表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/369

4-17 土下座でお願い

 ごっちんが抱えていた大荷物。

 そこにはオレの生活必需品がひと通り揃えられていた。

 タオルや歯ブラシなどの生活雑貨や衣類。

 ウニクロの大きな袋には下着やスウェットだけでなく、外出用のシャツやGパンが着回すのに充分な数だけ揃っていた。どれも無難なデザインで、もちろん文句のつけようもない。メイド服は入っていなかった。

 つうか、新品の洋服とか何年ぶりだ?


 さらには、暖かそうなダウンジャケットまである。これで、ネカフェの店長さんにもらった中古のペラペラトレンチコートともおさらばだ。

 あんなんハードボイルドごっこするくらいしか使いみちがない。ダウンに比べたら防寒耐性ゼロに等しいし、微妙に前の持ち主の加齢臭が漂ってるからな。

 今度、挨拶がてら店長さんに返しに行こう。オレが野垂れ死なないか、心配してくれてたからな。こんな恵まれた生活してるとは想像もしてないだろう。

 まあ、いざ返しに行く段になると、途端にメンドくさくなる勇作くんだから、いつになるかわからんけど。そこは気が向いたときってことで。


 一番大きな荷物は蒲団一式だ。

 添い寝→こたつ寝→ごっちんの蒲団を借りる、というステップを踏んできたが、ようやく自分の蒲団ゲット!

 今はそこで寝ている。ごっちんの蒲団も捨てがたかったが、新品の蒲団もこれはこれで気持ちいい。

 小さな身体のごっちんが蒲団一式を抱えて、えっちらおっちら歩いてきたところを想像するとちょっと和む。


「勇作、晩御飯はどうしたい?」

「ん? 食べさせてほしかったら、土下座でお願いしなさいとか、そういうこと?」

「違うわよ! ワタシをなんだと思ってんのよ!」

「甲斐甲斐しく病人のメンドウみてくれる優しくて美少女な神様」

「なっ!?」


 顔を赤くしてワタワタしてるごっちん。ちょろいな。


「もう。そういう話じゃなくて。晩御飯はちゃんとしたものに食べたい? まだ、胃が弱ってるなら、おかゆの残りもあるけど」

「おかゆ以外だとなにになるんだ?」

「さっきバイト先に寄って、お弁当もらってきたよ」


 ごっちんが取り出したのは『ザンギ弁当』。北海道の鶏の唐揚げだ。

 普通の唐揚げといまいち違いがわからないが、ザンギの方が味が濃いイメージ。あと黒い。


「さすがに揚げ物はまだちょっとな」


 ここ数日、やたらカロリーを摂取しているが、そもそも、オレは粗食だ。

 実家では兵糧攻めにあっていたし、ネカフェ時代も節約のために食費は最低限まで切り詰めていた。

 肉といえば、カップ○ードルの謎肉を食べるくらいだったし、ソ○ジョイとか、カ○リーメイトとかで生きていける人間だ。


 ということで、まだ本調子じゃないし――カゼのせいか、ごっちんの暴行のせいか――おかゆをお願いしておいた。

 温め直されたおかゆは美味しかったが、やっぱり「シンプルなお粥を美味しそうに描くのは至難の業」だから説明は割愛。

 ごっちんは『ザンギ弁当』×2をキレイに完食してた。やっぱり食いしんぼ神様だな。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