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恋愛ものっぽい話

この世の仕組み

作者: 雲雀 蓮


神様はきっと素晴らしいプログラマーだ



全ての動物の流れを決めて それを今実行しているのだ



例えば渡り鳥が季節ごとに移動するのも

例えば虫たちが身を寄せ合って冬を越すのも

例えば人間が二足歩行できるのも



例えば僕が君と同じクラスになったのも。



そのすべてを関数として扱い

肝心のメイン文には表示するためのprintfしか存在しないんだろう



いやいや

ファイルを開くためのfopen fcloseもあるかもしれない

でもきっとモードは読み取りのみ だろうね




必要な関数は全てメイン文の外



あぁなんて美しいソースコードなんだろうか



僕らが選ぶことができるのは 0か1

-1(エラー)は認められない






だからきっと 僕は君に必ず出会う方を選ぶのだろう




「はじめまして、」


初めて言葉を交わした時君はほのかに笑った。

それさえも神様による計算だったのかもしれない。


僕はその笑顔に惚れ込んでしまった。






神様は きっと偉大なプログラマーだ




一度だけの実行

デバックなんてしなくても プログラムを動かすだろう



僕らが人生を何度も繰り返さずに済むように

一文字の誤字を許さずにこの世界のプログラムを書いたんだ




だからほら


僕らはやり直せない

同じ時間は二度と来ない





「私ね、あなたのこと好きよ」


隣で呟くように君はそう言った。

その頬は少し赤く、そしてあの笑顔が張り付いていた。

やはり僕は君との付き合いを断つことはしなかった。


君との穏やかな時間は、ずっと続くと思っていた。




え?

Do whileやfor文だって?

前者はね 必要ないよ

同じことを繰り返す必要がないからね



後者が必要なのは君にだってわかるだろう?

一々同じ文章を書かせる気かい?


構造体として宣言された僕らの今後を決めるのに必要なことだ

そうだろう?



そう言う意味ならば while文は必要かもしれないね


While(生きている)とでも書いて、人生としようか。



僕らは生きている限り

何かをし続けなくてはいけないからね

それが 人生とかいうものなのだろう?



あぁごめんって

必要ないっていうのは言葉の綾さ


やっぱり必要さ



多分ね






真っ赤に染まる僕の視界。

それは紛れもなく僕らの体に流れる液体、の中の成分の色。


誰の、なんて問う必要ない。

だって見ていたから。



君が、君を構成するすべてが、宙に舞ったのを。



「私ね、あなたのこと好きよ」


「考えなしの、貴男のことが」


「だからね。お願い。何も考えないで」


「いつまでも、何も考えないでいて」



そう言って、君は僕の手を使って飛び降りた。

地面に抱かれた君は、僕といた時のようなあの笑顔で。



僕は笑顔の彼女を追いかけて

屋上そこから飛び降りた。









全ての実行画面を見ることができるのは 神様だけ




僕らが見られるのは途中の処理だけ

繰り返されるif文とswitch文

その外側に組み込まれるfor文



さて僕は今

この壮大なプログラムのどの位置にいるのか




出来うることならば  早く0に戻って

そうしてまたこのプログラムを実行してもらえれば






僕はまた 君に会えるかな










もう少しで頭おかしくなれそうです。

雲雀蓮です。ここに書くのは久しぶりですね。


みなさんもどうぞ、C言語から初めるのはいかがでしょうか?

BASICやJAVAではなくて、C言語。++とか#なしで。

楽しいですよーとっても(棒読み)

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