表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

264/369

11-24 神殿

 ひろちゃんに腕を取られて、いざお宅訪問へレッツゴー!


「って、ひろちゃんの部屋ドコ?」

「1号室だよ。1階の」


 ひろちゃんもここワキト荘に住んでいるってのは、以前聞いて知っていた。

 ただ、どこの部屋なのかまでは聞いていなかった。


 ちなみに、このワキト荘は木造2階建てのボロアパート。

 ごっちんとオレが暮らす六畳間は2階にある14号室だ。

 2階には13号室から20号室までがある。

 だから、きっと1階には1号室から12号室まであるんだろう。

 1階は奥まで踏み入ったことがないから、オレの予想だけど。

 普段は玄関を入ってすぐの階段を昇って2階に行っちゃうからね。


 実際、ワキト荘はポストも表札もない謎物件だから、ここの実情は住人であるオレ自身すら詳しくわかってないんだよね。住所でネット検索してもヒットしないし。

 他の住人に出会ったこともないし、人の気配もしないし。

 14号室にしたって、オレが初めて来たときは『かみの』ってヘッタクソな字の張り紙(ごっちん作)が貼られてたけど、今は剥がされて誰の部屋か分からない状態だ。


 こんな調子で、ボロボロな外観とは裏腹、プライバシーやセキュリティーはガチガチだったりする。

 まあ、神様物件だしね。さもありなん。


 ――などと考えながら、ギシギシと軋む階段を降りていく。


 「ギシギシと軋む」と言えば、想像されるのはもちろん「ベッド」だ。

 自然とこの後の流れが連想される。

 ひろちゃんの部屋。

 絡み合うオレとひろちゃん。

 二人が動く度に、ギシギシと軋むベッド。

 天国はすぐそこだ――。


 そんな妄想で股間を膨らませているうちに、オレたちは1階についた。


 ワキト荘1階の構造を簡単に説明しよう。

 というか、1階はほぼ足を踏み入れていないので、簡単にしか説明できないだけという説もある。


 ワキト荘は狭い玄関を入ると左半分が2階への階段になっており、右半分が1階居住部分へと続く廊下になっている。

 ただ、その廊下はすぐにドアで遮られており、1階居住部分についてはオレにとって未知の領域だ。


 ひろちゃんに続き廊下を進み、ドアを開ける。

 その先には、想像を裏切る光景が広がっていた――。


「神殿やん!?」


 てっきり同じボロアパートが続いているとばかり思い込んでいただけに、いきなり視界に飛び込んできた白亜の神殿な景色には度肝をぬかれた。

 明らかに、ワキト荘全体の敷地より広く、まさに神々の住処というに相応しい、純白で荘厳な空間。

 中央にはなぜか見上げる高さの巨大な噴水まであり、今現在も清らかな水を流し続けている。

 よく見ると12個の扉があり、ローマ数字で『I』から『XII』まで刻まれていた。


「こっちだよー」


 ボケっと見とれていたら、奥へとずんずん進んで行くひろちゃんに呼ばれ、慌てて後を追いかける。


「ここだよー」


 たどり着いたのは神殿の突き当たり、扉に『I』と刻まれた部屋。多分1号室だろう。

 ここがひろちゃんの部屋か。

 ごくりとツバを飲み込む。


 さあ、いよいよだ。


 ひろちゃんがその扉を開いた――。

 まさキチです。


 昨日のあとがきのせいか、さっそく日間ジャンル別にランクインいたしました。

 おかげで、やる気が出まくって、今朝はパンツ一枚で執筆に勤しんでおります。

 もっとやる気が出たら、最後の一枚に手をかけてしまいそうです。暑すぎるし。


 まさキチのマッパ姿に興味のある方も、そうでない方も、これを機に是非ともブクマ・評価をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