11 聖戦の刻~三代目魔神マッダvs三代目神内定コユキ~④
頂上決戦。
その言葉が何を意味するか。人は個々の能力、経験において優劣をうみだす。
一般人から始め、ボクシング、空手といった格闘技を極めた者は一般人より完全優勢な強さを持つ。それを越える生物。ライオンや熊、猛毒をもつ蛇などが上げられる。
それを備えた人が現れたとき。その人間を超人としよう。
一般人<格闘家<野生生物< 超人といった式がうまれる。
超人の上をいくのが、それは古代に存在したか分からない恐竜だと仮定しよう。
口から火を吐くか。体長は10㍍を越すのか。存在さえしていれば何者も敵うことはないだろう、そんな恐竜をも遥かに上回ったとされるのが、異世界の血を持ち、世界を支配したとされる大魔王。
方程式から大きく外れ、絶大なる力を見せつけたとゆう。
その力を更に越えたとされる子孫ガクト。
ここまでで、ガクトが一般人からどれほどかけ離れた強さを持つかが伺える。その強さも、学園へ入学する前の話だ。
そして現れたのが、その域から努力と才能で神の域まで達したエリカ、ミカ、嵐。
そんな神の域からスタートし、その力を磨きはじめた神の子供コユキ、ゴウキ。
一般人から始まり、もはや最高峰といえるであろう力を持つ者たち。頂上決戦すなわち、これを越えるものはない最強の闘い。
その闘いに終止符をうちべく、コユキは無敵の力を更に増幅させ、虚悪の根元、存在上最強生物マッダに挑む。
「オフェンスオブサンシャイン~太陽攻~」
光が、マッダをぶちのめす。コユキの光の速さによる攻撃は、100%マッダを討つ。
徐々にコユキの攻撃により受けるダメージを無くしつつあるマッダ。その攻撃にからだが順応しはじめのだ。
「むん!!!」
大地を無に還すであろう威力の、マッダの拳がコユキを襲う。しかし光であるコユキのその実態のない体を前に空を切る。
「やっぱおかしいなー。当たんねえ。」
「…………………………」
コユキの蹴りが既にマッダの顔面にぶち当たっていた。光の速さと神なる威力を持つ最強の蹴り。
「当たるなー。おかしいな、お?」
危機を感じるコユキ。相当なダメージを受けているであろうマッダだが、平然と立ち上がり反撃体勢につく。
「あれか?あれがうぜーんだな?オラ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「!!!」
空に輝く太陽に向け凄まじい衝撃波を放ったマッダ。しかしその衝撃波は空を切り、太陽を突き抜け宇宙へと消えていった。
「おっかしいなー。あそこには太陽がある。ハゲもここにいる。どっちもあるのに、無いみたいにあたしの攻撃突き抜ける。ふ~ん。」
「やはり長期戦は危険だわ。」
「!!」
直射のみで存在する光が、波をうったように曲線を描き、ムチのようにマッダを激しく叩きつける。
「ってぇな。」
マッダの闘気が膨れ上がる。ダメージを受ける毎に自身の力を増幅させていく恐ろしい能力。
「いくら力を上げようと私には無意味よ。」
閃光がマッダに直撃する。発火し燃え盛る。追い打ちをかけ、巨大な花火を打ち上げたが如くマッダは天高く打ち上げられ爆発した。
「う。」
かつてないダメージを受けるマッダ。
「お?………………なんだ?ここ。玉じゃん。」
大気圏を遥かに越え打ち上げられたマッダは地球と太陽を見てそう口にする。
「なんか分かったかもな。んじゃ、……………………………………そろそろ殺すかあのハゲ。」
聖戦が終焉へと向かい始めた。