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転生者を嫌う世界  作者: ぶばんた
5/8

#5 ギルド入団

文章評価とストーリー評価ありがとうございます!

これからもよろしくお願いします!


※誤字修正しました。申し訳ありません。以後、気をつけます。

「いやいやいや、コイツと仲間って冗談だよな?冗談なんだよな?冗談って言え」


すると、カイルも同じように


「俺もお前と仲間なんて死んでもごめんだ」


なんてことを言うから、クレアは喧嘩したのかと思ったらしく


「もー、いきなり喧嘩はじめないでよ...」


といった。まあ、クレアがこれを言わなかったら喧嘩してたな。


カイルはクレアの仲裁を受け止めたのか、その場を離れた。カイルが帰ったから俺たちも武具屋に戻ることにした。








武具屋に戻ると、店長さんが何かを作っていた。それに気づいた俺は店長さんに問いかける。


「何作ってんの?」


「その剣の鞘を作ってる。」


「なんでいきなり....前までこのままおいてたよな?」


「これから必要となるからだ」


「ふーん、店長さん旅にでも出るの?」


「この剣は転生者しか能力を引き出せないんだ。だから、この剣にふさわしい転生者を探してた.....」


店長さんは俺が持っていた剣を完成した鞘に入れた。


「この剣はお前に託すことにした。」


「....は!?いやいや、こんな大層なものを俺が貰っていいのか?転生者なら他にもいるだろ?」


「お前に渡したいんだ。お前は他の転生者とは違った。ほとんどの転生者が、魔獣襲撃のときは一人で逃げていた。たまに助ける選択肢をした転生者もいた。だが、そいつらは自分も助かるような選択ばかりだ。町の危険度は変わらない。それで家をなくした者もいた。けど、お前は命を惜しまずに魔獣に挑んだ。お前なら、この剣を正しいことに使ってくれると思った。だから、お前にこの剣を渡したいんだ。」


「いや、でも.....」


多分俺は、店長さんが思っているような正義感の溢れる人間じゃない、もちろん抵抗がある。けど、店長さんの方が抵抗はあっただろう。相当迷ったはずだ。それでも俺を選んでくれた。だから俺は、この店長さんの選択を無駄にしてはいけないと思った。


「わかった、ありがたく使わせてもらうよ!」


「良かったじゃん!アベル!」


「あぁ!」


今からこれが、俺の剣...!


すると、何かに気づいたクレアは俺に何か言いたげな様子で俺を見つめる。


「....ど、どうしました?クレアさん。」


「いやーもう暗くなってきましたけど、アベルさんはどこで寝泊まりするおつもりなのかと」


「.......あ。」


全然考えてなかった。クレアが家に泊めてくれたら万々歳だけど、男が泊まるのはまずいしなぁ。宿行けばいいか.....あ、金無いな。宿の無料提供とかしてるとこないかなー?


俺はその場で考え込む。するとクレアが1つの提案をしてきた。



「あ、そうだ。私達のギルドに泊まる?」


「え?」


ギルド?そんなにスケールでかいの?普通に少人数の集まりかと思ってたな。まあ、宿を探さなくてもよくなったのはありがたいな。けど、1つ疑問に思っている。


「本当に俺が泊まってもいいのか?カイルとかカイルみたいな人と俺が会ったらまずいんじゃないか?」


「大丈夫よ。転生者を嫌ってるのカイルだけだし、他にもいたとしても皆自分の家に戻るから。」


「それなら大丈夫か。」









俺たちはギルドに着いた。しかし、俺の目の前にある建物は小さく、ツタが張り付いているような建物でかなり古そうだった。まあ、言うまでもなくちょっとボロい。そして、1つ気づいたことがある。


「ここって昨日クレアが気絶した俺を連れてき場所だよな?」


「そうだけど?」


「てっきりクレアの家だったのかと」


「さすがに私はもっと綺麗なとこに住んでるわよ」


そんな会話をしながら、俺はクレアに案内された。そして、他の部屋よりも少し広い部屋に着いた。するとそこには、1人だけの人影があった。それは子供っぽい女の子だった。


「なあクレア、あの子供....まさかギルドのメンバーとか言わないよな?」


「まさかも何もあの子はギルドメンバーよ?」


「マジか....」


まさか、ギルドってガキの溜まり場のことを言って無いだろうな?


すると、座っていた女の子が口を開いた。


「わしは子供ではない。わしの名前はサディ、このギルドの頭脳となっている賢者じゃ。」


「子供じゃないってのはまだ信じられないけど....俺はアベル、今日からこのギルドのメンバーになるのでよろしく。」


俺は手を差し出す。そして、サディが俺の手を握った。


「まあ、わからないことがあればなんでも聞いておくれ。」


「ああ!」


すると、クレアが何か思いついたようだった。


「サディって人のステータス見れたよね?」


ん?ステータス?を見る?


