親友と、再会しました
イニが行方をくらましてから7日程たった日、警察から連絡が来た
「夏芽君か?春風巻奈と、春風愛斗、二人と面会できる様に許可を貰った。今日の昼は大丈夫らしいが、春風愛斗は現在全身の麻痺状態の上、言葉も上手く話せず、動く事も出来ない状態だ。あまり掘り返さないであげてくれ。」
「わかりました。…………」
春風巻奈と、春風愛斗、ずっと会いたいと思っていた相手だ。ゲイバー、もとい愛斗の遺言………と言うより伝言を伝えないといけないな
「行きます」
俺は出かける準備を始めた
「霧矢夏芽です、015号室の春風愛斗さんと、待ち合わせ相手に会いに来ました。」
「………階段上がらずに右に真っ直ぐ」
「ありがとうございます」
015………015………あった、ここにいんのか
「………失礼します」
ガタガタ音を立てながらドアが閉まり、部屋の窓際を見ると、ベッドに横たわりながら痙攣で震えている高校生程の男と、その側に座っている女性、二人が春風愛斗と春風巻奈なのだろう。
「はじめまして、霧矢夏芽です。」
「……こんにちは、春風巻奈です………………率直に聞きます、何の様ですか?」
兄の事について気が立っているのだろうか、直ぐにそんなことを聞かれた
「君の兄から伝言を預かっているんだ。」
「……どんな事ですか?」
「【愛してる】だってさ。」
「!!ッ…………」
一瞬驚いたような顔をしてから、愛斗の方を向いた
「………治る見込みはあるんですか?」
俺は聞いた
「99%…………………99%治らないって」
「…………」
そこまでか………………だがな
「俺は、その1%をほぼ確実に引き当てる」
「むりよ、どんなに腕の立つお医者さんだって兄は治らないって…………治せないって!!」
「大丈夫だよ……【ヒール】」
手の平から魔法陣が出現する、巻奈ちゃんはすごい驚いてる
………これじゃやっぱ無理か
「無理だったの?」
いや、俺はその程度で諦めない、諦めてたまるか
「異世界仕込みの力………舐めるなっ!!」
俺は神魔法、【巻き戻し】を使う。
巻き戻しは記憶には影響を出さない。
代わりに魔力をありえなく使うので1日魔法が使えなくなる上、神しか使えないので、バランスブレイカーにはなってない
そして、愛斗の痙攣が止まった
「え?………お兄ちゃん!?お兄ちゃん!!!」
急に痙攣が止まったから死んだのかと思ってしまったらしい。
「ぃ、痛い………」
「お、お兄ちゃん!!!!」
巻奈は愛斗に抱きついた
「よう、どうだ二度目の復活は」
「あんたは………キメヤか………気持ちいいよ、最高にハッピーだ」
「そりゃ良かった」
こうして、俺と愛斗は再会を果たした
「そうか…………わかった、俺も協力する」
「お前ならそう言ってくれると思ったよ」
「ま、待って!!」
「「?」」
「なんだ?巻奈、なんか問題でも」
「私もやる、私も協力する!!」
「何でお前が?」
「だって………またお兄ちゃんが居なくなったら………………寂しいし………」
「…………良いか?」
「許可する」
ブラコンなんだなぁ




