Level.3 チュートリアル
「では、チュートリアルを開始します。まず、メニューを開いてください。「メニュー」と唱えるか、思考することで表示されます。」
「メニュー。」
「ステータス、装備、インベントリ、掲示版、フレンド、カメラ、メモ、各種設定、GMコールなどがあると思います。
名前から想像はできると思いますが、
「ステータス」は先程の画面。
「装備」は自分が装備している装備品。これは、装備欄からでも、実際に着用することでも装備できます。所持しているだけでは装備できないので注意してください。
「インベントリ」は1アイテム99個で1スタックとし、レベルが増えるごとに、所持可能スタック数が増えます。
「掲示板」はゲーム内掲示板を見たり、書き込んだりすることができます。ゲーム内では現実の4倍に時間加速している関係上、ゲーム外からの書き込みはできません。
「フレンド」はプレイヤーとのフレンドの登録や、フレンドとのフレンドチャットやフレンドコールなどができます。
「カメラ」はスクリーンショットや動画を撮ることができます。仲間内で見せ合ったり、掲示板に上げることができます。相手の許可を取って撮影しましょう。
「メモ」住人から聞き取ったことや、気になった事をメモすることができます。
「各種設定」は痛覚の設定や、HP,MPゲージの常時展開などが設定できます。痛覚は最大でも50%になっています。
また、冒険者ギルドに登録することで「パーティ」の欄が増えます。パーティを組むと、経験値の分配やフレンドリーファイアの無効化、簡易ステータス(レベル、HP、MP)の表示、ボス戦やダンジョンでの共同プレイなどができるようになります。
このように、メニューはこれから増える場合がありますので、探してみてください。」
取り敢えず、痛覚だって立派な感覚なわけだから、無くすと動きに支障が出そうだな。50%で良いか。
HP,MPゲージは常時展開で、ついでに、リアル時間とゲーム時間が両方表示されているアナログ時計も展開しておいた。月齢まで分かる優れものだ。
「戦闘のチュートリアルに移ります。
まず、武器スキルのアーツですが、これも声に出すか思考で発動します。発動するタイミングはアーツによって異なります。
次は魔術スキルですが、これは声に出すことで詠唱が始まり、発動します。思考で発動するには別のスキルが必要になります。
では、実際に試してみましょう。」
その言葉と共にスライムが少し離れたところに現れた。
「魔物の弱点は魔石と呼ばれ、心臓部に存在しています。
スライムの場合、核が1つだけ浮いているので比較的倒しやすい魔物といえます。その代わり、各以外へのダメージは大きく減少します。」
そんなこんなで核を狙ったわけですが、貧弱ステータスの所為で全然倒れない。
頑張って倒した後には、秘書さんがめっちゃ気まずそうにこっち見てた。
「……なんかすみません。」
「……お気になさらず。」
「「…………。」」
「さて、これでチュートリアルを終わります。何か質問はありますか?」
「はい。」
「何でしょう。」
「お名前お聞きしてもいいですか?」
そうなのだ。まだ俺はこの人の名前を聞いていない。共に気まずさを乗り越えた仲だというのに。それは駄目だ。ちゃんと聞いておかなくてはならない。
「番号は付いていますが、まだ名前はありません。
……よろしければ、私に名前を付けていただいても?」
「えーと、じゃあ、「カラー」とかどうでしょう?カラーの花言葉は「凛とした美しさ」で、クールな感じがピッタリだと思います。ハイ。」
「では、今日から私はカラーです。」
「気に入っていただけた様で何よりです。」
「ありがとうございます。パパ。」ニコッ
──〈称号〉カラーの名付け親 を取得しました
なんか称号になったし。こんなんでいいのかな?
それにしても、ヤバイ。
何がヤバイって、普段クールな人の笑顔がこんなにも強烈だったとは。これがクーデレの力か。っていや、
「パパ?」
「はい。私の名付け親ですから。」
「ごめん。高校生にして、自分より年上っぽい人にパパと呼ばれるのは、ちょっときついものがあるから普通に呼んで。」
「分かりましたジーヴス様。これでお別れと考えると少し寂しいものがありますが、良き異世界生活をお楽しみください。
それと、最後になりますが、この世界の住人は生きています。あなた方異邦人と同じです。PCとNPCではなく、異邦人と住人として接してあげてください。」
「おう。分かったよ。カラーもまた会おうぜ。」
「また……、そうですね。また会いましょう。行ってらっしゃいませ。」
「またな。行ってくる。」
そして浮遊感に包まれた。
──〈称号〉チュートリアルをすべて受けし者 を取得しました
───side運営
「おい、チュートリアルAIにプレイヤーが名付けしやがったぞ。」
「どこのどいつだ。」
「どうやら吸血鬼を引いたやつらしい。」
「吸血鬼ってほぼほぼお遊びみたいなやつじゃねーか。社長とかがノリノリで作ったはいいけど、影響が強すぎて確率すごい低くしたんじゃなかったか?」
「そんなの当てやがったのか。」
「名付けってAIがそれを認めたのか?」
「ああ、そこから急に感情が豊かになった。」
「名前か。確かに名前の付いてないやつは比較的感情が薄かったな。」
「他の名前を付けていないやつにも付けてみるか。」
「ああ、良い実験になるだろう。」
「にしても、その吸血鬼は要注意だな。」
「ああ、色々やらかしてくれそうな気がする。」
「なんてたって、AIの名付け親だからな。」
「こういうのがラノベで大活躍するからな。
クエストが進まなかったりしたら、そいつに露骨にならないようなヒントやって無理やり進めさせたりしようぜ。」
「同意はするが、それは最終手段で頼むぜ。」
〈称号〉
カラーの名付け親
NPCからの親愛度増大
経験値取得率1.2倍
チュートリアルをすべて受けし者
初期の所持金を2倍にする
ちなみに、
〈称号〉カラーの名付け親 についてですが、
カラーさんが嬉しくてサービスしちゃった結果です。
本来の所持金は1000Gで、
〈称号〉チュートリアルを受けし者
だと、1.5倍でした。
こうして運営にも影響を与える主人公でした。
どうか、評価・感想をお願いします。




