27話 目撃
カシャ…鍵が開く。
タルクは部隊の四人にうなずく。
そして…3…2…1の合図を手で送る…。
クリス、デイビ、ルーク、キャサリン、カールは1の瞬間…ドアを開けて入る。
一瞬だった。
入った瞬間見張りは叫び声もあげずサイレンサーのヘッドショットにより死亡していく。
クリス「…クリア…階段探すぞ」
タルク「了解…」
それぞれ階段に繋がる可能性のあるドアを開けてはクリアリングをする。
そして無線で会話する。
キャサリン「クリア…入って右は違う。」
カール「こっちもないぞ…」
ルーク「こっちもだクリア…」
デイビ「残るはタルクの前のドアだ…」
タルクはドアの横についてはロックを確認する。
タルク「開いてる…入るぞ…」
クリア「気を付けろ…階段は見張りが多い」
タルク「あぁ…」
タルクはドアを音を立てずに開け一気に入っていく。
階段付近、開いたドアに反応した見張りが三人、こちらを向くが。
タルク「すぅ…」
パンパンパンッ!
三発のバイソンを見張り三人に食らわせる。
バタッ…倒れる音は同時だった。
キャサリン「ふぅ…やるわね…」
クリア「見事だ…」
カール「俺が教えた甲斐があったな…」
部隊とカールは次々に階段を駆け上がって見張りを
永遠の眠りにつかせていく。
~クロエ~
バスター「くがぁぁぁ…こぉぉぉぉ…」
バスターは眠っていてクロエの脱出に気付いていなかったものの。
部下の男はクロエの脱出に気付いていた…しかし
バスターに報告すると何をされるかわからない…
先に見つけておかねばならないという焦りで同じ
階を捜索していた。
男「なぁ…出てこいよ…バスターに内緒で…美味いもん…食わせてやるよ…」
男が探すのは倉庫のような部屋、沢山の段ボールと
それに隠れたクロエ…ナイフを震えた手で持っていた。
クロエ「…(クロエなら…クロエなら…)」
こっそり物陰からひょっこり顔を出して様子を見る
クロエを探してるのは一匹の大きな熊。
クロエはさらなる恐怖に足を震わせる。
クロエ「ぅ…ぅ…」
必死に息を止め場所がバレないようにしていた…が…
コトッ…。
ダンボールが落ちる音。
クロエ「っ…」
男「そこだな…」
男が走って来る。
クロエにはこう見えていた。
熊「ガァァァァァァァァァ!!!!」
熊が全速力で走って来る。
クロエ「っ…嫌っ…」
クロエは転びながらも必死に走る、その時にあちこちにぶつかったり、ダンボールが落ちたり、擦り傷
もついてしまう。
男「いい加減に止まれよぉ…なぁ…」
遂に男に手を掴まれ押し倒されてしまう。
クロエ「っ…ぅぁ…食べられるぅっ!」
熊「ガァァァァァァァァァ!!!ガァァァァァァァァァ!」
男「あぁっ!?っ…この!迷惑かけやがって…」
男はクロエの首に手を掛ける。
クロエ「っ…!」
グサッ!
クロエは気付いたら男の首にナイフを刺していた。
男「ぅ…ぁ…ぁが…」
熊…?は血を流しながら何処かへ行く。
男「…ぅぁ…が、」
そして少し離れては倒れて反応がなくなる。
クロエ「はぁ…はぁ…ぁ…」
クロエは目を瞑り落ち着こうと倒れながらも呼吸をし胸を上下させる。
クロエ「…(クロエ…帰りたい…)」
しかしクロエの耳に聞こえるのは。
ヘビの鳴き声…地面を這うような音。
どれもクロエを襲おうと忍び寄ってくるようなものばかり…。
そう、それもそのはずだった。
バスター「逃げちゃだめじゃないか?クロエ…」
クロエ「うぁっ!!!」
クロエは慌ててナイフを拾い立ち上がると目の前の
大きなヘビに向ける。
クロエ「来ないでぇ!!!来ないでぇ!!!」
ブンブンナイフを振り回している。
バスター「おいおい…俺はなにもしねぇーぞ?」
バスターはニヤニヤとしながらゆっくり近づいていく。
~タルク~
タルク「…(あと三階っ…あと…三階っ…!)」
タルクは急いで階段を上がっていた。
クリス「もう少しだっ…行くぞっ…」
カール「っ…ふぅ…老いぼれには…キツイ仕事だな…」
パンッ!パンッ!
