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11-1 3代目

 ――チュンチュンチュン。


 ……

 …………

 ………………ああ、朝チュンか……

 ……んー、あったかくて……

 …………やらかくて………………

 ………………きもちいいな………………

 ……てんごくだ…………

 …………さいこーだ…………この……

 ……………………だきまくら……

 ……すりすり……すりすり…………

 …………すりすり…………すりすり……

 ………………すりすりすりすり………………

 ……すりすり………………すりすり………………

 ……………………すりすり………………

 ……………………………………すりすり……

 ……ほんと…………さいこー………………だぁ……

 ……………………………………………………

 …………………………………………

 ……しかも……このだきまくら…………いつもより……………

 …………おおきくて……きもち……いいな……

 ………………………………

 …………

 ……………………すりすりすりすりすりすり

 ………………………………………………………………


 えっ!?

 大きい抱き枕っ!?!?!?!?!?!?!?!?


 オレは慌てて飛び起きた。


「よう。やっと目が覚めたな」


 見慣れぬ部屋の大きなベッド。

 オレの隣で横になっているのはひろちゃん。

 さっきの感触から判断するに――二人ともすっぽんぽん。


 ……………………。


「あのー……この状況は一体?」


 昨晩の記憶がない……。

 焼肉屋を出た辺りまでは覚えているのだが…………。

 背中を冷たい汗が伝う。


「ゆうべはお楽しみでしたね、って状況だよな。どうみても」


 …………………………………………ですよね。


 動揺するオレを尻目に、サラッと言いのけたひろちゃんはベッドから上体を起こし、バスローブを身につける。

 その際に、たわわな果実がふたつ視界に飛び込んできた。

 やっぱり、すっぽんぽんだ。

 おかげで、オレのモーニング・グローリーはいつもの5割増しで、今日も朝から元気いっぱいだ。


 アカン。完全に状況証拠が揃いすぎている。


 ひろちゃんはベッドから出ると、ソファーに移動してタバコに火をつけた。

 灰皿を手繰り寄せ、大きく吸い込んだ煙をゆっくりと吐き出してから、口を開く。


「とりあえず、シャワーでも浴びてきたら」

「…………うん」


 なにはさておき、一度考えをまとめなきゃな。

 そう思い、立ち上がろうとして、自分が全裸なことを思い出した。

 慌てて大事なところを隠すようにして、そそくさとバスルームへ駆け込む――ってオフロ丸見えやん!

 バスルームは全面ガラス張りだった。

 まさきちです。

 新章始まりました。

 これからもよろしくお願いします。


 本作品の舞台は1985年の新風営法がない世界です。

 なので、丸見えのお風呂もあるし、回転ベッドもあるし、全面鏡張りの部屋もあります。

 ノーパン喫茶もあるかも?


 そういえば、エアシューターがあるラブホって、令和になった現在にまだ存在するんですかね?

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