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10万年経った日々はこれからも

「……っていうわけでな、調子に乗ってドンパチしてたら狂戦士とか言われてな。雄叫びでうらあああああああって言ってたら狂帝ウラとか呼ばれたわけよ」

「それなら俺なんて近接職はカモだったから路銀代わりに道場破りしてたら武帝とか言われちまったんだよ、俺は魔法職だから格闘なんてもっての他だったのにな」

「私は優雅に空で戦ってたら天帝って呼ばれてたわ、名前通りなの私だけなのね?」

 えっと……僕はなんで転生者の皆さんに囲まれてるんでしょうか……世界を元通りにしたはずなんですけど……

「あのう……ここは?」

「ここ? まあ気にすんな。いわゆるナウローディングって奴だ。しっかし世界再生を自力でやるとかお前ぶっ飛んだことやったな」

「まさかそこまでやるとはおもわなかったな」

「私もそこまではできなかったわあ」

 え? え?

「まああれだ、とりえず使命を果たしたってことでゆっくり休めよ」

「使命……ですか?」

「まあ、こんな風に因果を曲げた存在やってると色々あんだよ」

「そう……ですか……僕は一体どうなるんでしょうか……」

 消えちゃったりするんだろうか……

「どうだろうなあ……創世神クラスの権能を使ってたから格としては最強なんだが……今のお前はそんなことできないし……むずかしいとこだなあ」

「俺のときは鏡面世界ぶっ壊したら元通りだったしなあ、特に変化なし」

「私のときは空が落ちてくるのを防いだけど……特にお咎めもご褒美もなかったかなあ……」

 鏡面世界……空が落ちてくる……なんかすごいことしてたんだなあ……

「まあ、なるようになるさ。案外旅人の神になったりしてな」

「ああ、それはありうるな」

「……ありねそれ」

 神に……なるわけないじゃないか……さすがに……ならないよね……?

「まさかそんな……え?」

 なんか足下がスースーする……?

「あ、お呼びだわ。それじゃあ行ってこーい」

「なんで落とし穴なんですかああああああああああああああああ!!?」

 落ちてる落ちてる!? どこまで行くのおおおおおおお!?

「うわっ、急に止まった」

「理の保持への協力感謝する」

「え? 僕?」

「我が身は常に相対する者の現し身なのだ。この度の功績は天秤を大きく揺らした、お前は報償を受け取ることになる。何か望みはあるか?」

「望み……ですか」

 話が唐突すぎる……けど、こんなことを言われるような気はしていた。

「じゃあ……」

 僕の望みなんて……それはもう決まっている。

「なるほど……分かった。その希望を叶えるようにしよう」

「ありがとうございます」

 これで良い、これで本当に、元通りになるはずだ。


※※※


「もう、いつまで寝てるの? 君は王様になったんだからそんなに眠りこけてたら示しがつかないでしょう?」

「あれ……そんなに寝てたっけ……まだ薄暗いような……?」

「あれ? 本当だ。なんで君がそんなに寝てると思ってたんだろう」

 デリがおかしなことを言ってるなあ……そんなに寝てるわけないのに。

「まぼろしさん!! ご無事ですか!?」

「いや無事だよ。 敵でも居るの?」

「いや……そんなことはないのですが……なんでかまぼろしさんを助けなければいけないような気がして……」

 燕間まで? 何かあったのかな?

「師匠!! 居ますか!?」

「居るよそりゃ、どうしたの皆」

「……なぜか師匠が遠くに行ってしまったような気がして」

 そんなことあるわけないのに……何言ってるんだろう

「レイちゃん!! 生きてる!?」

「生きてるってば!!」

「良かった……なんか不安でさ……」

 本格的におかしいな……このままだとジョウリルまで来るぞ……

「ご主人様、お召し替えの時間です」

「あ、はい」

 なんだ普通に着替え持ってきたな……良かった……ジョウリルまで変だったらどうしようかと思った。

「……何か近くない?」

「いいえ、適切です」

 やっぱり変だ……

「それと友好国デモニウスの皇子がもうすぐ来ますよ」

「え? なんて?」

「友好国のデモニウスの皇子のローグ様が来ると言ったのです」

「そ、そう」

 なんでか凄い違和感を感じた、デモニウスは……友好国か……そうだったな……

「それと何故かエリザベス様とダンテ様が昨日からこちらに泊まっています。なんでもピグマリオン様と話をつけに来たとか」

 ピグマリオン様……? そんな人居た?

「ピグマリオン様はここの守り神的な存在です、長らく留守にされていましたが最近もどって来てくださったのをお忘れですか?」

「そうだった……ね」

 なんか記憶に齟齬があるような……まあいっか……寝ぼけてるのかな……?

「あと社を建て終わりましたのでご確認を」

「やしろ?」

「はい、モルトパール様、アバドン様、パク様、アダムゾニア様、ヤツドリ様の分霊を祀るんですよね?」

 え? そんなこと言ったっけ……

『これからは一緒だな我が子よ』

『愚弟が悪さしないように見張るのも仕事だナ』

『名無、招いてくれて感謝ネ』

『まさか招かれるとは思ってもみなかったがのう……まあこれも良いものじゃ』

『これは第一歩ですわ。ゆくゆくは……ふふふふふ』

 皆居るな……賑やかで良いと思う……けどやっぱり言った覚えがないなあ……

「これから今までお世話になった方々との面会行脚をするんですから。鯨狩りの村ヴェ・キラから始まって芦原、カナン、蓬莱山、古の森、テリオン、シルク、そしてまだ挨拶してない国にも行くんです。しっかりしてもらわないと困ります!!」

 そっか……そうだったね……そんな予定を立てていたんだった。

「それに記憶喪失の妙な連中7人も抱え込んでいるんですから、ちゃんとどうするか考えてくださいよ。サタンとかルシファーとか明らかに偽名っぽい名前を名乗ってる怪しさ全開の人を引き取るなんてびっくりしました」

 ……そんな人たちいたっけ、まあいっか……とりあえずは……

「分かった、それもこれも考えるからまず朝ご飯にしない?」

「もうすでに準備は終えています」

「そっか、じゃあ行くよ。デリ、燕間、アリーチェ、シャロ、一緒に行こう。予定がたくさんあるんだ、皆協力してね?」

「もっちろん」

「仰せのままに」

「師匠が行くところに私ありです」

「レイちゃんのためならなんでも作っちゃうよ」

 さあ、旅を始めよう。

「うん、ありがとう。話すのは僕に任せて、得意なんだ」













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