Level.1 説明回
───そして後日
「届いたよー!」
「何がだ?」
「お兄ちゃんの新しい『AWO』のソフトとハードと、と私のベータの時の正式版優先権でゲットしたソフトだよー。」
「おー、ようやく来たか。」
「これで一緒に出来るよ。お兄ちゃんには私達がレクチャーしてあげるからね。」
「私達?」
ピンポーン
「あ、来たよ。」
「龍ー!風ちゃーん!呼ばれたから来たよー。」
「タク?」
コイツの名前は斎藤拓弥。幼馴染だ。
「おうよ。風ちゃんと一緒にレクチャーしようと思ってな。」
「タクもベータだったのか?」
「私もタクさんもベータで有名人だったんだからね。」
「まあ、成り行きでな。」
「と言う訳で、お兄ちゃんもスタートダッシュ頑張ろー!」
「おう!」
「じゃあ、基本的な所からね。まずはステータス。ステータスは、
HP 体力 (STR+VIT×2)×10
MP 魔力 (INT+MIN)×10
STR 力の強さ
VIT 防御力
INT 魔法攻撃力
MIN 魔法防御力(VITも影響)、回復魔法の能力(INTも影響)
DEX 器用さ、遠距離攻撃の命中率
AGI 足の速さ
LUK 運の良さ(ドロップ率やクリティカル率など)
の8つに分けられます。そのうち、後半6つにステータスポイントを振り分けることで、自分のステータスが決まります。
分かりましたか?」
「はい。」
「じゃあ、次は種族な。
『AWO』では種族の選択時、
ヒューマン ステータス値は平均的、覚えるスキルも平均的
ビースト 魔法が苦手なものが多い
エルフ 魔法が得意だが、体力面が心配
ドワーフ 体力はあるが、火土以外の魔法が苦手
ランダム 何が当たるかは分からない
の5つから選ぶ。ビーストの中には犬だったり猫だったりがあって、それも選ぶ。
で、ランダムなんだが、この4つの他に、レア種族やユニーク種族があって、ステータス値の合計が、基本的には、
ヒューマン<それ以外の基本種族<レア種族<ユニーク種族
になってるはずだ。」
「これは勿論ランダムだな。」
「ちなみに俺はランダムでヒューマンだった。風ちゃんはフェアリー。まあ、ヒューマンも悪くはないし、ベータと同じ設定で行くと引き継ぎ特典があるからそのまま行くわ。」
「私もー。」
「種族ごとに最初にポイントが振られてるから、残りを振る感じな。だから極振りとかは出来ない。」
「まあ、するつもりも無いな。
にしても、ベータは引き継ぎか。いーなー。」
「じゃあ、お兄ちゃんに合ってるやつがあったらあげるね。」
「良いのか?いや、兄としての威厳が…。」
「お兄ちゃんにベータは譲ってもらったから、今度は私の番だよ!」
「ありがとう。それなら、ありがたく受け取るよ。」
「どういたしまして。」
「次は職業の説明行っておく?」
「頼むわ。」
「おう、任せろ。職業に就くとステータスに職業ごとにポイントが振られる。それで、剣士だったら、剣の扱いが上手くなったり、剣での攻撃力が上がったりする。魔術師なら、MPの回復力が増えたり、魔法の威力が上がったりする。まあ、そんな感じかな。ジョブチェンジってのもあるけど、職業ごとの特性はそのまま残るから、最初を適当に選んだりするなよ。」
「魔法も剣も使いたいけど、剣士だからって魔法が使えないわけじゃいんだろ?」
「勿論だ。このゲームは自由度が高いから、マナーさえ守れば何するも自由さ。」
「どんどん楽しみになってきたな。」
「このパンパレットにスキルとか載ってるから今のうちに決めておいたら?」
「そうだな。まあ、ステータスの振り方によって出てくるスキルや、種族スキルなんかもあるから、参考程度にってぐらいだけどな。」
「じゃあ、明日はログインして、チュートリアル受けたら噴水前から動かないでね。ベータで受けた私達は先に待ってるから。」
「その前にフレンド登録しとこうぜ。このIDを本体に入れたら、ゲーム内ではフレンド登録が完了してるはずだから。」
「了解!出来るだけ早く済ませて行くよ。」
「おっと、俺はゲーム内でもタクだからよろしくな。」
「私はシルフィーね。」
「俺は被ってさえ無ければジーヴスにする予定だから。」
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