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15 学校の七不思議

色々あって投稿遅れちゃいました。体調を崩してしまって何も書けなかったんですよね。

僕は今、ある少女と同棲をしていた。

その少女は妖怪で、自分のことが見えている僕を気に入って、僕の住むアパートにいつの間にか勝手に住み着いてきていたのだが…、もはや一緒に暮らしているのが当たり前に感じてしまっている。このまま、楽しい日々が続けば良いな、と僕はいつしかそう思うようになっていた。

そんなある日……、平日の深夜7時くらいのことだった。僕らはある人の連絡で、僕らが通っている学校の校門前に集められていた。


流「とりあえず、言われた通りここに来たわけだが……」


さとみ「彩芽さんいないね〜……」


幸兎「たしかに、呼び出したのに来ないなんて、おかしいですよね?」


真紀「何かあったのかな?彩芽さん……」


そう、僕らをこの場に集めた人物は、彩芽先輩なのだが、まだその本人がこの場に来ていなかったのである。

メールにあった内容には………。


彩芽[今日の夜7時にうちの高校の校門前で集合して下さい!詳しいことは、集まった時にお話しします。]


と書かれていた。特にこれといった情報もなく、ただそれだけしか書かれていなかったが、僕はそれに興味を抱いてしまったが故、気になって仕方なかったので、結局ここに来てしまっていた。


幸兎「それにしても、なんで彩芽先輩は俺たちをここに集めたんだろうな?なにか部活動でもするのかな?」


流「いやいや、こんな夜遅くにそんなことは流石にしないだろ?」


その通りである。こんな夜遅くの危ない時間に、普通学校なんかに呼び出すだろうか?これにはきっと裏があるな……と、僕が難しく考えていると……。


??「お前ら、もう集まってたのか?心霊怪奇部達……」


と校門の方から聞き慣れた声が響き渡ってきた。僕らはその声に反応して、後ろを振り向きながらその人の名前を口にした。


流と幸兎

「「その声は……、肉附にくづき先生!!」」


肉附「筋肉と言えばこの私…、筋肉をこよなく愛する、肉附先生とはこの私のことだー!!」


僕らの目の前に現れたのは、僕らのクラスの担任である肉附疾風にくづきはやて先生だった。肉附先生は、ボディビルマンのようなガタイの良い筋肉を持った先生で、指の先端から脳みそまで筋肉でできてそうな人だ。この人を漢字四文字で表すなら、“筋骨隆々”という言葉が一番似合うであろう人物だ。あと、この学校の筋トレ部の顧問をしているそうだ。

なんでこの学校にはよくわからん部活がたくさんあるんだ?……と、そう思わずにはいられないのであった。


肉附「……てっ、誰かと思えば影島と高尾じゃないか…?二人とも、あの部活の部員になっていたのか?」


流「まあ、はい……。てか、なんで先生がここにいるんですか?もう学校には誰もいないはずじゃ……」


と僕が尋ねると、先生はこう言った。


肉附「私はね、君たちを監視をするように言われてここに来たんだよ。と言っても、ここで待たなきゃいけないだけどね」


と付け足して言った。

とりあえず理解した僕は、暑苦しい先生に背を向けて彩芽先輩を待つ。すると……、いきなり肉附先生がこんなことを言ってきた。


肉附「なあ君ら、そんな弱々しい腕で大丈夫なのか?」


流「……どういうことですか?」


肉附「人の体というのは脆く傷つきやすい。そして、それをどうにかするには強靭な肉体が必要になると先生は思っている」


流「…ふ〜ん」


肉附「人間は常に成長が必要だ、そして体を継続的に強くするためには努力が必要なんだ」


流「…そうです…ね」


幸兎「…なるほど」


肉附「だから、君らも筋肉を付けないか?」


流「鬼にならないかみたいな感じで言わないでくれません??」


暑苦しすぎてわざわざ触れなかったのに自ら触れてくる先生。


幸兎「なるほど、筋肉を付ける理由はそういうことなんですね!」


なんでお前上手いこと乗せられてんの?筋肉を付けたからと言って病気や怪我になりにくいわけじゃないよ?確かに強靭な体を持てるけど、なんかそれは違うと思うよ!?


