プロローグ 1Page
一途な主人公が娘と共に一人の相手を愛し続ける物語を書きたいなーと思って書き始めました。
主人公はチートになる予定ではありますが、ハーレムにするつもりはありません。
というか、させません。
この物語の世界はレベル制です。
スキルとレベルを駆使して戦闘をする予定です。
主人公がどのようにチートになるのか…。
いや、題名でバレバレですけどね!
純白の刃が漆黒の髪を持つ女性の首に食い込んだ。タラリと、真っ赤な血が刃の上を流れる。
女性は涙目で懇願するように、俺を見ていた。
そして俺は、目をつぶり首を切り落とした。バシャッと血が吹き出て、俺の体へとかかる。
生暖かいドロリとした感覚が、俺の手で命を奪ったのだというコトを嫌という程に痛感する。
俺は、自らが作った大切な人だったモノから離れて行く。
どうして、こうなったんだろうか。
始まりは5年前だった。
突然、異世界へと転移してきた俺は目の前に現れたとても大きなドラゴンに圧倒された。
そして、つい一言呟いてしまった。
「スゲェ…でっか!」
その言葉が、俺を見ていなかったドラゴンが振り返るキッカケとなってしまった。
真っ黒な巨体が、振り返る姿は美しいと感じてしまった。
食べられるのだろうか?
それならそれで、仕方がないと思ってしまう程に圧倒的だった。あまりにも圧倒的だったために、恐怖すら感じなかった。
『人の子か?何故このような場所におるのだ?』
頭の中に響くその言葉に、この美しい姿を見る猶予が出来たのだと嬉しくなった。
『う、美しい…かの?』
俺は喋っていないはずだ。
なのに、なぜこのドラゴンは俺の考えたコトがわかるのだろうか?
『私とお前の間にテレパシーを繋いでおる。故に、お前が考えたコトは伝わってくる。それより、私は美しいのか?』
というコトは、考えるだけで会話ができるのか。
しかし、便利ではあるがそれはこのドラゴンに対して失礼なのではないかと思った。
「綺麗だと思う。漆黒でツヤのあるこの肌?とか。なんか、凄く幻想的で…。夢を見ているようだ。」
少しだけ首を傾ける姿に、困惑しているのだろうコトを感じた。だが、なぜドラゴンの考えているコトは伝わってこないのだろう?
『ありがたい言葉じゃ。私を見ても人は恐怖しか感じないからな。それと、その疑問については、私が伝える考えをコントロールしておるからじゃ。』
恐怖、確かに恐怖を感じるかもしれない。
圧倒的過ぎるその姿に、勝てないと嫌でもわからされるその姿に。でも、俺は美しいと思う。もし、俺の死ぬ場所がここであるならば、それは幸せだと思うほどに。
『殺しなどせぬよ。私は殺すコトが好きではない。私が殺すのは私に敵対するものだけだ。少し待っておれ。今人の姿になる。』
光がドラゴンを包む。
光は少しずつ小さくなり、俺よりも少し小さいくらいになると、光がはれた。
そこに佇んでいたのは、目を疑う程の美少女であった。
そして俺は、恋という感情を知った。
さて、主人公が殺した少女は誰なんでしょうね?
予測出来た方、すいません。
そういうコトかもです。
主人公の設定資料①
天月 詩音 ♂
15歳(異世界転移時)
Lv.1
HP 10/10
MP 10/10
STR 3
DEX 3
VIT 2
INT 3
AGI 2
MND 3
スキル
・???Lv.MAX
・能力強化Lv.2(ステータス上昇)
・悪意耐性Lv.7(MP、MNDにスキルレベル×10をプラス)
・空間魔法Lv.1
称号
・???
・天才の弟