幸運の最強と、努力の最強
前回の悪乗りは許していただきたい
俺が戸惑っていると、その人物は指をパチンと鳴らした
それと共に、周りの全ての物の動きが止まった。それはイクスレイニアの二重人格も例外では無かった。
「おいあんた」
「え、あ、はい」
驚きのあまり、完全に素で対応してしまった
その理由は、彼の纏う雰囲気や、魔力が、暗黒邪黒と酷似…、それでもってその更に上を行く強さの片鱗を漂わせていたからだ。
鎧は軽装、中に着ているのは全身タイツ、靴はスポーツシューズ。
そして、武器などは一切持っていない
「あんたが霧矢夏芽だな」
「ああ、そうだ。そう言うあんたは何者だ」
「【自称】神」
自分で自称って付ける人初めて見た
「そんな事はどうでも良い。あれはあんたの本気なんだろう?」
「もちろんそうだ」
「あれであいつが倒せると?」
「ああ」
その次の瞬間、俺は城だったものの瓦礫に衝突していた
「ッ、がはっ!!」
二重人格に蹴られた時以上の吐血量、そして見えなかった一撃。
スピード、パワー、共に二重人格を上回っている
「感情に身ぃ任せ過ぎだ、馬鹿。あれじゃあの女のHPを9割削るのが精一杯だろうよ」
確かに、そういわれてみれば感情的になり過ぎたな
それに、あれじゃ決めきれないと言うのも確かにだ。防御力にダメージ低下スキル、ダメージ半減スキル、それを踏まえて計算すると、デス・メテオでは殺しきれない
「それに、これじゃあんたも死ぬ。」
「勿論、死ぬ気だ。俺は死んでもアレがある。ツヤリ達も同じ物を持っているはずだら大丈夫なは、うボアッ!!」
また吐血、あ、ヤバイ、HPがヘッドゾーンに
「死んでどうする?お前のスキルはもう僕にはわかりきってんだよ。僕に秒でわかったんだから、あの女にもすぐわかる筈だ。
そしたら、あんたが1番大切にしている物を失うまで、殺してくるだろうよ。」
……
「……なぁ、あんた。俺と協力しないか?」
「………は?」
どゆこと?
「僕には、HP9割削られた全部のユニークスキル使える奴の行動程度考えられる。何せ、【自称】神なもんでね」
マジか
「その対処をしてやる。あんたは本体だけで良い、スキルがなけりゃ無能なあんたでも、HP9割削られたあの女になら勝てる筈だ。」
………ここまではいい気がする、代わりに何を?
「その代わり……」
すると、【自称】神は、俺の胸に指を指す
「お前の持つ力の半分を俺に寄越せ」
「………、よし、乗った」
渡してはいけない気もする。だが、こいつになら渡しても良い気がした。
「良かった。まあ、断られても実力行使で奪い取ったけどな。……時間停止が解ける。僕の半径2m以内に入れ、そこは安全な空間になる」
敵なのが味方なのか、よくわからない奴が味方になった
題名の意味は、後々わかります




