まるで・・・
ここは・・・どこだ・・・。
僕は、いったい何をしていたんだ・・・。
気付いた時にはここにいた。なぜか今までの記憶が思い出せない。
辺りを見渡すと、まるで水晶の世界に閉じ込められたかのように、世界が輝いていた。
空気は酷く篭っており、鼻を刺激する異臭がしていた。
地面は硬く、透明な石でできてるようだった。
立ち上がって周囲を散策してみると、衝撃の事実がわかった。
僕は3畳ほどの狭い空間に閉じ込められていたのだ。
その部屋は円形になっており、壁は地面と同じく硬くて透明な石のようなものでできていた。
上を見上げてみると、円形の穴が高い所にあった。
そこから出られないかと必死に壁をよじ登ろうとしたり、ジャンプをしたが全然届きそうになかった。
壁はツルツルしていて、足を引っかけられるような場所も見つからなかった。
一旦落ち着こうと床に座ると、地面が濡れていることに気が付いた。
濡れている場所は壁と地面の繋がっている一部だけで、そこには白い液体が小さな水溜りとなっていた。
それをみて僕はずっとしていた異臭の正体が分かった。
この白い液体は牛乳だ。
異臭の正体は牛乳が乾いた臭いだった。
これはまるで・・・
牛乳瓶の底を歩いているようだ。