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王都編【7】

  第1王女ガーラを乗せた馬車とその護衛達は虚空の森を抜け、王都リズンバルへと着き王城へと来ていたのだ。


「くっっ痛ぇ……」


 そして安全な場所で救護隊の女性に手当を受けている俺、龍吾郎。

 ガーラを護衛している際、魔獣が引いたと思ったら突如青い矢が俺の頭部目掛けてやってきていたのだ。


 しかし俺は無事である、なぜならその前にガーラから「危ない」との忠告があったその後に


【頭を守ってください!!】


 あの瞬間、説明が頭部と言ってくれなかったら俺は危なかった。

 当然ガーラの忠告も無く、説明だけだったら多分ギリギリで素手で受け止めるなんて事は出来なかっただろう。

 そして俺へと向かってきた青い矢は受け止めた後、消えた。

 魔法の類いなのだろうか?


 2人(1人は人としてカウントして良いかわからない)には感謝しておこう。


「ひっ……!指まで吹っ飛んでる……」


 手当をしてくれている女性は俺の右手の小指がない事に怯えていた。


「あっそれは元々です。」


 小指がないのはこの世界に来る前に切り落としたからであってこの件とは一切関係ないと女性に弁明する。


「お父さん!!」


 手当を受けている俺の元に少女の声が聞こえた。

 その声の方を向くとアミが俺の元へと走って来ていたのだ。

 その表情は俺のことを心配している様子だった。


「怪我したって……大丈夫ですか!?」


 俺に駆け寄ってくるなり、怪我の心配をしてきた。

 いったい誰だ?俺の怪我のこと言った奴。


「あぁこれぐらいなんも問題ない」


 俺はアミに無事と思うように振る舞った。

 そしてその直後、リリーの執事のシツが俺の元へと来ていた。


「龍吾郎様、大丈夫でしたか!?」


 どうやらシツも俺のことを心配してくれているらしい。


「あぁ大丈夫だ。それより……」


 俺はシツに虚空の森でのことを話した。

 魔獣の大群、そしてその魔獣が理性を持っているかのように引いて行ってその後俺目掛けて青い矢が飛んできた事を。


「青い矢……それってつまり……!!」


 シツはその話を聞いて察しが付いた。


「そうだ……この魔獣騒ぎ、誰が後ろで糸を引いてる。」


 そう、この一件の騒動の影に黒幕がいる。

 俺はそう思ったのだ。

 大体王位継承なんて、大きな行事に乗じて騒動を起こす輩なんているに決まっている。


 だとすると、俺はそういった奴らからもリリーを護らなければいけない。

 かなり大変な仕事になるかもだが、それでもやっていくしかない。


 もっとも王女3人が危険に晒されている状況だ、王位継承なんて行事は中止になるだろう。


「それと龍吾郎様これからなんですが……」


 シツが俺に話しかける。


「これから明日の事で国王から王城にいる者達に話があるそうです。」


 国王が?やっぱり明日の王位継承は中止という話だろうか?


───


「明日の王位継承なんとしてでも遂行せよ、中止は許されぬ。」


 国王のいる部屋に集められた俺達は国王から思いもよらぬ言葉を聞かされたのだった。

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