Level.6 冒険者ギルド
冒険者ギルドに着いたんだが、テンプレなんて起きない。
……別に期待してたわけじゃないけどな。
「冒険者ギルドへの登録ですね?」
「はい。」
「説明は必要ですか?」
「お願いします。」
話をまとめるとこうだ。
・犯罪歴さえ無ければ誰でも無料で登録できる。
・ギルドカードは他のギルドと共通で、身分証になっているので、失くすと厳重注意の上罰金、2回目になると登録も不可になる。
・冒険者ランクがあり、登録時には全員Fランクから始まり、E,D,C,B,A,S,SSと続く。
・ランクアップには一定の依頼達成数とギルドからの信用などが必要で、Aランクになるには街から、S,SSランクになるには国から認められないといけない。
・また、Cランクになるところからは試験を受けなければならない。
・依頼はソロの場合、推奨ランクの1つ上まで受けることができる。また、パーティー推奨の依頼の場合はパーティリーダーのランクの1つ下まで受けることができる。
・依頼には様々な種類があり、討伐依頼、納品依頼、護衛依頼、雑用など、多岐にわたる。
・また、常設依頼は達成してから受け付けに行くだけで良いが、それ以外は依頼を受注しなければならない。
・ギルド登録後に犯罪を犯した場合はギルドカードが赤くなり、罪を償ったあともバツ印がつく。
「では登録を開始します。名前と職業を。あと、この機械に触れてください。」
「ジーヴス、剣士です。それで、これはなんですか?」
「これは個人個人によって違う魔力紋を読み取ることで、ギルドカードを他人に悪用されないようにしているんですよ。
これとギルドカードは、生産ギルドと魔術ギルドの合作だそうです。」
凄いですよねー
そう言いながら彼女の猫耳がピョコンピョコンしている。
そう彼女は獣人なのだ。
ケモナーではないが、見ると触りたくなってしまう。
惜しむらくは少々サイズが小さいことか。
ゾッ
背筋に寒気が。
これ以上はやめておこう。誰も得をしない。
「登録完了しました。依頼を受注しますか?」
「一番簡単な討伐依頼って何ですか?」
「他の異邦人の方は草原でホーンラビットやスライムを狩っているようですね。」
「もう少し弱いのありますか?」
「あまり人気はありませんが、森の手前側でキャタピラーを狩って糸を納品するのが良いかと。
吐き出される糸にさえ気をつければ子供でも狩ることができます。その代わり、ドロップの糸も子供のお小遣いほどの値段しかつきません。」
「じゃあ、それでお願いします。」
「…はい。受注完了致しました。」
「ありがとう。…えっとー……」
「申し遅れました。私の名前はマリーです。これからよろしくお願いします。」
「ああ、マリーさんよろしく。じゃあ、行ってくるよ。」
「ジーヴス様、行ってらっしゃいませ。」
「依頼受けてきたぞー。」
「何受けたの?」
「キャタピラー。」
「あれって見た目気持ち悪いし、時々森の奥の方から魔物が出てきたりするから人気無いんだよな。」
「そんな理由があったんだ。」
「まあ、とりあえず行こ。」
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