置き配を一般化にご協力……せんでくれよ
それ、国が決めることなんですかね……。
「コホンッ」
国交省という文字を見ちゃうと、最近、殺意が湧き上がってくるこの頃。
良いもんですよね
『点呼時に体調不良の方がいるんですけど』
『私は日常点呼の監視をしてるだけで、体調不良の方が出た時はどうすればいいか分かりません!!』
お前、ホントなんのためにいるんだよ……。
そんな仕事してぇなぁー。スーパーの誘導係さんより勤務時間短くて、自分達よりか給与良いから羨ましいなぁー。体調不良者いたけど、今日も完璧な日常点呼の動きでしたって、超言ってみたいなぁー。
そんな中、思ってるところで
【置き配サービスの標準化を検討します!!】
「ぶふううーーーーっっ」
記事を見た瞬間に噴き出してしまった。それは差し出す側と受け取る側が関与する部分であり、その次に配達を任される我々が入ると思うんですが……。なーんで、こんなことが全く関係ないところが口を出してくるんですかね。
「何かあった時の補填・対応を国がしてくれるなら、大賛成なんですけれどね。そこのところを丸投げするなら、指示は出さないで欲しいです」
……色んなご意見を見てたんですが。
その1つ1つをちょっとツッコんでみたいなぁって思った次第です。”できます”なんて言葉、企業側が言うようにするのは良くないですよね。
◇ ◇
『夕方17時~午前3時の配達をしてください!!』
「矢木さん、昔のようにやってくださいよ」
「嫌に決まってるだろ!!実!!お前等がやれよ!!6時から1時までの勤務やれよ!!俺達、2年間でギブしたからな!!なにがムカつくって、こんだけサービス残業込みで働いて、今の月収とほとんど変わらねぇーんだぞ(物価高前の話だけど)!」
……再配達防止のために、仕事を終えたお客様達がお受取できるサービス。昔は存在していました。”AMAZO〇当日便”ってサービスです。今日の朝・昼に頼んだ荷物が今日の夜間に届くってサービスと考えて良いです。
あれはもう二度とやりたくない。(作者も経験済み)
「働いている人がこれ書いてるよね!?俺達、企業に荷物とか届けた後にさ、お前等が仕事で家に帰った時に荷物を届けてんだよ!!24時間近く配達できるサービスを組んでくださいなら、お前がそのサービスの輪にまずは入れ!!人足んねぇよ!!」
……配達にも色々ありますけど。自分が休みの時に働けますか?って話ですし
「深夜帯の配達は苦情も多いんですよね。23時に”AMAZO〇”を届けるために、オートロックのマンションに入るのはやばいですよ」
他にも危険な運転になったり、誤配も多かったですね。それから隣人・騒音トラブルにも発展した事もありました。こんなところまで我々や警察が対応されました。
『再配達には料金を上乗せするべきです!』
「……実はどう思う?賛成もあると思うが」
「その金をどうするかとありますしね。とはいえここは、そーいう金の扱いの話ではなくてね」
作者的には、気乗りしません。って形の反対です。
荷物の数だけ配達員がいるわけではないので、お客様のところにお伺う時間を正確には決められません。
午前配でも9時~11時59分までという、間があるわけです。
休日の皆さん、何時まで寝てますか?……9時には起きてくださいよー!先日も在宅してたのにーってクレーム入ってましたが
「テメェ、家の中で寝てただろうが!!」
「午前配を9時に伺ったら、寝ていて気付かないケースもありますから。10時頃に行くのが良いんですって」
在宅不在などのクレームももちろんですがね。
そもそも、再配達という状態が一般的だと思っています。だって、みなさん。働いてますよね?労働時間はそれぞれ異なると思いますが、……再配達にならないというのは、家に誰かがいるという状況が多いです。だとすれば、日々働く労働者の皆さんが負担をするのは、良くないと思います。専業主婦の皆さんだって、買い物だったり、子供の付き添いなどで外出される事も珍しくありません。
