目の前に鏡のようなものが出てきた……魔法? 空間に映像を投影するのは普通にできることだったから魔法というよりも科学だなあやっぱり……

『大歓迎じゃな!! 感謝するぞ母上!!』

『信じていましたよ!! 妾の愛しい子がそんなに簡単に死ぬわけがないのです!! さあ、死んだことにして妾の目を逃れて何をしていたのです?』

 フミさんが兵に囲まれてる……それを見下ろす位置に立っている上那さん……なんて満面の笑顔……なのにどうして寒気がするんだろう……

『母上、そろそろ玉座も飽きたじゃろう? その座譲り受けに来た』

『……ふ、ふふ……あはは……あっははははははははははは!!!!』

 大口を開けての大笑い、お腹を抱えて笑っているのにどうしてあんなに冷たい目なのか。

『烏滸がましいですよ23番目。妾の座が欲しいなら簡単です、妾を打ち倒して見せなさい。まあ無理でしょうが……』

『言質……取ったのじゃ……!! 虫皇がその直系に挑まれて了承した……この決闘は正当なものとなったのじゃ……近衛も手出しはできない……母上お覚悟を』

『……まだ分かっていませんか……良いでしょう。身の丈に合わぬ夢に喰われて散りなさい』

 





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