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テーマ詩集:サラダ

ジャガイモ

作者: 歌川 詩季

 皮つきも好きです。

 グレイのスーツは くたびれた死装束(しにしょうぞく)

 霊柩車じみた3両めで 亡者が揺られる

 立ちならぶビル群は 墓石の森にも似てる

 ある者にとっては 誇るべき戦場だとしても


 終わっちまったようなつらをすんなよ

 根をはりめぐらせる場所に

 めぐまれなかったってんなら ただそれだけさ


 しぶとくやってりゃ

 新しい芽が出ることもあるかもな

 切り刻まれて さいごのひとかけになったって

 ずぶとくやってきゃ

 新しい芽が育つこともあるかもな

 煮ても焼いても食えないわけじゃないだろう

 でこぼこづらのあいつを見習ってみるとしなよ



 ベージュのジャケット 地味すぎる囚人服

 護送車めいてる地下鉄にて 虜がひしめく

 ガラス張りのオフィスは 孤島の監獄と呼べる

 ある者にとっては 勝ちとった定位置だとしても


 途絶えちまったような顔はやめなよ

 葉を生い茂らせる場所を

 間違えたと気づいたんなら ただそれだけさ


 手広くやってりゃ

 また他の芽が吹くこともあるかもな

 摘みとられても 覚悟のうえならばもういっちょ

 ()りずにやってきゃ

 また他の芽がのびることもあるかもな

 揚げてもふかしてもいけるって教えてやればいい

 そばかすがおのあいつを見習ってみるとするか

 小学生のころ、植えましたねぇ。

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