サイレンサーの銃声と共に死体が増えていく。
タルク「…(もう少しで…救う…救えるっ…)」
~クロエ~
クロエ「嫌っ…」
クロエは後退しながらナイフを向け続ける。
クロエ「…やめて…クロエ…いい娘にするから…
食べないで…」
バスター「食べる…?あー…そうだな…それがいい…あの娘同様…味あわないとな!!」
パン!
クロエのナイフを持つ手を叩いてナイフを落とさせる。
クロエ「あぅっ!」
バスター「おらっ!ははっ!おらっ!」
ドカッ!クロエを蹴り倒す…そして脚を蹴る。
クロエ「うっ!嫌っ!嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
~タルク~
タルク「…っ!クロエの声だ!急げ!!」
クリス「待てっ!」
ルーク「そっちは見張りがいるぞっ!」
カール「っ…無駄だ…」
デイビ「…」
クリス「俺達も急ぐぞ…」
キュル…キュル…
サイレンサーを外していく。
デイビ「仕方ないな…」
皆一斉にサイレンサーを外しては地面に投げ捨てる。
カランコロン…
クリス「行くぞぉ!」
バババン!ババババン!!!
タルクもクリスの部隊も、カールもどんどん突き進んでいく。
タルク「邪魔だ!!」
バスターの見張りはエリート部隊の前に
すぐに死体の山になっていく。
~クロエ~
ババババン!!!
バスターの元にも銃声が聞こえる。
バスター「ほぉら…来客が来たみたいだぜ?」
バスターは倉庫での緊急脱出穴をチラリと見ては
クロエに視線を戻すと。
バコッ!バコッ!
左肩を殴る、さらにお腹を殴る。
クロエ「けほっ…けほっ…痛いっ…もう…嫌っ…」
バスター「おたのしみはこれからだぜ…」
バスターがクロエの服に手を掛けた時だった。
クロエ「うっ…うぅっ!」
クロエは近くに落ちているナイフに手を伸ばす。
クロエ「ぅぁぁぁぁ!!」
グサッ!
バスター「うがっ!」
バスターの腹横刺さる。
クロエはバスターから逃げるように脚を引きずって
走っていくが、片腹を抑えたバスターはすぐに追い付く、それはバスターは脚を怪我していない為だった。
バコッ!
クロエは後ろから蹴られて転ぶ。
クロエ「うっ!!」
バスター「ったく…てこずらせやがって…食うのは
やめだ…」
バスターはクロエの口を封じ、首を締めようと手を近づけてくるが…。
クロエ「っ…」
クロエはバスターの手を強く噛む。
バスター「うがぁぁぁぁぁぁ!」
バスターは痛みに悶えて後退する。
その瞬間だった。
クロエはその"蛇"に向かってナイフを突き立て…
刺す!
グサッ!
バスター「ぅ…!?」
バスターは声にならない声を出す。
しかし止まらなかった!!
グサッ!!グサッ!!!グサッ!!!!!
バスターが反応をしなくなっても刺して刺して
刺しまくる。
クロエ「あぁぁぁ!!!」
クロエもとにかく無我夢中に刺す。
やがて蛇は反応がなくなる…。
クロエはそっとナイフが蛇に刺さったまま離れていく。
少し離れ…クロエは倒れる…
クロエの目には涙がたまっていた…
恐怖か、何なのかは分からなかった…が…一つ言える
罪悪感ではなかった。
クロエ「っ…っ…タルクに会いたいよぉ…」
クロエはとにかく薄暗い倉庫で泣いているしかなかった。
バタン!
