BL都々逸
BLを題材にした都々逸のまとめ。短歌は恋を歌いますが、都々逸はちょっと皮肉ってたり、下世話だったり。
外じゃ手さえも
繋げぬ二人
夜ごと絡める
秘めた恋
やけに慣れてる
カラダに妬いて
四十路男の
肌を噛む
朝を迎えりゃ
男の証
昨夜鳴かせた
口に髭
酔った勢い
なんぞじゃ抱けぬ
髭も愛しと
抱き寄せた
濡れぬカラダを
夜通し抱いて
髭で夜明けに
気づく馬鹿
右か左か
トップかボトム
どちらも引かない
オスとオス
これも存外
悪くはないと
上に乗られて
悦に入る
膝に乗せれば
その身の重さ
へそ下三寸
おなじ熱
揺れるおとこの
証にたぎる
腹にこぼれた
苦い蜜
竿に竿かけ
チャンバラごっこ
負けてなるかと
意地を張る
矜持揺らいで
褥に押され
あきらめ境地で
苦笑い
土用の丑の日に
土用丑の日
うなぎは禁止
精をつけるな
これ以上
俺のうなぎは
どうかと問うな
暑気は払えず
熱帯夜
六月一日プロポーズの日に
むさい男に
百八本の
花束抱えて
膝を折る
左手眺めて
日に何度でも
にやつく男の
愛らしさ