第黒話②
※ピコ視点
初めは興味本位だった。あの四角い箱は何なんだろう。ガジェット村の村長が近づいてはいけないと言っていたが気になり我慢できなくなって近づいた。(なんで近づいちゃダメかは村長にも分からないらしい。)
旋回しながらゆっくり建物を観察する。見れば見るほどサイコロのような形をしている。角砂糖がそのままでかくなりましたって感じだ。ん?1カ所窓があるぞ。覗きに行こう。そうして俺は少女と出会った。凄く寂しそうな顔を浮かべて膝を抱えながら部屋の隅で体育座りになっていた。
「お、おい。大丈夫か?」
「ふぇ?え?誰??」
キョロキョロと周りを見渡す少女。
「ここだよ。今そっちに行ってやる。」
窓の隙間から侵入し、体育座りになっている少女の前まで行ってあげた。
「と、鳥さんですか??こんにちわぁぁ」
「俺はインコのピコって言うんだ。鳥って括るんじゃねぇよ。」
少女は少し怯えていた。
「ご、ごめんなさい・・・。久し振りに話したから上手く会話が出来なくて・・・ごめんなさい・・・。」
「ああーもう分かった分かった。許してやるからそれ以上謝るなよ。俺は謝られるのが苦手なんだよ。」
「はい。すいません・・・イタッ!何するんですか!!」
俺はまた謝ってきたそいつをクチバシで頭を突いてやった。
「俺は謝るなと言ったはずだぜ?」
「だからって突くことないじゃないですかー!!」
プンスカという表現が綺麗に、はまるぐらい怒っている。話を変えてみるか。
「おまえここで何してるんだよ。人間だろ?おまえ。」
「え?うん。でもなにも分からないんだよね。名前も、歳も家族がいるのかも。」
自分に言い聞かすようにそう言う少女。俺は人間が大洪水で亡くなっているはずだから、きっと家族はいないだろうと推測できた。でも言う気になれなかった。家族の話をした少女が凄く切ない顔をしたからだ。
「ふーん。まあ、暇だからまた遊びに来てやるよ。」
「ホント??!!嬉しい!!楽しみに待ってるね!!」
無邪気に笑っている少女に俺は罪悪感を感じずにはいられなかった。
ピコはぶっきらぼうだが実は良い奴です。