その時…ドアが勢いよく開く。
クリス「いたぞ!!」
キャサリン「クロエに違いないわね…クロエ!!!」
クロエ「っ!!」
クロエは怯えてるかのように震え出す…。
クリス達はそれに気付きゆっくり近づいていくが…
クリス「タルク…こっちだ…クロエを発見したぞ…」
クリスは無線でタルクを呼びながらクロエに近づいてく。
クロエ「嫌だっ…来ないでぇ…もう疲れたぁ…
クロエ…美味しくない…クロエ…くろえ…」
クロエは弱い声でとにかくクリスから避けようとしていた。
クロエにはクリスもルークもデイビもキャサリンも
ピューマやハイエナにしか見えなかった。
クリス「落ち着け…我々は君を救いに来た…
もう大丈夫だ…心配ない…」
クリスがクロエの肩に手を置いた瞬間だった。
クロエ「嫌ぁぁ!!!!!食べないで!!!!」
クロエは猛烈に暴れだす、声が枯れようとも構わないような声で。
ハイエナとピューマに群がられ今にも食べられそう…
そんな様にしか見えなかったクロエ。
クロエ「嫌だっ!嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ハイエナ「グガァァァ…」
ピューマ「シャァァァァァァァ…」
クロエ「あっ…ぁっ…うぅっ…」
タルク「クロエ!」
クロエ「っ…!」
クロエは目を見開いた…、声が聞こえたから。
その瞬間…クロエは怪我をした脚を引きずりながら
声の先に走っていく。
そして見えた姿…。
クロエ「…タルクだ…タルク…タルクぅ…」
タルクは急いで駆けつけては抱き締める。
クロエ「タルク…タルクタルク…」
クロエはただ名前を呼びながらタルクの胸に顔を埋めていた。
タルク「…」
タルクは優しく頭を撫でてはただクロエが無事だった実感に浸っていた。
タルク「よかった…本当によかった…」
コツっ…コツっ…
カール「はぁ…はぁ…大丈夫だったか…」
クリス「あぁ…今は…俺達がこの仕事で良かったと思える一番の部分だ…。」
ルーク「…まったく…ないちまうぜ…」
ルークは声を震わせながら
デイビ「おまぁぇそんなんじゃぁなかったじゃん」
キャサリン「あんた声振るわせ過ぎよ…」
その後…クロエを部隊の車に乗せタルクが隣に寄り添いながら安全な所まで送るのだった。
~数日後。
タルクは病院の廊下で電話で何度も感謝をしていた。
タルク「クリス…本当に感謝している…」
クリス「はは…良いんだ…クロエ容態は?…」
タルク「徐々に改善されていってる…一応…強制的に摂取させられた…というていで」
クリス「それなら…クロエのパトカーツアーは
お預けか…」
タルク「そうなるな…ま…医者にも感謝してる…
まぁ…その医者ってのも話すと長くなるが…」
クリス「良いさ…あ…そろそろ任務に戻る。」
タルク「あぁ…すまない…またな…」
クリス「あぁ…HALのご利用ありがとうな…」
タルク「はは…」
クリス「なおこの電話は5秒いないに自動的に削除される」
タルク「冗談よせよっ…」
タルクは笑いながら
クリス「はっはっはっ…またな…」
ツー…ツー…
タルクは病室に戻る。
ライリー「じゃ…クロエ…ここに円を書いてみて…」
クロエ「はぁーぃ」
タルク「ライリー…どうだ?」
ライリー「もうほとんど平気よ…まるで…"耐性"
があるみたいに…」
タルク「…」
クロエ「…?」
クロエはこちらを不思議そうに見てくる。
タルク「クロエ…少しライリーと二人で話してくる…。」
…暗い使われていない病室
ライリー「あなた…薬物を売りさばいてたのね」
ライリーは呆れたかのように言う。
タルク「…」
ライリー「今回はクロエの為に治療してるけど…
私…犯罪者のお抱えドクターになりたくないの」
タルク「…」
ライリー「だからこれまで…じゃ…私書類仕事してくるから…」
ライリーはドアに近づいて止まってはタルクに言う
それと…思い出すかのように見える幻覚。
ライリー「あなたも身体大事にしてね…」
~ロア~「おだいじにねー!」
タルク「…」
タルクは俯いて少し口角を上げながらクロエの病室に戻る。
ゆっくりクロエのいるベットに近づいては言う。
タルク「クロエ…」
クロエ「タルク…?」
タルク「お大事にな」
クロエ「えぇ?それだけぇ?
クロエ死にそうだったんだよぉ…!?」
タルク「あぁ!えっと…そうだな!えっと…」
タルク「…(クロエには効かないか…。)」
続
シーズン2の構成練りやその他色々考え中