「ああ見れるぞ?能力の名前、能力の効果、使える魔法とかいろいろ」


見れんの!?


「いやー、ちょっとアベルのステータスを見てもらおうかなと思って。」


確かにそれで俺の能力の有無とか、能力が何なのかがわかるな。


「別に構わんぞ?」


「じゃあお願いしようかな」


サディは快く?OKしてくれた。


「じゃあいくぞ?パラメーター!」


前から思ってたけど、この世界の魔法の名前って単純なやつ多いな。俺でも使えそうって思える。特に今の。


サディの前にスマホの画面だけのようなものが浮いている。


こうゆうところさすが異世界!って感じだよなー。


「ほれ、こっちにこい。お前にも見せてやろう。」


俺はサディの前にある画面を見る。


ーーーーーーーー


転生者 アベル


能力

グレードアップ・・・身体能力を5段階にアップさせる。


グレード1 通常  使用魔力 0

グレード2 1.5倍 使用魔力 25

グレード3 3.0倍 使用魔力 50

グレード4 6.0倍 使用魔力 75

グレード5 12.0倍 使用魔力 100


魔法

なし


魔力残量 52/53


ーーーーーーーー


「これが俺の能力か....ん?ステータスって言ってたよな?HPとかAPとかって無いの?」


「ゲームじゃないんだからあるわけがなかろう。」


「なんでもありの異世界のくせに」


「お前からして異世界でもこっちからしたら普通の世界じゃ」


本当によくわかんねえな...この世界。


「けど、俺の能力って結構アタリじゃね?グレード5なんて身体能力12倍だからなー♪」


「転生者じゃなくても使えるやつは使えるから、どちらかと言えばハズレじゃ」


「ウソやん.......」


「それに、その分魔力を使うと言うことも忘れては駄目じゃ。魔法とかも使うようになると、この魔力じゃバトルなんてできん」


「あー、そうだな。今の俺にはグレード3くらいが限界...」


「魔力をギリギリまで使うことはあまりオススメしないのじゃ」


「じゃあグレード2くらいか…てか、アップグレードじゃなくてグレードアップなんだな、この世界。」


「......」


「ん?どうした?」


サディは何か言いたげに俺の方を見ている。


「....なんだよ。」


「今の凄かったじゃろ?」


「え?まあ...」


サディは俺の反応を見て安心したのか、


「これがわしの力じゃ!」ドヤッ


いきなりドヤった。ドヤ顔で胸を張って言っているが...え、なに?コイツもなの?コイツも転生者なの?そうゆう能力が使える転生者でした的なそんな感じのオチなの?


「サディは転生者じゃないのに、周りの人には使えないあの魔法を手に入れたの。そこは素直に凄いと思えるでしょ?」


「え、転生者じゃないのか?」


クレアが言うには、サディは転生者じゃないのに、転生者で言う「能力」、正しく言うとサディのユニークスキルと言えるものを自力で手に入れたということらしい。


「サディって実は結構凄いんだな」


「そうじゃろ?もっと褒めるがよい♪」


「サディは本当に凄いよな」


「....やめておくれ、恥ずかしい///」


「褒めろって言ったの誰だよ...」


まあ、何となくサディのことも俺の能力のこともわかった。ギルドメンバーはあとどれくらいだろうか。


「なあクレア」


「なに?」


「ギルドメンバーって、俺合わせて何人くらい?」


「アベルを合わせたら5人よ」


俺がイメージしてた人数より50人くらい少ない!?


「えーっと、俺とクレアとカイルとサディ、あと1人は誰なんだ?」


そう言うと部屋の入り口にあるドアが開いた。そこから武具屋の店長さんが入ってきた。あとカイル。


「あ、最後の1人来たわよ」


「え!?最後の1人って店長さんだったのか!?」


魔法使い(強)と鍛冶屋、賢者に....あと1人はノーコメントとして、そこに転生者(弱)だろ?


「凄いパーティーだな。」


「ギルドね」


「はぁ、この人数でギルドねぇ....」


「まあ、この規模だとパーティーって言いたくなるのはわからなくもないけど、まあ気にしないで。」


「気にするわ!」


「こほん、まあ改めて、ギルド入団おめでとう!これからよろしくね♪」


クレアは、俺の前に手を差し出す。俺はその手を握りこう言った。


「ああ!俺からも改めて言わせてもらう。こんな能力の使い方もよく知らないクソ転生者だけどこのパーティーに入れてくれてありがとう!これからよろしく頼む!」


「ギルドね。」


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