時の唄〜1〜
この「時の流れ〜1〜」には「どこ」「昔話」「夢」「誰」の4つの詩が収録されています。
「どこ」
君がいなくなったあの日
世界が 暗くなった
君がいた世界
そこには 光があった
見えない暗闇の中
必死になって 君を探した
いるはずのない君を 探していた
まだ雪の残る 二月の事だった
やがて雪がとけ 春になった
新しい芽が出た
新しい命が出来た
でも 君だけは
戻らなかった
光を 君を見つけようと
必死になってもがいた
一寸先も見えない暗闇の中
一生懸命に 一生懸命に
この体が動く限り 命が続く限り
君を探し続けた
たとえ
見つかるはずなんてないと
知っていても......
「昔話」
暗い森の中 淋しい森の中
彼女は一人で生きていました
誰もいない場所で
ただ一人で暮らしていました
親もいなければ 友もいませんでした
ある日一人の若者が 森へやって来ました
気になった彼女は
恐る恐る 彼に問い掛けます
「あなたはいったいだれですか」
彼は一言
「親もいなければ友もいない 旅の者です」
彼女と同じ境遇の若者
また 彼女が問い掛けます
「わたしがこわいですか みにくいですか」
若者はとても綺麗な笑顔で言います
「貴女の様に美しい人を 怖がる事など出来ません」
これは
ひとりぼっちの魔女と
ひとりぼっちの若者の物語
二人の恋は
始まったばかり......
「夢」
キラキラと 夜空に輝く 幾千の星
その一つ一つに意味はない
けれど 3つ、4つと集まれば
それは夢へと姿を変える
朝、夜空に浮かぶ 星は消え
夜 見ていた夢も 霞んでく
ただぼんやりと 空を見つめ
叶わぬ夢を もう一度
心に思えば 夢は出来る
けれど 星が無ければ 夢は見れない
あぁ、 名の無い星達 夜空に浮かび
果てない夢へと 連れてって
キラリキラリ 輝く星よ
どうかもう一度だけ 少しでも
叶うことない 儚い夢を
見ることを 許してください
名の無い星よ
「誰」
人というのはおかしいものだ
そう 誰かが言っていた
その時の僕も おかしかった
その時の君も おかしかった
やがて月日は流れ 人々は変わった
僕は 変わらなかった
君は 変わってしまったけど
寂しくも 悲しくもなかった
ただなんとなく
君もか、 そう思った
それからまた月日は流れ
あの時 変わってしまった人々と
君だけがいなくなり
暗い世界に 僕はひとり
また 誰かが言った
人というのは とてもおかしいものだ 狂ってもいる
では 消えなかった僕は
いったい......誰?
私の考えた詩はいかがでしたか?文才がないため、意味不明なところが多々あったと思いますが、楽しんでいただけたら幸いです。次回の「時の流れ〜2〜」は、5月30日(土)更新予定です。内容は「右と左」「鐘」を含む全5作品を予定していますす。