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枕の下に 希望の上に(9)

頓死エトランゼ

幽閉された

窓際の鳥籠に

離れて行くのは

生活音

君臨する大きな手

昨日までは

あの木に

とまっていた

今では

もう忘れた




ピカピカとした後

何も分からなくなった

気がついたら

飛べなくなっていた

地面に円を書いて

この場所は嫌だと

嘆いていた

酷く嘆いていた




身体を持ち上げる

自らとは違う冷たさがあり

何処かへと運ばれた

疲れ切っていたから

意識が飛びそうで

それでも

心臓にしがみついた




自分の一部分が

他の生き物に

触られている

動けずに

ただ真っ直ぐ

眺めるしかなかった

好きな様に

出来ない身体は

意識を

奪われているのと同じだ




動けなくなった片側

呼びかける声は出ても

聞こえて来ない声

抑えられて

身動きがし難い

大きな音だけが

ひたすら届き

欲しい声は聞こえない




抜け出る事が

出来ない中に

押し込まれて

足は自由になった

軽くジャンプは

出来るけれど

翼は片側だけしか動かない

食べ物はあった

水もあった

でも欲しい物は無い

ここに

欲しい物は無かったのだ






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