肉附「そういうことだよサチトン君!」


ワトソン君みたいに言うなよ、と心の中で苛つきながらツッコミをする。


肉附「あと、何より筋肉があれば女性にモテるだろ…?」


流「……」


肉附「いいか?女ってのは強そうな人に惹かれるものなんだ」


幸兎「ということは、先生はモテたんですか?」


肉附「いや……、まだ彼女はできたことがない……」


かわいそうだな、と心の中で思う。


肉附「まっまあ…それもあって……。だから、君らもモテ期を勝ち取る為に、筋トレ部に入らないか?」


流「……いやです」


幸兎「すいません、今の部活が好きなので、無理です」


肉附「そっ、そうか……」


としょげる先生。まあ、なんだ……頑張ってください先生、としか言いようがなかった。

そんな感じで先生と話し込んでいると。


彩芽「なんのお話ですかみなさん?」


と、いきなり僕と先生の間からひょこっと現れた彩芽先輩に、僕らは驚きながら一歩か二歩後ずさった。


流「っ!?」


肉附「うおびっくりした!」


案の定の驚きである。


彩芽「なんですか…、そんなに驚くことないじゃないですか?」


流「いやいや、いきなり間から唐突に現れたら誰だって驚くでしょう!?」


彩芽「ん〜……、そんなもんでしょうか?普通驚かないと思いますよ?」


なんだこの先輩感覚おかしいぞ。


彩芽「あっ、先生!今回は私たちの部のために校内を貸し切ってもらえさせてありがとうございます!」


肉附「まあ、霜崎のお父さんからのお願いだし、あれだけの金を見せられれば校長が断るはずないわけだしな……」


流「えっ、金?校長?どういうことですか?」


肉附「なんだ君たち、知らなかったのか?霜崎君はね、霜崎財閥の一人娘なんだよ…」


流と幸兎「えっ……、えーーー!!!」


その衝撃的な一言に、僕と幸兎は驚きのあまり叫んだ。


彩芽「そういえば、細かい自己紹介はしていませんでしたね」


彩芽「改めまして、私は霜崎彩芽と言います。日本が誇る有数の財閥一家、霜崎家の一人娘です!」


と事細かく丁寧に自己紹介をしてくれたが、僕らはまだ唖然としていて、全然話についていけていなかった。


彩芽「まあそんなことは置いとくとして…」


流と幸兎「いや置いてかないで?」


彩芽「こうして皆さんが集まって来たからには、メールに書いてあった通り今からすることの説明をいたしますよー!」


さとみ「わーい、やっとだー!」


彩芽先輩には聞こえないというのにノリノリで腕を上げて盛り上がるさとみ。そんな彼女を横目に、僕らは彩芽先輩に注目する。

てかさっきナチュラルに無視された?


彩芽「こほん……、それでは〜今から部活動を始めたいと思います!」


幸兎「ほら、俺の言った通りだったろ?」


流「はいはい悪うござんしたー」


何故かマウントを取ってくる幸兎を適当にあしらいながら話を聞く。


彩芽「今日の活動では、私が集めたこの学校の七不思議を調査しにいこうと思います!」


彩芽「ということで早速出発ですよー!さあ、いざ調査開始ー!!」


幸兎とさとみ「おぉー!!」


流と真紀「おっ、おぉー!」


すごいスムーズに素早く話を進める彩芽先輩の話に、幸兎とさとみがノリノリで叫ぶ一方……、僕と真紀は少しばかり茫然ぼうぜんとした反応をするのだった。

そうして、僕らは彩芽先輩の早いペースに乗せられ、学校へと入るのであった。


□□□


幸兎「そういえば先輩?」


彩芽「……んっ、なんですか…?」


幸兎が彩芽先輩に声をかけると、先輩は足を止めて幸兎の話を聞こうとした。


幸兎「七不思議って言ってましたけど、いったいこの学校にどんな七不思議が存在しているのですか?」


流「たしかに、僕も一つしか聞かされてないな……」


僕も気になるので話に乗る。

すると、彩芽先輩はこう言葉を口にした。


彩芽「秘密です!」


幸兎「えー……!勿体ぶらないで教えてくださいよ〜!」


彩芽「だって、そのうち否が応でも見に行けるんですから、楽しみにしといてくださいよ」


流「それは確かにな」


彩芽先輩の言ってることはその通りだ。今こうして校内に入ってその七不思議の場所に向かうのだから、言わずともすぐにわかるというものだ。それにしても……。


流「この学校、やけに妖気があるっていうか……、なんか妖怪がいそうな感じがするな…」


僕はなんとなく感じとった違和感と周りの妖気のようなものを感じながらそう言葉を口にした。


彩芽「だろうね。だってここの七不思議は怪談だからね……!妖気を感じていてもおかしくない!」


彩芽「ほら見て見て!」


と言って僕らに妖力測定器の数値を見せつける。


彩芽「昼の学校よりはるかに高い数値でしょ!」


流「…そうみたいですね」


彩芽「つまりっ!この学校の七不思議は、全て妖怪の仕業だと私は推測している!」


彩芽「よーし!なおさら燃えて来ましたよー!さあ、急ぎましょうー!いざ七不思議怪談調査ーー!!」


と言いながら一人爆走する彩芽先輩。あの人本当に財閥の娘なのだろうかと疑いたくなる程だった。


幸兎「てっやばいぞ!早く俺たちも追わないと見失っちまうぞ!」


流「マジか……、早!!??」


幸兎「彩芽先輩ー!待ってくださーい!」


流「彩芽センパーイ!」


そうして、僕らは彩芽先輩に振り回されながら、この学校の七不思議の怪談を調査をするのだった。


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