1. Diary
2011年10月17日
妹が嫌いだ。
妹が鬱陶しくて仕方がない。ブスで豚みたいな体型でセンスがなく貧乏くさいときている。私の妹にはふさわしくない。
拾った日記帳だけどなかなか立派だ。鍵もついている。両親は妹のことに育児放棄していると思うほど無関心だ。当たり前だ、私は出来がいいのだから。この日記帳には家族模様を書いていこうと思う。ま、どうせ私と両親が妹に吐いた悪口記録帳になるだろうけど。
2011年10月18日
母が妹に夕食を食べさせなかった。成績が悪かったらしい。父は機嫌悪そうに怒鳴っていた。妹はいつもどおり泣いていた。私はその隣でシチューをおいしそうに食べてやった。おいしかった。
2011年10月19日
妹が門限を破った。母はドアを開けなかった。父は今日は不在だったので、母はあとから妹を引きずり込んで殴っていた。私は妹の悲鳴を無視して寝た。というか今から寝る。おやすみ
2011年10月20日
三日坊主にならなかった。奇跡だ。夜、母がこっそり「長女は大好きなのに次女を愛せない」と電話で誰かに相談しているのを聞いてしまった。妹も聞いたみたいで部屋で泣いていた。
2011年10月21日
週末は祖母の家へ行くらしい。嫌だ。妹は祖母に気に入られているからさぞかし楽しみなことだろう。ムカつく。父の母親なので私の母も妹ばかりひいきする祖母は嫌いなようだ。
2011年10月22日
祖母の家に行くことが決まったので妹は母に殴られても私に何を言われても泣かない。腹が立つ。そういえば今日、学校で虐待について聞かされた。どうでもいい。高校生にそんなことを言っても仕方ないと思う。念のために母に言ってみたら、あっさり虐待なんかじゃないわよと返された。
2011年10月23日
祖母の家へ行った。相変わらず頭の固い婆さんだ。ろくに挨拶もせず妹を連れて部屋に籠もってしまった。父は近所に住む伯父に会いに行った。私と母は手持ち無沙汰に居間で会話した。お茶もなかった。もう二度と行きたくない。妹だけは帰りの車で嬉しそうにしていた。私はムカつくので妹の隠し漫画を母に見せてやった。母は妹の持っていた本を全部捨てた。
2011年10月24日
なんだか朝から両親の様子がおかしかった。ケンカでもしたのだろうか。学校帰りに母のためにおいしい紅茶を買ってきた。
2011年10月25年
夕飯は大好きなハンバーグだった。母は昨日のお礼だといった。隠し味にチーズが入っていたようで、いつもよりおいしいといったら母は嬉しそうにおかわりをくれた。妹はチーズが嫌いなので半分ぐらい残した。
2011年10月26日
夕飯のときには父が帰ってきていた。いつも遅いのに何事かと聞くと、離婚すると言われた。夕飯の間、両親はずっと言い争っていた。母が泣いたので私は母と2人で一緒に寝た。私もちょっと泣いた。
2011年10月27日
両親の離婚は絶対に妹のせいだ。妹が鬱陶しい。あんなやつ生まれなければよかったのに。
2011年10月28日
朝起きたらまた父が怒鳴っていたので慌てて見に行くと両親が私の親権で争っていた。私は祖母と住むのは嫌だったので母と一緒に行くと言った。父は弁当も持たずに黙って会社へ行った。
2011年10月29日
今朝も両親が怒鳴りあっていたので見てみると今度は妹を押し付けあっていた。私が妹は父さん子だと言ったら父は露骨に顔をしかめた。優しい父がこんな風になってしまうなんて。妹が憎い。ちょうど明日、両親が離婚届けを出すというので、いっそ私は妹を殺すことにした。包丁を研いでおいた。
2011年10月30日
今日、妹を殺す。そして私は両親と幸せに暮らす。ちなみに今日ははじめて朝に日記を書いてみた。ばいばい、梨花。




