9 聖戦の刻~三代目魔神マッダvs三代目神内定、神代行コユキ~②
世界をまばゆい光が包みこむ。世界を抱擁し続けるガクト、ミカ、嵐。
「コユキ、あいつがここまで強かったなんてよ。しかも俺達のディフェンスの援護までして。」
「すごいよね。上には上がいるんだって思うよ。ゴウキの強さにも驚いたけど、コユキの強さは常軌を逸してる。」
「ガル………」
回復を続けるエリカも、終焉の刻をコユキに託したゴウキも、黙ったままその戦闘の模様を見守っていた。
「太陽かぁぁぁぁぁ。光かぁぁぁぁぁ。………」
コユキが天に浮上する。
「全力で来なさい。存在するだけで罪深きアナタに裁きを下すことこそが私の指命。未だ実感がないようだけど、剛を制すのは柔。力のみでは私を倒すことは不可能よ。」
「うるせえよハゲ」
「!!」
いつのまにか天まで移動していたマッダ。残撃を繰り出す。
スカ!!
「お?」
マッダの拳はコユキの体をすり抜け空を切る。
「私は光そのものなの。実態の無い私の体に攻撃は無意味よ。」
「ぐおおおお!!!!」
マッダは光の速さで繰り出すコユキの蹴りにより蹴りとばされ、再び発火し地に叩きつけられた。
まさに無敵。光の速さ。太陽の熱。光、空気、酸素のような実態のない質へと体を変化させたコユキは、攻防どちらをとっても無敵の存在だった。これが世界を動かしていたコユキの真の力。
「課せられた題はいかなる攻撃を受けても立ち上がるアナタのタフさね。ダメージは受けるものの致命的なものを与えるのが困難と解釈する。新たな疑似世界を造りだしその世界へ永遠に閉じ込めておくか、戦闘により完全に消し去るべきか、結論を出さなくては聖戦を終わらせることはできないわね。」
コユキの言う通り、マッダはいかなる攻撃を受けても立ち上がる。怒りを覚え、その怒りに比例させ戦闘能力を向上させる。
「危機管理能力、適応力、全てを吸収し我が物へとする学習能力に長けてるマッダに対し、同じ攻撃を続けるのはかえって危険と判断する。長期戦へ持ち込むことはできない。
ガクトの魔眼極みなる技と多少かぶりはするものの、私の力を極限を越えたものへと上昇させる必要があるわね。
パワー、オブザサン、バイザサン、フォーザサン、アンドアイ~太陽の太陽による太陽と私のための力~」
「!!」
太陽が世界を光に満ち溢れさせる。極限の輝きを体に吸収し、光合成し続けるコユキ。
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覇気でマッダを金縛りにする。
「おおお、お?!!」
閃光がマッダの脇腹を突き破る。
「が、お!!!!」
閃光がマッダを光の速さで地に叩きつける。あたりが一瞬で夜のように暗くなる。光を溜め込んだ太陽がマッダのみを照す。
「計算上この攻撃でアナタを無に還すことができるはずよ。
sunshine~DEAD or ALIVE ~生死をかけた太陽光」
灼熱を越えた温度の光がマッダを包み込む。
消えてなくなるか?聖戦決着なるか?