その時に配達が来て、再配達で追加料金って……。どーなんですかね?全体の配送料金をやや上げる程度で留めるのが、個人的には平等だと思ってます。それで困るのはきっと、働いてなくて、家にずっといる人だとしたら……消費を少し抑えるべきだと思いますよ。
『紛失した時はどうすればいいんですか!?』
「警察に届け出を出してくれ」
「荷物が見つかったり、犯人を捕まえられたりするケースなんて、まったく聞きませんけどね」
紛失にも色々とありますので、一番やり場のない答えとして
「天候がマジの天敵だ。室内で働く連中には伝わらないんだけど、天候はエグイぞ。風で荷物が吹っ飛ぶのは珍しくない」
だから、宅配BOXを用意しろって思います。これだけで盗難と天候のリスクが激減してます。置き配を標準にするなら、宅配BOXを用意する、メンテナンス作業を強化する。といった点が地道でお金は掛かりますけど、確実に再配達の数は減っています。
業者の取り合いは発生していますが……場所によって朝・昼はヤマトさん、夜は我々が利用するといった、立ち回りをしていますよ。
「置き配の紛失に関しては、間違いなく、補償0です(配送側は)。差出側が補償できるか否かなので、……これが大きい企業なら、返金されます(手続きが面倒ですけど)。ただ、小さいところや個人でやり取りされる荷物の場合は、ホントに何もできません。紛失って、お互いにノーガードで殴り合う状態ですからね」
我々が誤配・紛失するケースもありますが、お客様自身が受け取ってから紛失するケースも実際にあります。決着なんてつきません。ですので、許可制をとるのが良いと思います。
『再配達を無くしましょう!!』
それについては解決策が一つだけあります
「「みんな働くんじゃねぇ」」
みんなが仕事や学校に行かないでご自宅にいるんだったら、再配達はないです……。理想的な世界ですね?物を運んでいる我々以外は……
「それはともかくとして、再配達を0にするって言い方・考え方はダメ。これが良くない」
「矢木さん、どうしてです?」
「まず、社会においては不可能だ。たかが荷物の受け取りなんかで、窮屈に暮らすなって事で……俺達は配達員だ。今日届く荷物・再配達する荷物。これらを届けるのが俺達なわけで……ドライバーの負担を減らす魂胆は理解するが、ドライバーができる限りの努力をするのも忘れちゃいけねぇーの。当たり前の日常だから」
「その上でどのような考えがあるんです?」
「まず、ドライバー一人一人に、再配達できる件数。夜間だったら、18時~21時まで。どれくらいの配達件数ができるか?これを各社、各地域で調べるべきだと思う。……俺や実なら、70までは普通にいけるけど。一般的なウチの配達員だと、30~40くらいだとされるぜ」
代引だったり、荷物を渡す際に面倒なやり取り(再配達際に不在など)がないのなら。
30~50の再配達の件数だったら、一般の配達員はその時間内に回り切れると思います。
「それ以下の再配達の件数に収まるなら、騒ぐことじゃないんだよ。面倒なのは認めるけれど、再配達が50件以上超えないってラインなら、大問題にはならないはずだ」
ここらへんは誤差があると思います。
「あとは配達エリアの見直しや人員の配置。不良配達員の指導またはクビだ。血の入れ替えだな。……とはいえ、どこもドライバー不足が一番の原因なんだから、これを増やす形にしないと将来はヤバイ。もちろん、しっかりした配達員に指導しないとな」
「ほぉほぉ……」
「なのにお前と来たら、料金の値上げにはすこぶる反対だよな~」
「結局、イタチごっこですしね。金を稼がないと会社がやっていけませんから。……金の問題を利用者に訴えるのはどうかと思いますよ。それならその問題を提起している方が」
全ての送料をわずかでもご負担してくれると、嬉しいんですけれどね。