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気持ちの整理

誕生日パーティーが終わって数日、私は今の現状と、前世の整理をしていた。色々頭の中で情報が錯綜する。あの日、記憶を取り戻した誕生日パーティー当日、本当はいろんな記憶が錯綜して大変だったのだ。正直受け入れ難かったし、混乱もしていた。でも、その当日はパーティーだったし無理矢理理解して頑張ったわけで、とりあえず整理をしたい。


正直言って、この先の展開が、私は全く読めていない。今の8歳の状態はオープニング前であり、オープニングが始まるまでにどんなストーリーがあるのかはわたしには全く分からないからだ。だから下手なことは出来ないし、正解もよくわからない。つまりゲームのオープニングである16歳の出会いという回以前は全くの未知数であると言う事だ。


とてもとても怖いと思う、が。まぁ、人生というのは普通先の展開などわからないのであって16歳以降の少しの展開を知っているだけで良いのではないか?そう考えることにする。前向きなことは大切だ。と言う事で、とりあえず16歳までは私らしく生きるで、OKとする。うん。


次に、前世の記憶について整理をする。実は前世を思い出したと言っても、前世の全てを思い出したわけではない。まずは乙女ゲームの内容と、それと、看護の記憶。私は前世で看護に関わっていたらしい。家族や友達の記憶はぼんやりとしかないが、その記憶はかなり強く思い出している。そして中途半端なのが、おそらく、おそらくだが学生だった事。看護師ならその知識を生かせたかもしれないが、看護学生の記憶しかないことを考えるとまぁ、学生のまま生涯を閉じたのか……あまり前世について考えすぎると身体に良くない気もして、深く思い出せないが、いかせる知識もそこまでないのかもしれない。ただ、少しでも使えるものは使いたい。なぜなら私の道はカルミア様との結婚でありそれはつまり王妃への道だ。多少の辛さも承知済みで、これからは、婚約者としてしっかり勉強し、成長していきたいのだ。


乙女ゲームの内容は正直思い出そうとしても要所要所の部分も多い。ロイに出会った瞬間に色々思い出したようにこれから出会っていくうちに思い出していくだろうか。ロイの他にはあと3人。一応わかっている人で言うとカルミア様の弟、キングサリ様だが、うーん。あんまり良い噂は聞かないんだよな。たしか、ゲームでも、女好きみたいな、女の子のタラシのイメージがあるし、やっぱりそうだからかな?同い年のはずだけど、8歳でタラシもクソもあるのかな?

カルミア様とお話した際、一度キングサリ様の話にもなったけど、あんまり詳しくは聞けなかった。これからどうあの方と出会うことになるのかは分からない。けれど今はきっと出来ることをやっていくことがいいんだよね。


「婚約者としてお力になれるように……」


的な事私言ったよね。まずはそれ。今の私はまず知識が足りなさすぎる。前世の記憶を強く思い出してしまったことも大きいとは思うけど、それが理由で婚約者としてあるまじき行動や言動はしたくない。どんな理由があろうとそんなことは許されない。


よし!そうと決まればまずは勉学!

語学と、歴史、政治や、文化、もちろん令嬢としてのマナーやダンスも忘れずに、あと、かっこいいし何か武も学ぼうかしら。ふふ。実は手頃なイケメン騎士が近くにいるのだなぁコレが。看護学生の力も生かせるようこの国の医術の具合なんかも一応勉強しようかな。やることが沢山!オープニングまで努力あるのみよ!!


私はベッドから飛び降りて力強く扉を開けた。

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