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10万年後のサプライズパーティ

『久しぶりじゃのう、元気じゃったか?』

僕の目の前に現れたのは目の前で死んだはずのフミさんだった。

『なんじゃその顔は。幽霊でも見たような顔しおってからに』

『え、いや、え?』

「……まぼろしさん、えんまは霊能力に目覚めてしまったようです……死んだはずのフミ様がいるように感じます」

「大丈夫、こっちも見えてるから」

デリさんも燕間さんもってことは幻覚の類じゃないってことだよね……

『いやすまんかったのじゃ、母上の隙をつくためにはどうしても死んだことにして身を隠さねばならなかったゆえな』

『どう……してこんなことを……? 虫皇様は泣いていましたよ』

『ふむ、やっぱり呼ばれておったか。最初に忠告しといてやるがの、あの化け物の涙なぞ信用するな。あれは泣こうと思って泣ける類の女狐じゃからな』

え? あれが嘘?

『おおかた、皇子殺しの犯人でも探してこいって言われたんじゃろう? それで死にものぐるいで探し回るお主らを見て楽しむような真似を平気でするのが母上じゃ』

そんな……

『まあそんなことができるのも今日までじゃがな、お主らが思った以上に早くここへ来てくれたおかげで大幅に計画が早まった』

『計画……?』

狂言自殺までしてやるほどの計画って一体……

『明日は母上の誕生日じゃ、少しばかり驚かしてやろうと思ってな』

サプライズパーティってこと? それなら別にここまでしなくても……

『明日、この国を貰い受ける』

ゑ?

『ごめんなさい、もう一回言ってもらっても?』

『なんじゃ、聞こえなかったか。では…明日この国を貰い受けると言ったんじゃ』

『はああああああああああああ!? 馬鹿かお前、今の虫皇がどれだけの力を持ってるかなんてお前が一番よく知ってるだろうが!!』

僕が叫ぶ前にくがねさんが先に叫んでしまった。自分よりも驚いている人がいると逆に落ち着いてしまうなあ。

『だから、身を隠さねばならなかったんじゃ。時間にして丸一日もあれば根回しなぞ終わるくらいの準備はしてきたのは知っておろうが』

『だけどよお、今やるか? 虫皇の誕生日なんぞ国家をあげての祭りだぞ。つまり、一守から近衛から全部この永世京に来るってことだぞ』

『それが狙いじゃ、全員いる前で打ち破ってこそ次の虫皇の正当性が出るというものじゃろうが』

そういうことなのかな……もっとこう良いやり方はないものかな……

『安心せい。少なくとも邪魔は入らぬようにしてある。母上を正面から叩く準備は万端じゃ』

ここに来て僕は今重大なことに気づいた、僕には今器頭さんが監視についている。この会話も筒抜けってことになるんじゃ……これはまずい!!

『フミさん!! 』

『ああ、四守ならもとよりこちら側じゃぞ?』

へ?

『そういうことですのでお気になさらず』

すっとフミさんの横に姿を現した器頭さんは笑っていた。ドッキリ大成功とでも言いたそうな良い笑顔だった。

『すまんの、これで3日という期限もお主たちにはなくなった。安心して国の代替わりを見ておるといい』

できれば今すぐに逃げたいんですけど、国の代替わりなんてろくなことにならない気がする。だって武力革命でしょこの感じだと。

『ああ、それまではここから出られんからそのつもりでな。母上に捕まって洗いざらい吐かされても困るのじゃ』

幽閉……ですか

『まぼろしさんとえんまたちの安全は保証していただけますか?』

『もちろんじゃ、万が一にも失敗した時は最優先で国外に逃がしてやるとも』

この言葉を信じてもいいものだろうか……今の状況で何を信じていいのか僕にはよくわからない。

『そんな不安そうな顔をするな、信じてくれ』

無理です、死んだことを偽装するような人はちょっと……

『取り込み中のとこ悪いが……侵入者だ』

くがねさんの言葉の後村の中央の湖に何かが落ちた、その水しぶきを見る限り結構な大きさのものみたいに思える。

『はぁああああああああ!!! 虫皇様の命により逆賊の討伐に参った!! 一守宗茂である!! 神妙にするならば痛みなく逝かせてやろう!!』

うっそでしょ……なんで宗茂さんがこんなタイミングで……燕間さんでも勝てない相手が……今は全身から殺る気を迸らせてるし……

『……流石に母上も勘がいい。だが、こちらにも引き込んだ者がいることを忘れてもらっては困る』

『全く、人使いの荒い……』

そう言って現れたのは燕間さんのお父さんだった。

『何してるんですかお父様……』

『お前を引き合いに出されてはな……少々不本意だがこちら側についたというわけだ』

なんだか前会った時よりもお父さんの顔が晴れ晴れとしているような気がする。

『まあ、巡り合わせというやつだな。相手は宗茂か……ちょうどいい。奴とは一度雌雄を決しておかねばと思っていたのだ。六守忠勝参る!!』

瞬間、忠勝さんの姿がかき消えて湖から上がってきていた宗茂さんと打ち合っていた。忠勝さんの獲物は槍、宗茂さんの獲物は刀だった。

『どういうつもりだ……忠勝……お前の忠義はその程度のものかああああああ!!!』

『いつもやかましい奴だ……だが忠義意外にも戦う理由はあるのだ。お前には分かるまい宗茂』













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