選ばれたのは青年でした。
人としての理などは、個人の意見によって変わるだろう。しかし基本的には何も変わりはない。それは、倫理を守ること人が人として生きるために必要だと決めたもの。だから基本的には何も変わりはない。つまり人であれば良いのだ人であれば……
「勇者か……」
まず何をするかもあまり分かっていない
というかいきなりのことであまり頭が働かない追いつかない。
魔王を倒す使命があるという事は神様達から聞いたがそれしか分かっていない。
「どうしようか…」
早速旅に出るべきか…しかし、今日は疲れた。
「眠くなってきたし、もう寝よう」
疲れのせいかその夜、奇妙な夢を見た。
少女の夢だ。
とても綺麗な容姿。
まるで、澄んだ海のような綺麗なアクアグリーンの髪
硝子玉のように透明な瞳。しかし、それ以上にとても辛そうな顔をしていた。
深海よりも暗く深いとてつもない悲しみ。
そのギャップもあいまって俺は、その少女にどうしようもなく惹かれた。
夢の中の少女は必死に何かを俺に伝えている。
でも、俺に声は聞こえず、口だけをパクパクと動かしている。とても悲しくとても奇妙なそんな夢を見た。
起きると、夢の中の出来事は、フェードアウトするように記憶から消えていった。
うろ覚えだが聞こえない筈の少女の最後の言葉だけは覚えていた。
「死なないで……!!」
そう言っていた…ような気がした。
何が夢の中で起きていたのかは、
よく思い出せない
ただ、その子が、泣いているのを見てると
自分が泣きそうだった。
そのせいか、朝起きると案の定目からは涙
涙を拭いて、旅に出る支度をするため、
に床を後にした。
これから何が起こるかは知らない…けど、自分から進まなきゃ何も始まらない。
前に進まなきゃいけない。
それこそが、今すべきこと。
一頻り支度をしたら、決意を固めた
この家には、もう戻れないと思ったから。
父さんや母さんには何も言わなくても良いだろう……
道具も持って、村を出る。
村を出る時に色々感情が込み上げて来るものかと思ってたけど…
案外俺は、別れに強いらしい。
to be continued...
新作興味あったら見てってちょ。