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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 30話 カタツムリ

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。


……の前の廊下。




「……お。」




部室に向かっていたひいろは壁面にひっついていたカタツムリに気づいた。




「もうそんな季節か……。」


「いろいろあったねぇ。」


「きはだっ!?」


「なんだいひいろちゃん、人のことお化けみたいに。」


「いきなり背後に現れるな心臓に悪い……。」


「な〜に見てるのぉ?」




きはだも壁面のカタツムリに気づいた。




「お〜、カタツムリ。」


「よくもまあ、2階まで登ってきたもんだな。」


「ひっぺがして地べたに投げるぅ?『これが社会の縮図じゃぁあッ!』って。」


「カタツムリに社会の厳しさ教えるなよ……。」


「ま、きはだちゃんは食事の邪魔するほど野暮じゃないからねぇ。」


「食事?」


「んふふ、カタツムリは壁や塀を舐めて殻の材料にしているのだよ。」


「あ〜、雨上がりに塀に沢山くっついてるのってそういう……。」


「殻とかツノって、贅沢なんだよねぇ……。」


「人間にはそういうのついてないもんな。」


「人間様はコスト重視だからねぇ……。翼も尻尾も取っちゃったぁ。」


「きはだは翼とか尻尾欲しいのか?」


「う〜ん……脳みそ以外要らないや。」


「コスト重視極まれり、だな。」


「だってだってぇ、生身なんて劣化する一方だよぉ?維持費だってバカになりゃせん。」


「急にラスボスみたいなこと言うなあ……。」


「言うて全身筋肉よりはマシでしょ〜?」


「全身筋肉……ああ、カタツムリ。」


「ムッキムキだよねぇ〜。」


「ムッキムキだな……。」




壁にへばりついているカタツムリは2人に見守られながらノロノロと壁を登っていった。




「前にもカエルがドアノブにいたことがあったが、ここってそんなにいい場所なのか……?」


「リスポーン地点なのかもねぇ。」


「リスポーン?」


「ゲームのモンスターとかが沸いてくるとこだよぉ?」


「なんだか昔の自然発生説みたいだな。」


「汚いとこからGが沸いてくるやつぅ?」


「そうそう。」


「……一度徹底的にお掃除するか。」


「いや、部室は綺麗だと思うぞ?きはだが頻繁に掃除してくれてるからな。」


「えっへん♪」


「なんだか済まないな。ワタシももっと手伝えれば良いんだが……、」


「いいのいいの、きはだちゃんが好きでやってるんだからぁ。」


「……今日は一緒にやるか?」


「だねぇ♪」




きはだは壁を登っていたカタツムリの殻を摘んで引っ剥がすと、




「これが社会の縮図じゃあッ!」




遠くの植え込みに向かって放り投げた。




「結局社会の厳しさ教えるのか……。」








あーかい部!(4)




ひいろ:投稿完了だ!


白ちゃん:お疲れ様♪


きはだ:いやぁ〜きはだちゃん頑張った♪


白ちゃん:何してたの?


ひいろ:きはだと2人でめちゃくちゃ掃除した


きはだ:社会のゴミを1匹残らず叩き出してやったぞぉ……っ!


あさぎ:掃除ってそういう?


ひいろ:社会の厳しさ教えてたな


白ちゃん:いやほんと何してたのよ……


きはだ:社会の時間




白ちゃん:やだ、カタツムリなんて沸いてたの……!?


ひいろ:部室の外だけどな


白ちゃん:無理無理無理無理無理無理無理無理


あさぎ:この前買い込んでた塩使えばいいんじゃないですか?


白ちゃん:それだぁ!

白ちゃん:明日は壁という壁に塩を塗りたくるわよっ!


きはだ:もはや妖怪で草ァ!


ひいろ:そこまでやるとただの塩害だな


あさぎ:カタツムリ対策にそこまでします?


白ちゃん:するわよああ気持ち悪いっ!?


あさぎ:もしかして、カタツムリ対策って名目で除霊しようとしてます?


白ちゃん:な、なんのことかしら?


ひいろ:確かにお清めの塩塗りたくったらお化け逃げ出しそうだな


あさぎ:下手に手ぇだすと祟られるかもしれませんよ?


白ちゃん:祟りに来たら塩袋で殴り倒すまでよ


きはだ:塩まみれになった部室戻すの誰だと思ってます?


白ちゃん:あはは……


きはだ:塗ります?


白ちゃん:塗りません……


きはだ:いい子いい子♪


あさぎ:怖ぁ


ひいろ:それだけ今日頑張って掃除してたってことだ


あさぎ:明日楽しみにしとくよ


白ちゃん:そういえばあさぎちゃんは補習?


あさぎ:その前に何してたか聞く一過程入れましょうよ


ひいろ:日頃の行いだな


あさぎ:まあ補習じゃないんですけど


きはだ:例のものは買えたのかい?


あさぎ:バッチリ


白ちゃん:買い物?


ひいろ:ほんと好きだよなぁ……


白ちゃん:みんなは何買ったのか知ってるの?


きはだ:あさぎちゃんが1人でコソコソ買い物なんて、アレしかないでしょ〜?


あさぎ:堂々と買ったが?


ひいろ:そこは素直に尊敬する


白ちゃん:本でも買ったの?


あさぎ:正解です


きはだ:顔馴染みのとこ〜?


あさぎ:そうそう


ひいろ:また店員さん使いっぱしったのか……


あさぎ:とんでもない、今度は事前に確保してもらっておいたからピンクの暖簾はくぐってないよ


白ちゃん:誇ることじゃないのよ……


あさぎ:流石に笑顔で本のタイトル読み上げられたときはびっくりしたけど


白ちゃん:読み上げられてビックリするようなタイトルの本……!?


きはだ:あさぎちゃん、もしやそういう


あさぎ:ないない。


きはだ:本当は〜?


あさぎ:天真爛漫な同年代の店員さんが満面な笑みを作ってカタコトな日本語で頬を赤くして羞恥心で詰まりつつも日本語に詰まったフリで誤魔化してなんとか最後までタイトルを読み上げて満面だった笑顔がちょっと困った笑顔に変わるのを見るために通ってるところはある


きはだ:言えたじゃねえか


ひいろ:こんどその本屋教えてくれ


あさぎ:タダでとはいかないねえ?


ひいろ:く……ッ!


白ちゃん:「くっ!」じゃないのよ

白ちゃん:戻って来られるうちに引き返しなさい

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