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タイセツ

作者: 夏目洋介

長い、長い間


一緒に住んでいた彼と別れた・・・


今日はそんな私のために友人たちが飲みに誘ってくれた


彼の言ったひどい言葉、彼の取った行動・・・


その一つ一つをみんなに話し


その一つ一つにみんなは同感してくれた


私は満足だった


傷ついた心をみんなに癒してもらった


そんな友人たちが「大切」だと心から思った



酔っ払ったまま家に帰る


ドアを開け、大きな声で「ただいまー」と言う


返事がない


ってか何で真っ暗なの?


あっ、


・・・そっか、出て行ったんだった


酔いが冷めてないな


キッチンに行き水を飲もうと


グラスに手を伸ばした


グラスは彼が出て行ったまま


ピンクとブルーそろいのグラスが並んでいた


・・・も〜寝よ


ベッドに流れ込む


・・・


今日は寒いな


いつもより冷たい風が体の左側を流れる


寒くなり左に体を返す


空振り


もう一度左に返す


空振り


・・・


そうだ、もういないんだった


・・・


情けなくて思わず涙が出た


存在はないのに


もうここには存在はしていないのに


どうしてこんなに


今になってこんなに


その存在を感じたいのだろう


私にとって「タイセツ」なのは


あなたと過ごした日々


そして


これからの日々のはずだった・・・


・・・


ベッドに座り、窓から月を見る


今日は新月なのか雲に隠れてるのか


まるで


見えなかった・・・

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― 新着の感想 ―
[一言] 綺麗な詩ですね。僕好みは相対する汚いものがあるとぐっときます。
2008/09/09 00:47 退会済み
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